ブレインストーミングから始まり、最後はプレゼンテーションで締めくくる。「クリエイティブなプロセス」と聞いてイメージするのは、こうした流れかもしれません。しかし実状は、クリエイティブ素材が仕上がって、ようやくプロセスが始まるということが多いのではないでしょうか。せっかくのアイデアが世に出て行くかどうかは、素材を作った後の工程にかかっていると言っても過言ではありません。制作、共有、レビュー、ディスカッション、調整といったコンテンツライフサイクルの各段階で作品を磨き上げていくためには、チームによる共同作業が重要です。中でも難しいのが、こうした協力をすべてアイデア実現のために活かすことです。協力によって、逆にアイデアを台無しにしてしまうようなことがあってはなりません。Dropbox では、レビューと調整の段階をスムーズにするため、プレビューに新たな機能を導入しました。さまざまな新機能によって、さらなる時間の節約と業務の効率化が可能になります。ここでは、そのいくつかをご紹介します。
ファイル プレビューの新機能
私たちは、「受動的な確認作業」を「能動的なレビュー作業」へアップグレードすることを目指し、新しいプレビュー機能をチームのコラボレーション ワークフローの中核に位置づけました。Dropbox では、1 か月で 3 億以上ものファイルがプレビューされています。ダウンロードすることなくプレビューできるため、その時短効果は計り知れないものがあります。ファイルの内容をすばやく確認でき、ワークフローをスムーズに進めることができます。
- AutoCAD のプレビュー。モバイルでもウェブでも、DWG ファイルにアクセスして表示できるようになりました。新しいプレビュー機能を使えば、他の担当者は AutoCAD をインストールすることなく、ファイルの内容を確認してフィードバックを書き入れることができます。このプレビュー機能は、Dropbox Professional、Advanced、Enterprise、Education のお客様が利用できます。
「当社にとっては、本当に画期的なことでした。日々、たくさんの CAD ファイルをやり取りしており、その中から必要なものを選び出さなければなりません。これまでは AutoCAD を使ってファイルを 1 つ 1 つ変換するしかありませんでしたが、今は受け取ったその場で内容を確認できるようになり、作業が本当にスムーズになりました」—ダナ・ハガー氏、Social Tables カスタマー サクセス オペレーション ディレクター
AutoCAD のプレビュー
- EPUB のプレビュー。モバイルでもウェブでも、EPUB ファイルをプレビューできるようになりました。ファイルをダウンロードする必要も、電子書籍アプリをインストールする必要もありません。
「私たちは世界中の出資者、図書館員、識字率向上プログラムの担当者とコンテンツを共有していますが、Dropbox の EPUB プレビュー機能によって、共有の仕方が大きく変わりました」と語るのは、世界に展開する教育技術の非営利組織 Worldreader でデジタル コレクション マネージャーを務めるステファニー・ゴメス氏です。
「ダウンロードを必要としない EPUB への共有リンクを作成し、パスワード保護を設定して送信できるようになりました。おかげで、データ保護に関する法的要件を遵守し、時間も大幅に短縮でき、毎回大きなコスト削減にもつながっています。なにより、これまでにない方法で世界中のパートナーとコラボレーションできるようになったことが本当に驚きです」—ステファニー・ゴメス氏、Worldreader デジタル コレクション マネージャー
- MXF ビデオのプレビュー。Dropbox に保存された MXF ファイルの中から、目当てのファイルを簡単に見つけ出せるようになりました。これは Dropbox が掲げている目標、つまり「世界各地にいるメディアチームが場所を問わず素材を共有し、共同作業するために役立つ、包括的なメディア コラボレーションツールを提供すること」を実現するための大きな一歩となります。このプレビュー機能は、Dropbox Professional、Advanced、Enterprise、Education のお客様が利用できます。
「制作現場で作業効率とコラボレーションを高めるには、似たような名前が付いた大量の制作ファイルを管理し、撮り終えたばかりの映像を編集する前に幹部たちがすぐにチェックできるようにすることが必要です」—マーク・ハリソン氏、Digital Production Partnership 代表。
- PDF と PowerPoint のプレビューの強化。PDF や PowerPoint のプレビューに、新たにスライダーが加わりました。スライダーを動かすことで、特定のページやスライドへすぐに移動できます。
PDF のプレビュー
- ZIP と RAR のプレビュー。圧縮ファイルをデスクトップにダウンロードして展開することなく、その場で中身を表示し、ファイル構造を確認できます。
ZIP のプレビュー
- より複雑な大容量ファイルにも対応。プロのビデオカメラマンが撮影したファイルは、サイズが 6 TB にのぼることもあります。Dropbox のプレビューでは、こうしたファイルもダウンロードすることなく扱うことができるのです。
- 多くのレビュアーが関わるプロジェクトを調整。プロジェクトの承認に多くの人が関与しているのに、対象ファイルを作成したアプリケーションにアクセスできる人はごくわずか。こうした状況は決して珍しいことではありません。プレビュー機能を使うことで、誰もがあらゆるファイルを表示してフィードバックできるようになるので、フィードバック プロセスを円滑に進められるようになります。
- より多くのプラットフォームやアプリケーションとの統合。チーム作業ではさまざまなアプリケーションが使われますが、シームレスな共同作業を念頭に開発されたものは多くありません。プレビュー機能を使えば、同僚から送られてきたファイルを作成したアプリケーションがなくても、共同作業が可能になるのです。
- 制作後のフローで一元的なファイル管理が可能に。Dropbox のプレビューは単にファイルを表示するのではなく、ファイルの同期や共有がコンテンツ ベースのコラボレーションと結びついています。プレビューによって制作後の一元的なファイル管理が可能になり、日常的なワークフローがさらに強化されます。
Dropbox のプレビュー機能を利用することで、ファイルを共有して同僚と共同作業することができ、クライアントのレビュアーともスムーズに連携できます。ファイル プレビューの画面に注釈やコメントを直接書き入れることも可能です。また、Dropbox Paper も取り入れることで、可能性はさらに広がります。Dropbox でプレビューできるファイル形式は、Paper 上でもプレビューできます。さらに、InVision や Vimeo などのアプリケーションで作成したコンテンツを、Paper ドキュメントに埋め込むこともできます。こうした機能をプロジェクトで活用することで、コンセプトから制作に至る各段階で、プロジェクトの進捗を正確に把握できるようになります。
Dropbox.com でプレビューできるファイルの種類について詳しくは、こちらのヘルプセンターの記事を参照してください。