「iPad を落として破損した・・・iPad の中のデータを復元できない・・・」
または「トイレの中に iPad が・・・iPad 内のデータを復元できなくなってしまった。どうしよう・・・」
Facebook や Twitter などで友人・知人がこのような状況に陥っているのを見たことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。その際、「自分も同じように iPad のデータがなくなってしまうのは避けたい。データをバックアップしておきたいけどどのようにしたらいいのだろう」とお考えなのではないでしょうか。
iPad はアプリケーションなどを iPhone と同様にダウンロードしたりすることができるので、ゲームで楽しんだりアプリを使用してトークをしたりすることも可能になっています。多くのデータを iPad の中に保存することができます。
音楽ファイルのみならず、カレンダーや写真や動画などのデータなども保存することが可能なのです。
そうすると、iPad が故障などで使えなくなってしまった場合にデータをバックアップしていない・・・という事態は何としても避けたい所でしょう。
現在ではさまざまなツールがあり、簡単に iPad のデータをバックアップしたり復元したりできるようになっています。
今回は、iPad のデータをバックアップする方法から、データを復元する方法について紹介していきます。ご参考になれば幸いです。
目次
1.iPad のデータをバックアップ・復元する方法にはどのようなものがある?
2.iCloud を利用して iPad をバックアップ・復元する方法
3.iTunes を利用して iPad をバックアップする方法
4.さらに万全の体制を整えるために!オンラインストレージ Dropbox で iPad のデータをバックアップする方法
5.まとめ
1.iPad のデータをバックアップ・復元する方法にはどのようなものがある?
iPad のデータを復元する場合はバックアップをすることが大前提になります。バックアップをする場合どのような方法で行えばいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。
多くの方がバックアップをする際に利用しているツールは iCloud と iTunes です。iCloud と iTunes は両者とも iPad にデフォルトで搭載されている機能です。それぞれの方法には特徴がありますので、ご自身の状況に合わせて適切な方法を選択するとよいでしょう。
この両者にはメリットとデメリットがあるのでバックアップをする前に確認しておきましょう。以下では、それぞれの方法について説明していきます。
1-1. iCloud を利用したバックアップの特徴
1-1-1. iCloud でバックアップするメリット・デメリット
iCloud にデータをバックアップするメリットとしては以下の 2 点が挙げられます。
1つ目のメリットはパソコンなしの簡単な操作でバックアップできる点です。バックアップをイメージする方の中にはパソコンを使用したバックアップ方法を思い浮かべる方もいますが、この方法ではパソコンを使用せずに端末内の簡単操作でバックアップができるのでパソコンが苦手な方でも簡単にバックアップすることができるようになっているのです。
基本的に iCloud でバックアップをする場合は Wi-Fi の環境でデータをバックアップすることになります。そのため、パソコンに USB ケーブルを利用してデータをバックアップしなくてもいいので、手軽にバックアップをすることができるのです。
2つ目のメリットは無料で使用することができる点です。iCloud はこのように手軽に利用することができるツールですが、無料で使用することができるので、ツールにお金をかけたくない方でも利用できるようになっています。もっとも、無料で利用する場合、バックアップできるデータの容量は5GB までに限られます。このため、多くのデータがある方はバックアップしきれない場合があります。データ容量が多い方は有料版の iCloud を利用することをオススメします。
1-1-2. iCloud にバックアップできるデータの種類
iCloud を利用してデータをバックアップする場合はデータの形式に制限があります。そのため、どのようなデータをバックアップできるのかを把握しておく必要があります。バックアップできるデータは以下の6点です。
- 写真やビデオ
最も保存したいデータの一つが写真やビデオのデータではないでしょうか。そのようなデータも iCloud では保存できます。
- アプリのデータ
アプリを利用している方も多くいるのではないでしょうか。使用頻度が高いアプリがある場合、アプリ自体にデータが保存されるのでバックアップしたい方もいますが、iCloud ではアプリのデータに関してもバックアップ可能です。
- ホーム画面と App の配置
iPad では自分の好きな配置にレイアウトすることができますが、このような配置に関してもしっかりとバックアップすることが可能です。
- メッセージ
人によっては重要なメッセージや思い出のメッセージがある方いますが、そのような方でもiCloudを利用することによって簡単にメッセージをバックアップできます。
- 着信音
着信音に関しては有料でダウンロードしている方もいるので、着信音を大切にしたい方もいますがこのような着信音に関しても取り扱ってくれます。
- ボイスメモなど
重要なボイスメモのデータもバックアップが可能です。
1-2. iTunes を利用したバックアップの特徴
1-2-1. iTunes でデータをバックアップするメリット・デメリット
一方で iTunes で iPad のデータをバックアップするメリットは、iPad 内のほぼすべてのデータをバックップすることができる点です。
しかし、iTunes でバックアップする場合にもデメリットがあります。それはバックアップするにあたりパソコンを用意しなければならないなど、手間がかかる点です。パソコンと iPad をケーブルで繋がなくてはならないので面倒と感じる方もいると思います。
1-2-2. iTunes にバックアップできるデータの種類
iTunes でバックアップをする最大のメリットはほぼすべてのデータを保存することができる点です。そのため、iCloud ではバックアップすることができないデータもバックアップ可能になります。
iTunes でバックアップできるデータは iCloud でバックアップできるデータ(詳しくは「1-1-2. iCloud にバックアップできるデータの種類」の通り)に加えて以下のデータもバックアップ可能です。
- 通話履歴
- カレンダーのデータ
- ソフトウェアのキーボード入力候補
- Wi-Fi やマップのブックマーク
2.iCloud を利用して iPad をバックアップ・復元する方法
2-1. iCloud を利用して iPad をバックアップする手順
2-1-1. Wi-Fi に接続されているか確認
では早速 iCloud を利用してバックアップをしてみましょう。iCloud でデータをバックアップする場合は Wi-Fi 環境が必要になります。まずは iPad がしっかりと Wi-Fi に接続されているかどうかを確認しましょう。
Wi-Fi に接続されていることを確認したら、はじめに iCloud を利用するための設定をします。
2-1-2. iCloud の画面でサインイン
ホーム画面から設定アイコンをタップします。すると見慣れた設定画面が表示されます。一覧を一つひとつ確認していくと iCloud の項目が見つけられると思います。
その iCloud の項目をタップします。
タップすると Apple ID でサインインするための画面が表示されます。Apple ID は端末でアプリケーションをダウンロードする際等にも用いられているのでその時に使用する ID とパスワードを入力してサインインします。
サインインをすると iPad の Safari の閲覧履歴やブックマークなどをパソコンに同期するかどうかのポップアップが表示されるので、自分に適している選択をして下さい。
例えばパソコンなどでも iPad から閲覧した Web ページを見たい方は「結合」のボタンをタップします。その必要がない方は「結合しない」をタップするようにします。
2-1-3. バックアップ
選択することができたら一番初めの設定画面に戻ります。設定画面の「メール」や「連絡先」の項目が並んでいる中に「バックアップ」という項目があります。その項目をタップするとバックアップの画面になります。
上部に「iCloud バックアップ」と記載されている項目を「オン」にします。
続いて中央部にある「今すぐバックアップを作成」のボタンをタップします。
この手順で iCloud でバックアップをすることができます。
また、バックアップ画面の最後の表示に前回のバックアップが現在の時刻になっていればバックアップ成功になります。
2-2. iCloud を利用してバックアップしたデータを復元する手順
2-2-1. 電源を ON
iCloud ではバックアップしたデータに関しても簡単に復元することが可能になります。このデータを復元するためには iPad の初期設定で設定をする必要があります。
まず初期段階のデバイスの電源をオンにすると「こんにちは」という画面が表示されます。この画面では iOS 設定アシスタントがしっかりと手順を示してくれるのでその手順の通りに設定を進めていきます。
2-2-2. 復元ボタンをタップ
初期設定の中には言語設定などが行います。ガイダンス通りに従って進むと Wi-Fi に関する設定画面に移動します。
このあたりで「iCloud バックアップから復元」というボタンが出現するのでそのボタンをタップします。
2-2-3. iCloud にサインイン
続いて iCloud のサインインも促してくるので適切な ID とパスワードを入力します。サインインをしたらバックアップを選択します。
バックアップを選択するとバックアップの日付などが表示されます。頻繁にバックアップをしていればしているほど日付が多くなります。この際に重要なポイントは自分が戻したいデータのところの日付を選択することです。
選択を誤ってしまうと面倒になる場合があるのでしっかりと適切な日付を選択する必要があるのです。
2-1-4.復元
日付を選択したらバックアップが開始されます。この際にもし複数の Apple ID で商品などを購入したことがある場合はそれぞれの購入に使用した ID が要求されます。
もし、パスワードを覚えていない方は調べるか「この手順をスキップ」のボタンを選択する必要があります。また、「この手順をスキップ」のボタンを選択しても後から入力をすることもできるので、その場を凌ぎたい場合は「この手順をスキップ」のボタンを選択します。
iCloud でバックアップをする場合の注意点は接続を切ったり Wi-Fi の接続を切ったりしないことです。復元までにはデータの量にもよりますが時間がかかる場合があるので、気長に待つことをお勧めします。
また、設定が済んでいる iPad を復元する場合は復元が不可能になっているので、設定からデバイスのデータを削除するか工場出荷状態にして iOS 設定ガイダンスに従って復元をする必要があります。
3.iTunes を利用して iPad をバックアップする方法
3-1. iTunes を利用してバックアップしたデータを復元する手順
iTunes を利用してバックアップをする場合は iCloud よりも手間がかかりますが、iPad の中にあるほとんどのデータをバックアップすることができるので、確実にバックアップをしたい方はこの手順に沿ってバックアップをしましょう。iTunes を利用してバックアップをする場合はパソコンが必要になるので、パソコンを用意します。
3-1-1. iPad とパソコンを接続
パソコンが用意できたらパソコンと iPad を USB ケーブルで接続します。iTunes は初期設定でパソコンに iPad を繋ぐと自動的に立ち上がるので iTunes が立ち上がるまで待ちます。なかなか立ち上がらない場合は自分で立ち上げる必要があります。
iTunes が起動すると左上のメニューに iPad のマークが表示されます。そのマークをクリックします。クリックをすると iPad に関する情報や状態が表示される画面が出現します。
バックアップをする場合はこの項目の中にある「バックアップ」を利用して iPad のデータをバックアップすることになります。この「バックアップ」の項目の中には「自動的にバックアップ」という子項目があります。その子項目の中にはさらに「iCloud」、「このコンピュータ」という二つのチェックボックスがあります。
今回は iTunes でバックアップをするので「このコンピュータ」というチェックボックスにチェックを入れます。
また、「このコンピュータ」のチェックボックスの下部にある「iPhone のバックアップを暗号化」というチェックボックスもあります。このチェックボックスにもチェックを入れます。
「iPhone のバックアップを暗号化」にチェックを入れることによってデータを暗号化してくれるので、安全にデータをバックアップすることができます。
また、「iPhone のバックアップを暗号化」にチェックを入れることによってアカウントに関するデータもバックアップすることができるので、バックアップすることができる内容が幅広くなります。
3-1-2. パスワードを設定
適切にチェックをすることができたら次にパスワードの入力を促すポップアップウィンドウが表示されます。ここでのパスワードは Apple ID のパスワードではなく、データをバックアップするためのパスワードになります。
新しいパスワードを入力する必要があります。また、このパスワードを忘れてしまうとデータを復元することができなくなってしまうのでしっかりとメモなどをしておきましょう。
3-1-3. バックアップ
ここまでの手順が終われば右下の「同期」のボタンをクリックすることによってバックアップが開始されます。「同期」のボタンをクリックする前に、「このコンピュータ」にチェックされているか、「iPhone のバックアップを暗号化」にチェックしたい場合はチェックが入っているか等の確認をしましょう。
バックアップが終了すると右下の項目にある「最新のバックアップ」の下に現在の日付が記載されています。日付が本日の日付であればバックアップが成功しています。
3-2. iTunes を利用してバックアップしたデータを復元する手順
これで iTunes を利用してバックアップをすることができるようになりましたが復元方法に関してもしっかりと確認をしておく必要があります。復元の手順に関しては、はじめに復元したいデバイスをコンピュータに接続します。接続をすると iTunes が自動で起動されるので、起動されるのを待ちます。
3-2-1. iTunes のメニューで「バックアップから復元」を選択
続いて iTunes のメニューの中にある「ファイル」を選択し、続いて「デバイス」、「バックアップから復元」の順に選択をしていきます。もし環境が Windows でメニューの中に「ファイル」が見当たらない場合は「ALT」キーを押すと表示される場合があります。
3-2-2. 復元
次にバックアップした日付が表示されるので、自分が復元したい日付やサイズのところを選択します。その後「復元」のボタンをクリックすることで復元をすることができます。しかし、この際に注意が必要なのが同期の接続を切ってしまうと上手く同期がされない場合があるので、しっかりと接続したままにしておく必要があります。
4.さらに万全の体制を整えるために!オンラインストレージ Dropbox で iPad のデータをバックアップする方法
4-1. Dropbox アプリで写真・動画を自動的にクラウド上にアップロード
上記のように、iCloud でも iTunes でもデータをバックアップすることができます。同じような手順で iPad だけでなく、iPhone でもバックアップをすることが可能です。しかし、iTunes や iCloud のバックアップ方法は万全ではありません。
例えば iTunes の場合はバックアップをする際にパソコンに接続しなければならないので、手間がかかりますし、またバックアップを忘れてしまう場合もあるからです。万全の体制でデータを保護するためには iTunes や iCloud に加えて、Dropbox アプリの併用をオススメします。Dropbox アプリはその利便性から iPad でも気軽に利用できるからです。
Dropbox アプリでは自動で写真・動画などをクラウド上にアップロードすることができるので、iPad などで写真撮影をして保存した瞬間、写真がアップロードされるのです。また、インターネットなどで画像を取得した場合でも写真のフォルダの中に入れば自動でアップロードされるので完全に写真をバックアップすることができるのです。
Dropbox アプリでの写真・動画のアップロードについて詳しくは「Dropbox のカメラアップロードでスマホの写真を簡単バックアップ」の記事をご参照ください。
4-2. Dropbox アプリで写真・動画を自動的にクラウド上にバックアップ
Dropbox アプリを利用することで自動で写真などをクラウド上にアップロードすることができます。簡単にバックアップすることができるのです。
また、この Dropbox はパソコンを利用してインターネットからでも手軽にアクセスをすることができるので、パソコンと共有したり、他の端末と写真などを共有することができます。
4-3. Dropbox では連絡帳の情報をバックアップすることはできない?
「Dropbox ではさすがに電話帳の情報をバックアップできないのではないか?」「できないのであれば iCloud で十分ではないか?」などと考えている方も多くいますが、Dropbox では写真や画像などのデータだけでなく、電話帳をバックアップすることも可能です。
App Store から「連絡先バックアップ (Dropbox 版):有料(240円)」というアプリケーションをダウンロードすることによって簡単に連絡帳のデータをバックアップすることができます。
バックアップしたい日付を選択するだけで自動的なバックアップが始まるので簡単に利用することができるのです。このように Dropbox でも自動で写真や動画をバックアップできたり、また、iCloud ではできない連絡帳のバックアップも可能なのです。
連絡先バックアップ (Dropbox 版):有料(240円)はこちら
5.まとめ
今回は iPad のデータをバックアップする方法について紹介しました。「突発的なトラブルで大切なデータがなくなってしまった・・・」ということがないよう、日頃から定期的にバックアップをしておく必要があります。
また、Dropbox を利用することによっても簡単にデータをバックアップすることができます。写真・動画のデータ容量が大きすぎるという場合には、Dropbox を利用したバックアップもオススメです。
カメラアップロード機能が Basic アカウントで変更されることになりました。2016 年7月 22 日より、カメラアップロードは次の操作のどちらかを行わない限り、ご利用いただけなくなりますのでご注意ください。
パソコンをリンクする:Dropbox デスクトップ アプリをダウンロードおよびインストールしてください。これにより、パソコンで Dropbox Basic のアカウントに保存されている写真や動画の整理、削除を行えるようになるので、今まで以上にカメラアップロードした写真などを管理しやすくなります。
Dropbox Pro にアップグレードする:Pro が提供する1TB(1,000 GB)の容量があれば、すべての写真を1か所で保管することができます。この機会にぜひご検討ください。