メディア制作業界は、世界でも特に Dropbox の利用が活発な業種です。
2017 年だけでも、10 億を超える数のファイルが Dropbox に作成、保存されました。HD、4K、8K という高精細動画の登場や、オンラインのソーシャル動画サービス、ポッドキャストの普及によって、動画/音声制作ワークフローの高速化と効率化を求める声は年を追うごとに高まっています。
そのため Dropbox では、広告や放送、マーケティング、出版、ソーシャル メディアなど、メディア業界における人々の働き方やニーズを把握し、Dropbox にできることを見極めるため、この分野のお客様と継続的に対話を行っています。
このような取り組みの一環として、Dropbox は今回、メディア業界で広く利用されている動画/音声編集ツールや文字起こしツールとの統合を強化しました。これらの統合機能を使うと、各ツールのインターフェースを離れることなく Dropbox のファイルにアクセスできるため、作業の効率化やチームでの情報共有が促進されて、プロジェクトの期間を短縮することが可能になります。
目次
- 撮影、同期、編集、共有
- リアルタイムでの文字起こし
- 文字起こしを動画編集に活用
- コンテンツをすばやくローカライズして国際展開
- 必要なシーンを AI 検索ですばやく発見
- ライブ ストリーミング動画を保存、検索、再利用
1. 撮影、同期、編集、共有
Dropbox は Adobe Premiere Rush とネイティブに統合されており、コンテンツの編集とソーシャル チャネルへの投稿をスムーズに行えます。モバイル デバイス、タブレット、パソコンといった使用デバイスも問いません。
コンテンツを撮影し、Dropbox にアップロードしたら、Dropbox を使いあらゆるデバイスからコンテンツをプレビューし、Premiere Rush に取り込むことができます。また、Premiere Rush のメディア ブラウザから、Dropbox にある音声/動画コンテンツをインポートすることもできます。インポートしたコンテンツは、後で Dropbox にエクスポートして再同期することも、YouTube、Instagram、Facebook に直接公開することも可能です。
画期的なデジタル コンテンツの制作と提供に取り組むクリエイターを支援すべく、私たちは、そのために必要なすべての機能を提供しようと常に模索しています」と、Adobe 動画部門のパートナー リレーションズ担当責任者を務めるスー・スキッドモア氏は話します。「Adobe と Dropbox のコラボレーションにより、コンテンツの撮影から編集、共有までをオンラインでシームレスに行えるようになりました。このためクリエイターは、場所の制約にとらわれず、いつでも創造性を発揮することができます。
2. リアルタイムでの文字起こし
文字起こしという作業には、非常に多くの時間がかかります。しかもこれは、Dropbox が減らしたいと考えている「仕事のための仕事」そのものです。インタビューの音声やミーティングの録音、動画をアップロードしたら、自動的に文字起こしをしてくれるようなツールがあれば、クリエイターは、文字起こしに費やす時間をもっと創造的な作業にあてることができます。そのため Dropbox は、文字起こしという単調で退屈な作業を自動化する機能の開発にも力を入れています。
Dropbox は、Otter.ai と協力して、ミーティングの録音と文字起こしを効率化する統合機能を開発しました。この機能には、発言者を識別する機能も含まれています。
Otter Voice Meeting Notes を Dropbox にリンクすると、動画や音声のファイルを Otter アプリのフォルダにドラッグ & ドロップするだけで、自動的に文字起こしが行われます。後は、処理の終了を知らせる通知が届くのを待つだけです。
Otter for Teams Voice Meeting Notes で音声ファイルを録音または処理する場合は、会話の文字起こし、発言者の識別、概要キーワードの生成が AI により自動で行われます。チームのミーティングで決定した事項は、ミーティングが終わり次第、すぐに検索、チームとの共有、Dropbox へのエクスポートが可能になります。
3. 文字起こしを動画編集に活用
「Dropbox に保存されているインタビューや編集前の動画、ラッシュなどの音声ファイル、動画ファイルを選択するだけで、すぐに文字起こしをしてくれるツールがあれば、作業時間を大幅に節約して、すばやく動画編集に取りかかれるのに。」コンテンツ制作業界のお客様からは、このような声が Dropbox に寄せられています。そこで私たちは、こうしたニーズに応えるべく、Simon Says と協力して統合機能を開発しました。この機能は、Adobe Premiere Pro や Adobe Audition など、業界で広く使われている音声/動画編集ツールに対応しています。
Simon Says では、メディア ファイルに含まれる音声の文字起こしを行い(100 言語に対応)、ブックマークや注釈を付け、それを XML ファイルとして編集プロセスに直接エクスポートできます。編集が完了したら、キャプションを追加して翻訳できます。
4. コンテンツをすばやくローカライズして国際展開
Dropbox を利用しているメディア企業の多くは、国際的に事業を展開しており、世界各国でコンテンツを提供しています。今回、Videomenthe が提供する Eolementhe が Dropbox と統合されたことで、メディア制作会社や放送局は、コンテンツを短期間で各国用にローカライズできるようになりました。Eolementhe から、Dropbox の完成済みコンテンツを選択するだけで、文字起こし、翻訳、キャプションの埋め込みが自動的に行われ、最終的なファイルが Dropbox に保存されます。各国の放送事業者や制作スタジオ固有の納品仕様に合わせてファイルを修正することもできます。
5. 必要なシーンを AI 検索ですばやく発見
これまで、放送局や代理店の記者や制作担当者は、長時間の動画の中から特定のシーンを見つけ出すのに大変な苦労をしていました。それこそ、藁山の中から 1 本の針を探し出すようなものです。しかし、GrayMeta の Curio と Dropbox が新たに統合されたことで、各種の AI ツールを使って必要な場面を簡単に見つけ出せるようになりました。
Curio では、Dropbox フォルダのコンテンツにインデックスが追加され、必要な動画、音声、静止画を探すためのインテリジェントなインターフェースを提供しています。たとえば、ある人物が登場するなど、動画中の特定のシーンを見つけ、切り出し、エクスポートして、クライアントと共有できます。しかも、これらの操作は、Curio の画面から直接行うことができます。
6. ライブ ストリーミング動画を保存、検索、再利用
ライブ ストリーミング動画をキャプチャする、Vidrovr のカスタマイズ可能な動画検索/アーカイブ サービスが、Dropbox に保存された動画でも利用できるようになりました。Dropbox のコンテンツは、自動的にタグ付け、インデックス付けされ、コンテンツを自動で検索、表示、再利用することができます。
Vidrovr Clip Generator を使用すると、動画を切り出して共有できます。また Recommender では、執筆中の記事を分析して、補足的に利用できる動画コンテンツをアーカイブの中から提案します。
世界の大手メディア企業がコンテンツの制作と提供に Dropbox を利用している理由については、dropbox.com/business/solutions/media をご覧ください。