2007 年の創業以来、皆様のおかげで Dropbox は順調な発展・成長を遂げることができております。この節目の年を記念し、これまでのエキサイティングな 10 年を一連の記事にまとめて振り返ることにしました。これまでの出来事を回想し、ちょっとしたエピソードを披露し、業界がどのように変化したのか思い返してみたいと思います。ぜひおつきあいください。
Dropbox では、その創生期から、イラストを使ってユーザーとつながることを目指してきました。新しい製品の発表でもバグ修正の報告でも、ユーザーは、ロボットからではなく、同じ人間からその知らせを聞きたいと思っているのを Dropbox は知っているからです。そのため、Dropbox は常に「人間味」「手描き」「遊び心」を意識して、多くのビジュアル スタイルを確立してきました。
概念をイラスト化する際は、複数の案を作成した後に最適なものを選びます。なので、デザイン チームが気に入っていても最終的に選ばれなかったイラストがたくさんあります。今回はそんなお蔵入りしてしまったイラスト 10 点をご紹介します。
1. データをもとに言葉をデザイン
「UX (ユーザー エクスペリエンス)ライティングにデータ志向のアプローチを取り入れることを示すイラストです。その概念をこのような形にしたのですが、とても気に入っています。最終的には、あまりデジタルすぎない、遊び心のあるスタイルを採用することにしましたが、いつかまたこのような概念を描いてみたいと思っています。」- ジャスティン T.
2. 容量オーバー
「動物を人間に見立てて描くことはあまりないので、このキャラクターに人間らしさを加えるのは楽しい作業でした。ご覧のように、笑みを浮かべさせ、メガネをかけて、子供用のビニール プールに入れてみました。結局、別の動物を使うことになりましたが、このユーモアあるデザインが気に入っていました。」- ジャスティン T.
3. 支払い方法
「Dropbox への登録プロセスは、ユーザーとの関係を最初に築く重要な瞬間です。ここでは、支払い方法をできる限り概念的に描くことに挑戦しました。最終的には、よりシンプルな表現のデザインを選びましたが、ホッピングと魔法の絨毯のデザインは最初に目にするものとして楽しいイラストだったと思います。」- ジャスティン T.
4. 機能よりも感情
「このイラストは、昔企画された Dropbox ツアー用につくられたものです。機能よりも感情を表すことにこだわって、この空想的な楽しい世界を描きました。Dropbox がもたらす自由な感覚を描くことを目指しました。」- ファニー L.
5. 物語性のある大きなイメージ
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「これも同じ Dropbox ツアー用に描いて使われなかったスケッチです。感情に響くイラストを描きたくて、大きくイメージを膨らませて物語を考えました。「同期する花」を描き、背景を写真にするなどして、Dropbox の機能を自然で表現しました。」- ファニー L.
6. 魔法のようなモバイル機能
「モバイルのさまざまな新機能について私が最初に感じたことは、魔法みたい!ということです。最終的には、機能をわかりやすく示すデザインを採用しましたが、自分の感じたことをそのままイラストにできたのは楽しかったです。」- ファニー L.
7. Paper のステッカー
「Dropbox Paper が誕生した当初、チームはステッカーの最終版を決めるにあたりシンプルなキャラクターのステッカーをまず作成しました。その後ステッカーは見直され、コミュニケーションを重視した、生産性の向上に役立つものへと進化しました。これらのキャラクターはそうした目的にあまり沿っていないため採用されませんでしたが、私としては今でもいつかもう一度取り組みたいと思っている作品です。」- ブランドン L.
8. ポップ カルチャーの取り込み
「Dropbox 初期のジョン・イン* 時代のように、ポップ カルチャーをデザインに取り入れるのは本当に楽しい作業でした。ユーザーがすぐにつながりを感じられるように、感情的に共鳴できるデザインにしたいと考えていました。」- ブランドン L.
*注:ブランドンが語るジョン・インとは、Dropbox の創生期に多くのイラストを担当していた社員です。
9. Dropbox 社内のオフィス カルチャー
「純粋に Dropbox の理念をしっかりと感じられるようにと考え、Dropbox の同僚のためにさまざまなイラストを作成しました。たとえば、「ワン オン ワン(1 on 1)= 社員同士の個別ミーティングのこと」は、文字どおり 2 つの 「1」 が積み重ねられたデザインです。また、スプーンとフォークとの間に先割れスプーンの子どもができるイラストは、コラボレーションを表しています。」- ブランドン L.
10. Dropbox コミュニティ
「この未使用のスケッチは Dropbox.com のホームページ用に作成したものです。職場で Dropbox が使用される様子を物語のようなアプローチで伝えたいと考えました。最終的には、もう少しわかりやすい、説明的なイラストの方がよいとの判断に至りましたが、コミュニティを描いているという点で今でもこのデザインは私のお気に入りです。」- ブランドン L.