Otter.ai が Dropbox とのインテグレーションによりメディアの文字起こしを効率化

Otter.ai は、AI による文字起こしと話者識別技術を開発し、議事録の文字起こしと共有用アプリを提供しています。さらに Dropbox とのインテグレーションにより面倒な文字起こし作業を自動化し、クリエイティブ チームのワークフローを効率化することができました。

今回は、Otter.ai の製品部門でバイス プレジデントを務めるサイモン・ラウ氏に Dropbox デベロッパー ブログへの寄稿をお願いしました。

同社が仕事の未来を切り開くその過程で、なぜ Dropbox とのインテグレーションを選択したのか、どのように実現することができたのかをお話しいただきます。ラウ氏からの寄稿をぜひお読みください。

目次

  1. Otter.ai とは
  2. Otter.ai が Dropbox とのインテグレーションを実施した理由
  3. Otter.ai と Dropbox のインテグレーション方法
  4. Dropbox との連携を振り返って

1. Otter.ai とは

Otter.ai は、AI を活用したクラウドベースの議事録作成と共同作業のアプリ、Otter Voice Meeting Notes を開発しています。これは、その場で議事録の文字起こしと共有ができるアプリです。

録音中の会話やインポートした音声ファイルから自動で文字起こしを行い、キーワードを抽出、さらには話者を識別することまで可能です。テキストは音声とタイミングを合わせて生成されるため、ユーザーは音声データをテキストで検索して該当部分を再生することができます。会話内容を整理して共有できるほか、編集、ハイライト表示、写真やコメントの追加も可能です。

[複数のデバイスとプラットフォームで使用されている Otter.ai ソフトウェア]

iOS、Android、ウェブ版の Otter Voice Meeting Notes
ご利用いただいているお客様は、個人のフリーランサーから中小企業、大企業までさまざまです。2018 年 2 月に iOSAndroidウェブ版のアプリをリリースして以来、会議、インタビュー、定性調査、教育、ポッドキャスト、ライブイベントなど、多彩な用途にご活用いただいています。

2. Otter.ai が Dropbox とのインテグレーションを実施した理由

多くの記者、ライター、メディア プロデューサーが一番やりたくない仕事は、インタビューの文字起こしではないでしょうか。とても面倒で退屈な作業です。自分の声を聞きたくない人にとっては、悪夢のような時間でしょう。録音した音声や動画の文字起こしが自動化できるなら、クリエイティブ チームはストーリーテリングの部分に注力して、プロジェクトをもっと早く仕上げられるはずです。

Dropbox のブログ記事でも「メディア制作のワークフローを効率化する Dropbox の 6 つの機能」と紹介しました。

Otter.ai は業界でも先進的かつ正確な文字起こしおよび話者識別の機能を開発し、Otter Voice Meeting Notes に搭載しています。メディア チームのワークフローを効率化する連携機能を Dropbox と開発することは、当社にとって当然の選択だったと言えるでしょう。

3. Otter.ai と Dropbox のインテグレーション方法

まずインレグレーションの初期には、シンプルな実装を目指しつつ、使いやすくスムーズな使い勝手を実現したいと考えました。そこで、ユーザーが Dropbox 内の専用アプリ フォルダにファイルを置いたときに、Otter が自動で文字起こしを開始するというアプローチを採ることにしました。

[Otter.ai のインテグレーションによって、Dropbox 内でメディア ファイルの文字起こしが自動で行われる]

Otter は、Dropbox 内の Otter アプリ フォルダにあるメディア ファイルの文字起こしを自動で行います。

簡潔に説明すると、次のステップで処理されます。

  1. まず、Dropbox API Oauth ガイドの要件に従って、Otter アプリが Dropbox ファイルにアクセスするための許可をユーザーから得ます。
  2. 許可されると、Dropbox は Dropbox > Apps の場所に「Otter」という専用のアプリ フォルダを作成します。
  3. Otter」アプリ フォルダ内のファイルに変更が発生すると、Dropbox のウェブフックを介して Otter にリアルタイムで通知が送られます。
  4. Otter は新しいオーディオ ファイルとビデオ ファイルを検出して文字起こしを開始します。作成されたテキスト ファイルは、「Otter」アプリ フォルダに保存されます。

Otter と Dropbox の連携について詳しくは、Otter.ai のブログ記事デモ動画(英語)をご覧ください。

4. Dropbox との連携を振り返って

Dropbox API のフレームワークと DBX Platform は扱いやすく、ドキュメントもわかりやすかったので開発初期からとても助かりました。ウェブフックのインテグレーションをテストする段階になって軽微な問題が発生することはありましたが、Dropbox のデベロッパー サポート チームの協力によって、問題の切り分けを進めて解決することができました。

現在、この自動文字起こし機能は、Otter と Dropbox のユーザーにとって人気の高いインテグレーションとなっています。Otter.ai は、今後もさまざまな機能でユーザーの皆様をサポートしていけたらと考えています。

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Otter.ai のサイモン・ラウ氏による寄稿はいかがでしたでしょうか。このブログ記事が、Dropbox とのインテグレーションを開発または強化するうえでのヒントになれば幸いです。

Otter.ai に関する詳しい情報については、@Otter_ai@_SimonLau をフォローするか、Otter.ai チーム(support@otter.ai)に直接お問い合わせください。

Dropbox API や Dropbox インテグレーションについて詳しくは、www.dropbox.com/developers をご覧ください。

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