建設業界で破壊的創造を生み出すテクノロジー

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超高層ビルが初めて建てられたのは 1885 年、シカゴでのことです。インターネットが一般に普及した時代より、約 100 年も前の話です。現代のようなテクノロジーが存在しなかった当時、建設業界がこうした偉業を成し遂げられたということは、まさに驚くべきことです。

建設業界は、常にイノベーションを起こし続けてきました。この 100 年間で工学面でのさまざまな課題を解決し、高度な建築モデリングによる新しい建築手法や、3D プリンターで作られた建材を取り入れてきました。さらには、工場であらかじめ建材を組み立てておく、という手法も確立しています。

しかし残念ながら、新しいテクノロジーの導入という点では、建設業界は他業種よりも後れていると言わざるを得ません。マッキンゼーは建設業界について、「世界で最もデジタル化が遅れている業界のひとつ」だと指摘しています。

しかし同時に、建設市場には 1.6 兆ドルもの付加価値を生み出せる可能性があると、同社では試算しています。これは世界経済の約 2 %に相当します。この金額を見れば、建設業界にもたらす価値が「破壊」以上のものであることがわかるでしょう。他社とは違うやり方を積極的に選ぶ先駆的な企業が、こうした変革をリードしています。

Built は、オーストラリアで最大規模の民間系建設グループです。急速に成長を続ける同社は、3 億ドル規模の新規建築プロジェクトから小規模な小売店内装まで幅広く手がけています。Built が Dropbox Business を活用して競争優位性を確立している方法について、同社の IT 部門でマネージャーを務めるウェイラム・タン氏とシニア マーケティングおよび入札責任者のエイプリル・シールズ氏からお話を伺いました。

目次

  1. 建設に特化したアプリとのシームレスな統合
  2. すべての入札プロセスで質を高める
  3. パートナー間のスムーズな共同作業と透明性

1. 建設に特化したアプリとのシームレスな統合

高い安全性を維持しつつ、外出先からも計画書や設計図へのアクセスを可能にし、共同作業をサポートするなど、建設業界に特化した革新的なツールは日を追うごとに増え続けています。Fieldwire、Aconex、Autodesk、PlanGrid といったツールはどれも、Dropbox Business と簡単に統合できるので、現場での作業プロセスをシンプルにできます。

Dropbox と Fieldwire の統合を例にするならば、Built は Fieldwire の双方向同期を使って、Dropbox に保存したプロジェクト ファイルについて一貫性のある包括的な記録を残せるようになりました。Fieldwire または Dropbox のいずれかでファイルの内容を変更すると、もう一方のプラットフォームにも自動で同期されます。Built のチームはこれを利用して、現場から計画書にリアルタイムでアクセスしています。

以前であれば、計画書を見るためには分厚い書類を持ち歩くことが必要、もしくはファイルのサイズが大きくオフィスのデスクトップ コンピュータでしか扱えないというのが現実でした。しかも、その書類が最新バージョンかどうかを確認する方法はなかったのです。しかし Dropbox を導入してからは、現場のチームが最新のファイルにリアルタイムでアクセスできるようになりました。タン氏は次のように話します。

テクノロジーを導入しやすくすることで、競争優位性が生まれました。直感的で、最小限のトレーニングで使えるツールがあれば、社員たちも自然と使いこなすようになります。

ほかにも、チームは Dropbox をさまざまなツールを連携させることができるツールとして活用しています。その結果、現場監督はいつでもどこからでも、必要なプロジェクト ファイルにアクセスできるようになりました。

建設業界では特殊なアプリケーションをたくさん使うので、そうしたツールの連携がうまくいかずに苦労することがありますが、Dropbox Business を導入したことで Fieldwire と Aconex をつなげることができました。

2. すべての入札プロセスで質を高める

Built のマーケティング チームが入札プロセスを合理化するために取り入れた新しいテクノロジーは、新規事業獲得に欠かせない要素となりました。Dropbox を導入してから、Built はチームを増員することなく入札の件数を大幅に増加することに成功しました。

Trello と Dropbox が統合したことで、国外チームと情報を確実に共有しつつ、ワークフローとプロジェクト管理の生産性を改善することができました。シールズ氏は次のように話しています。

Dropbox で PDF にコメントを付けられる機能が役立っています。どこにいても、リアルタイムでファイルに注釈を加えられるのです。私は出張が多いのですが、現場や空港にいても携帯電話を使って入札を処理できるようになりました。まるで会話をしているような自然な感覚で、大勢のスタッフが 1 つのファイルで共同作業できるようになり、チームの生産性がアップしました。

ほかにも、シールズ氏は Dropbox を使って、時差にとらわれることなくチームのワークフローを管理しています。シールズ氏は次のように話します。

入札には厳格な期限が設定されています。何か月もかけて取り組んできたプロジェクトでも、1 分遅れたらすべてが水の泡です。Dropbox はその点、ファイルにいつでも確実にアクセスできるので安心です。

チームが入札書類の作成やチェックをすばやく進められるようになったので、創造力を発揮してより質の高い入札書類の作成に時間を費やすことができています。

単に仕事をこなすスピードが上がるだけでなく、それぞれの入札でよりきめ細かな提案ができるようになりました。

3. パートナー間のスムーズな共同作業と透明性

Dropbox Business を使うことで、パートナーや顧客は現場からすぐに情報にアクセスできます。これは、品質管理の面でも意味のあることです。リアルタイムで共同作業ができるので、やりとりの透明性が高まり、より高いレベルで連携できるようになります。

たとえば、プロジェクトの一部が実際と計画書で異なる場合があるのです。Dropbox を使えば、現場で計画書を確認できる上に、部分的な変更を行うかどうか関係者に判断してもらえるので、品質を保つことができます。

ー タン氏

Dropbox を活用することで Built のパートナーは迅速に決断を下し、すべてのプロセスが共同作業しやすく、透明性の高いものになりました。

建設業界における Dropbox の活用事例について詳しくは、e ブック「建築業界の働き方を変える 4 つの Dropbox Business の使い方」をダウンロードしてご覧ください。