Dropbox が米国、ヨーロッパ、オーストラリアで専用のリージョナル アクセラレーターを新たに導入
サンフランシスコ (2017 年 6 月 19 日) — 本日、Dropbox は北米、ヨーロッパ、オーストラリアでグローバル プライベート ネットワークの拡大を継続すると発表しました。世界中のユーザーを対象に、パフォーマンスと信頼性向上のための新たなリージョナル アクセラレーターを 5 か所に導入します。
今回の拡大計画の一環として、Dropbox は独自の「プロキシ スタック」を開発、導入しました。これは、北米の Dropbox 施設で使用されているオープンソース インフラストラクチャを基にしたものです。
「Dropbox では、2015 年にインフラ設置地域の拡大を開始して以来、北米以外でのネットワーク コストを半減しつつ、世界中で業界トップの同期速度を実現してきました。その速度は従来の 4 倍にも達しています」と語るのは Dropbox プロダクション エンジニアリング部長のダン・ウィリアムです。「同期速度を向上できた理由は、プライベート ネットワークを構築したことで、Dropbox 独自のクラウド インフラストラクチャにトラフィックを直接送信すると同時に、インターネットを構成するクモの巣のように複雑な中継ポイントを迂回できるようになったためです。他の地域でも、こうした高度なサービスを提供できることを嬉しく思います。」
今回新たに導入するリージョナル アクセラレーターは、2017 年の第 3 四半期にシドニー、マイアミ、パリで、同年第 4 四半期にはマドリードとミラノで実用化の予定です。これにより、この 5 都市のみならず、アクセラレーターが設置された地域全体でパフォーマンス向上が期待できます。2017 年末までに、Dropbox は米国および米国外のユーザー向けストレージも含め、インフラの設置地域を 4 大陸、10 か国で 22 施設にまで拡大する予定です。
Dropbox の導入が迅速に増えている地域でネットワーク インフラを確立し、専用回線を通じて Dropbox のデータ センターに接続することで、専用の帯域幅を使用してトラフィックを転送するためのオープンな接続を維持できます。それぞれのポイント オブ プレゼンス(PoP)は、サードパーティのデータ センター内に他のインターネット サービス プロバイダ(ISP)のインフラとともに設置されており、その多くがさまざまなピアリング関係により Dropbox のネットワークに直接接続されています。
その結果、Dropbox のユーザーは毎回複数の ISP と接続を確立しなくても、データにアクセスできるようになります。新しい接続を確立する代わりに、最寄りの Dropbox PoP 経由でユーザー データを転送することで、待ち時間を短縮、信号レベルの低下を減らし、最終的にはアップロード速度やダウンロード速度が向上します。今年 Dropbox が導入する新たな PoP により、地域に関係なく、すべてのユーザーがパフォーマンスの向上を実感できます。
ネットワーク コストを半減
米国外の Dropbox PoP は、トラフィックを受け取りバランスを取る NGINX サーバーと IP バーチャル サーバー(IPVS)から成るカスタム プロキシ スタック アーキテクチャを用いて開発、構築されました。そして、これらカスタム マシンに Dropbox のエンジニアが、トラフィックの流れを管理するためのコードを書きました。このサービスにより、サードパーティのハードウェア メーカーに対する依存を減らし、それぞれの使用事例に応じたロード バランサーで利用状況を最適化することで、パフォーマンス向上とコスト削減を実現しています。
本日より、Dropbox では米国のすべてのデータ センターでもこのプロキシ スタックを導入します。これにより、ネットワーク ハードウェアにかかるコストを削減し、将来の需要に応じて柔軟に規模を拡大、縮小できるようになります。
Dropbox のピアリング ポリシーについての詳細は dropbox.com/peering をご覧ください。
Dropbox について
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