Web マーケティングについて、基礎知識から具体的な手段や方法、最近の Web マーケティング事情まで詳しく知りたいと思っていませんか?Web マーケティング論は日進月歩の世界です。毎年のように発展しているため、断片的な情報・単語を検索エンジンで調べただけでは、なかなか全容を把握できないはずです。
本記事では Web マーケティングとは?という基礎的な情報から最新の Webマーケティング理論まで体系的に紹介。知識ゼロから Web マーケティングを学ぶことができます。
Web マーケティングは2010年以降、ビジネスのうえで必須の知識となりました。専門担当者に任せておけばいい、というのはひと昔前のこと。新規営業開拓、企画作成など、さまざまなビジネスシーンで、Web マーケティングの知識は必要とされています。
これから Web マーケティングを学ぶという人に限らず、なんとなく Web マーケティングの知識をかじっていた人も、本記事を参考にすれば、「Web マーケティング」をしっかり実践できるようになるでしょう。
目次
1. Web マーケティングに必要な基礎知識
2. Web マーケターとして準備すべき 3 つのこと
3. 最新の Web マーケティング事情
4. 10 個の Web マーケティング手法
5. Web マーケター必見! 8 つの参考サイト
6. Web マーケティング力を向上させる本 5 選
7. まとめ
1. Web マーケティングに必要な基礎知識
Web マーケティングに必要な基礎知識を紹介します。根本から Web マーケティングを理解することで、目的達成への道のりを自分でしっかり把握でき、「自分が何をやろうとしているのか」を人に説明することも容易になるでしょう。
1-1. Web マーケティングの目的
Web マーケティングの目的は、「ウェブ世界のルール」にのっとり、あなたが獲得したい顧客に対して、最適なアプローチをとること(最適なコミュニケーションをとること)。この「ウェブ世界のルール」をないがしろにしてしまうと、効果を期待するほど出せません。
ウェブ世界のルールに即した Web マーケティングの手法はのちほど紹介しますが、まず「マーケティング」についておさらいします。
1-2. マーケティング理論のひとつ 4P
マーケティングはエドモンド・ジェローム・マッカーシーが提唱した 4P の理論で考えると、全体像をイメージしやすいです。マーケティングは 4 つの「P」で成り立つという考えで、4 つの P は以下のとおり。
- 製品(Product)
- 価格(Price)
- 販売促進活動(Promotion)
- 流通(Place)
Web マーケティングにおいても、この 4 つの P を念頭に、今自分がマーケティングの何をやっているのか、把握しておきましょう。
これから解説する Web マーケティングは、販売促進活動や流通の「手法」がメインの内容になってきます。しかしこの 2 つの P に限らず、自社の「製品」や「価格」もよく理解し、マーケティングの全体像を把握する必要があります。
Web マーケティングの中には時間のかかる手法もあるので、「時間が経ち、あとから価格を見直すことが最善だったと気づく……」なんて事態は最悪です。のちに紹介する Web マーケティング手法を実践する前に、この 4P の概念も頭に入れ、最適なマーケティング手法を選びましょう。
1-3. 従来のマーケティングとの違い
Web マーケティングと従来のマーケティングとの大きな違いは、「定量性」でしょう。
Web マーケティングは基本的に多種のデータを活用します。アプローチした見込み顧客の年齢、男女比率、居住地、行動パターンなど、従来では調査会社を駆使しないと計りきれなかったデータを個人でも入手することができます。
マーケティングに活用できるデータが多くなったことは大きなメリットですが、「情報を素早く整理する能力」を身につける必要もあります。
ターゲットとなる顧客は、業種によってさまざまなので、必要なデータもケースバイケース。求めるデータが何なのかを効率よく把握し、最短で入手・処理していかないと、データが多様にある分、時間を無駄にしてしまいます。
2. Web マーケターとして準備すべき 3 つのこと
Web マーケターとして、やっておくべき 3 つの準備があります。この準備をするかしないかでは、目標を成就させるための確度や Web マーケティングの作業時間に大きな差が生まれるので、必ず実践することをおススメします。
2-1. 見込み顧客を定めるペルソナ作り
ペルソナ(イメージ像)を作ることで、あなたの顧客となり得る「見込み顧客」を具体化します。ペルソナを作る理由は、具体的な人物像を作ることで、見込み顧客が求めることや解決したいことなど、彼らのニーズをしっかり把握でき、そのニーズを満たす方法が見えてくるためです。
■ ペルソナの作り方
「デモグラフィック」を作成し、さらに詳細なイメージ像を固めていくのが一般的です。デモグラフィックとは年齢、性別、所得、学歴など、属性情報のこと。たとえば本記事でいえば、まず下記のようなペルソナを作りました。
20 代でマーケティング部の Web 担当に抜擢された新卒 3 年目の社員。Web マーケティングの概要から詳しく知りたいと思い、従来とは異なる新規顧客開拓の方法があるのではないだろうかと考えている。その手法とは具体的になんだろう?上司に言っても簡単に伝わらないので、「この真似をすれば、間違いなく売上は上がる!」など説得材料になる成功例もあったらいい。とりあえず「Web マーケティング」と検索した。
実際にはさらに細かく作りこんでいきます。
2-2. 認知拡大と刈り取りの分別
Web マーケティングの手法は大きく分けて「認知拡大」と「刈り取り」の 2 つに分類されます。自分がやるべきことはどちらの内容になるのか把握しておくと、最適な Web マーケティング手法に辿り着きやすくなります。
■ 認知拡大
自社のサービスやブランドをまだ知らない人に対して告知したり、集客を図ったりすること。4P の「流通」が近いでしょう。サービスを知ってもらうことがメインの目的となるため、自社サービスの特徴を強く打ち出すよりも、ターゲットの求めるものに沿う情報を打ち出すのが一般的です。
■ 刈り取り
サービスの特徴やメリットを直接的に伝え、見込み顧客が自社商品やサービスを購入・利用してくれるように促すこと。4P の「販売促進活動」にあたります。見込み顧客が最終的に購買行動をしてくれるように、自社商品を「その顧客のニーズを満たすもの」だと主張します。
2-3. 課題とタスクの設定
Web マーケティングでどのような目標達成へ向かうのか、あらかじめやるべき課題を設定しておきましょう。「ペルソナ作り(見込み顧客の選定)」と「認知拡大or刈り取りの区別(マーケティングの方向性)」を把握できれば、解決すべき課題は見えてくるはずです。
あとは具体的にタスクへ落とし込むことで、課題クリアへの道のりを早めます。
タスクとは細かく分類された「仕事・課題」のこと。「売り上げを UP させる」などの漠然とした目標をもとに実行するのではなく、「○○ のステップを ▲ 日で解決しよう」といった「タスク」をひとつずつ完了させることで、問題解決に取り組みます。
自分の課題解決に最適な手段を後述する Web マーケティング手法の中から選んだあと、タスクを設定すると、効率的に仕事を進められるはずです。
タスクに関しては「仕事効率化したい方必見!仕事を効率化するための厳選テクニック 8 選」や「[Android / iPhone] 仕事の効率化を図る無料スマホアプリ 24 選」も参考にするといいでしょう。
3. 最新の Web マーケティング事情
最新の Web マーケティングについて紹介します。どれかが良く、どれかは悪い、というわけではないので、それぞれの Web マーケティング概念の違いを理解し、あなたに合うマーケティングを選んで実践しましょう。
3-1. インバウンドマーケティング
インバウンドマーケティングとは、見込み顧客が求める記事や情報のコンテンツを作り、見込み顧客をインバウンド(引き込む)させるマーケティングのこと。
大きなメリットはコストが抑えられる点。インバウンドマーケティング用のコンテンツ知識さえあれば誰でも制作でき、無料で始められます。
継続的にコンテンツを作る必要があるので、人手と時間を労する作業ではありますが、作ったコンテンツは半永久的に残るため、長い期間見込み顧客へアプローチすることが可能。
のちの「4-1. インバウンドマーケティングの手法」で手法の詳細を説明します。
3-2. アウトバウンドマーケティング
アウトバウンドマーケティングは、見込み顧客に対し、アウトバウンド(発信)することで、自社商品やサービスに興味を湧かせる方法です。一般的には広告がこのアウトバウンドのイメージに近いでしょう。
メリットはスピーディーにアプローチできること。たとえば大手企業が、特定の期間、そのとき限定で使う広告記事や広告ビジュアルを作り、テレビや雑誌などのマスメディアを介して、キャンペーンを打ち出す、というのはよく見る光景です。
インバウンドマーケティングよりも、1 回のコンテンツを作る労力や時間はかかりませんが、広告費用のコストはかかり、またコンテンツはその時限りの使い捨てになりがちです。
アウトバウンドマーケティングを実践する際には、インバウンドマーケティングのように長く残るコンテンツ作りも意識すると、費用対効果は変わってくるはずです。
「4-2. アウトバウンドマーケティングの手法」にていくつか手法を紹介します。
3-3. バイラルマーケティング
バイラルマーケティングとは、口コミや SNS の拡散で、記事や動画、写真などのコンテンツをバイラル(viral:ウィルス的に)広がらせることです。
見込み顧客を引き込むことで、コンテンツを伝搬させる点はインバウンドマーケティングに似ていますが、インバウンドマーケティングよりコンテンツは動画や画像の方が多いのも特徴。
文章メインの記事は商品やそのジャンルに関する情報の理解を深める方法としては最適ですが、動画や画像メインのコンテンツのほうが、閲覧者はコンテンツをスピーディーに見ることができ、SNS を介してのコンテンツ拡散に最適なのでしょう。
2016 年には海外で有名な「BuzzFeed」が日本版サイトを公開したということで、話題になりました。
4. 10 個の Web マーケティング手法
具体的に Web マーケティングの手法を 10 個紹介します。さきほど紹介した「インバウンドマーケティング」と「アウトバウンドマーケティング」に分類される方法です。
4-1. インバウンドマーケティングの手法
自社や自身でウェブサイトを設け、見込み顧客向けにさまざまな種類の記事(コンテンツ)を制作し、顧客集客や顧客の購買を達成するための施策です。「コンテンツマーケティング」とも呼ばれ、作成するコンテンツは大きく 4 つの手法に基づきます。
4-1-1. SEO(検索エンジン最適化)
ウェブサイトまでの道順は、ほとんどが検索エンジンを使った「キーワードの検索」によるため、制作するコンテンツは「見込み顧客が検索するだろうキーワード」を想定し、「検索エンジンの上位に表示されるような仕組み」で作る必要があります。これは SEO(検索エンジン最適化)とも呼ばれ、コンテンツマーケティングには必須の知識です。
4-1-2. LPO(ランディングページ最適化)
SEO の目的の多くが集客とするなら、購買達成への手段は LPO(ランディングページ最適化)を行います。ここではランディングページとは、サイト訪問者が購買・資料請求などの行動を起こすためのページを指します。
検索エンジンに上位表示させるコンテンツに加え、購買達成を目的としたランディングページを制作した方が、一層の効果を期待できます。
参考:私が売れるランディングページを作れる様になる迄の 3 年で学んだ 7 つの事
4-1-3. SMM(ソーシャルメディアマーケティング)
ソーシャルメディア(SNS)は集客・購買達成の両方で役立ちます。Facebook や Twitterといった SNS は、ブログや各メディアとは異なる角度から見込み顧客と独自のコミュニケーションをできるメリットがあります。
SNS には独自のコミュニケーション体系があるため、自社や自身の一方的なコンテンツをSNS で発信するだけでは効果は出ません。SNS 内で形成されたコミュニティ(共同体)を把握し、そのコミュニティ用にコンテンツを作ることで、情報は流通します。
自社や自身が扱う商品の業種・ジャンルで成功しているモデルを参考に、どのようなコミュニケーション方法をとればいいのか、研究してみましょう。
参考:経営者必見!ソーシャルメディアマーケティングの 7 つの成功モデル
4-1-4. メールマーケティング
見込み顧客や顧客に向けて発信するメールやメールマガジン(メルマガ)も、購買達成へ重要な役割をもちます。
SEO で集客できた見込み顧客に対し、メールという新たな経路でアプローチできれば、目的達成への確度は向上するでしょう。お得なキャンペーンや無料プレゼントをメール限定でお知らせしてあげるのもひとつの手です。
参考サイト:メルマガ初級講座
4-2. アウトバウンドマーケティングの手法
アウトバウンドマーケティングの手法に関して 6 つ紹介します。手法に関する詳しい技術情報は「5-2. Web マーケティング手法 how to サイト」で紹介するサイトも参考にしてください。
4-2-1. リスティング広告
Google や Yahoo! といった検索エンジンの検索画面に掲載される広告。どんな検索画面にも広告を表示させるのではなく、たとえばビールやケーキなどの設定したキーワード(文字)が検索されたときのみ広告を表示できるのが特徴です。検索されるキーワードは個々のニーズと強く関連しているため、ターゲットに向けて効率的に広告を表示できます。
4-2-2. アドネットワーク広告
アドネットワークはさまざまなウェブサイトをまたいで広告を表示できる仕組みのこと。
昨今のウェブサイトには個人・法人関係なく、基本的に広告を表示できるような環境が整っています。しかし無数に存在するウェブサイトに対し、個別に広告の契約を結ぶことはほぼ不可能です。
そこで 2000 年代後半から普及した手法がアドネットワーク広告です。アドネットワークの管理業者 1 社と契約するだけで、その業者と提携している数千・数万のサイトへ広告を表示することが可能となります。
最近では広告の表示先を「ウェブサイト」で選定するだけではなく、特定の「人」に対して広告を表示できる仕組みも普及(DMP 広告)。ビッグデータを活用し、サイト閲覧者の cookie 情報(ウェブサイトの閲覧履歴のようなデータ)をもとに、特定の人物像へ向けた広告表示ができます。
4-2-3. リターゲティング広告
リターゲティング広告はあるウェブサイトに訪問したユーザーを対象に再度広告を表示できます。ウェブサイトに特定のタグ(cookie などを蓄積できるコード・ツール)を入れ、サイト訪問者の情報を収集することで、その集めた情報をもとに、広告を表示する手法です。
たとえばビールの広告を表示させ、そのビールの広告を介して、ビール販売会社のホームページに訪問したからといって、必ずしもビールを買ってくれるわけではありません。そこで、購買行動に出なかったユーザーを再度ターゲットとし(リターゲット)、広告を表示させるのがリターゲティング広告の役割です。
ユーザーは複数回広告に接触すると、購買行動に達しやすくなる、という調査もあります(例えばスリーヒット理論)。
4-2-4. アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は成果報酬型の広告掲載をする手法。広告を掲載し、その広告を介して成果(商品の購入など)が発生した場合にのみ、広告主はお金を支払います。
期間や広告の表示回数でお金を支払うその他広告と異なり、広告予算に対する効果測定を行いやすいのが大きな特徴です。またアフィリエイト広告の多くは個人のブログに掲載されるため、さまざまなブログ執筆者(ブロガー)の目線で商品を紹介してくれるメリットも。
ブロガーに執筆してもらいやすい商品特性やそれに見合う報酬額は業種ごとに異なるため、アフィリエイト広告が有効かどうか事前に見極める必要があります。
4-2-5. タイアップ広告
タイアップ広告とはそのメディア(媒体)と似た体裁で記事広告を掲載すること(PR 広告なども含み、広義にお金を払った記事風広告を指します)。
ネイティブアドとも呼ばれ、そのメディアへ訪問したユーザーに対し、ほぼその媒体の体裁で広告を掲載することができるため、記事を読まれる確率も高くなり、広告効果も期待できます。
また基本的には文章主体の記事となるため、インバウンドマーケティングのような手法にのっとり作成することも可能なため、アウトバウンドマーケティングのひとつとも言え、作り方次第で長く残るコンテンツになり得ます。
新聞社や出版社などが運営する知名度の高いメディア(媒体)からの見込み顧客獲得と、検索エンジンや SNS からの流入をさせることができれば、相当高い反響を期待できるでしょう。
しかし、タイアップ広告はアドネットワーク広告ほど柔軟な料金体系が整備されておらず、広告料金が他に比べ高価で、費用対効果も見通しが立てづらいため、少しハードルが高い手法かもしれません。
4-2-6. SNS 広告
Facebook や Twitter 、インスタグラムにも広告を出せます。各 SNS のプロフィールをもとに広告表示相手を絞ることができるのはメリットです。
SNS の広告はリスティング広告などに比べると、まだ利用者も少ない手段のため、業種によっては安く広告を出すことができます。
「4-1-3. SMM(ソーシャルメディアマーケティング)」では SNS は独自のコミュニケーションが必要とされる、とは書きましたが、SMM まで充実させられない人でも、SNS 広告は始められるのもメリットです。
もちろん SMM に取り組んだうえで、SNS 広告を実施すれば、コストパフォーマンスの良いマーケティングになり得ます。
Facebook とインスタグラムは同グループのサービスなので、似ている点もありますが、インスタグラムの方が写真や動画をメインにコミュニケーションする、などそれぞれのサービスの特徴も押さえて、出広方法を検討しましょう。
4-3. マーケティングオートメーション
近年マーケティングオートメーション(Marketing Automation:略して MA とも呼ばれます)というツールの利用者が多くなってきましたので、概要とメリットを簡単に紹介します。
4-3-1. マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションはあるマーケティング作業を自動化して管理するツールやシステムのことを指します。
メールや Web、セミナーやイベントに加え、ソーシャルメディアなど、近年ではさまざまな手段で見込み顧客にアプローチすることができます。その反面、これらのアプローチ接点を管理したり、営業用に情報を分析、処理したりするには、それなりの人手と労力を必要とします。
そこで MA を活用することで、顧客データの収集に関するいくつかのマーケティング作業を効率化し、時間と工数を節約しようということです。
4-3-2. マーケティングオートメーションのメリット
メリットはさきほども簡単に紹介しましたが、時間と労力を節約できる点です。
具体的にはメール配信などの簡単な作業、Web ページや SNS でアプローチできた見込み顧客情報の分析などを MA に任せることができます。
MA は、一定のルール(シナリオ)に従って、データを管理や分析、処理してくれるツールですが、シナリオを作るのは人間です。業界や業種によって、シナリオは多岐にわたり、自社や自身のマーケティングに取り入れる利点があるようであれば、利用してみるといいでしょう。
オラクル社やマルケト社のサービスは 10 年近く前から海外で展開されているので、興味がある人は調べてみてください。
5. Web マーケター必見!8 つの参考サイト
Web マーケターとしておさえておきたい参考サイトを紹介します。困ったときや情報収集のために、下記情報源を活用しましょう。
5-1. 業界情報サイト
■ MarkeZine(マーケジン)
最新の Web マーケティング論や広告手法、広告テクノロジーなどを配信し、また企業の実例と共に情報を紹介してくれるため、Web マーケティングの業界情報を入手するには最適。MarkeZine 主催のセミナーも開催しているため、興味があるものは積極的に参加してみるといいでしょう。
■ Web 担当者 Forum
SEO やアクセス解析など、技術的な情報を得るにはこのサイト。ビジネスに直結する情報がたくさん揃っています。さくらインターネットやアドビ システムズなど有名企業も協賛するサイトで、情報の質は高い。
■ AdverTimes
広告業界誌を発行する「宣伝会議」が運営するサイト。第一線で活躍する人のマーケティング論をウェブ業界に限らず入手できます。広告の役割、クリエイティブについて最先端の情報を取り入れ、自社や自身の Web マーケティングに活用するといいでしょう。
■ MarQ
国内に限らず、海外で実践される Web マーケティング理論を入手することも大事。世界のB to B マーケティングに特化して情報を配信しているので、新たな角度からマーケティング力を向上できる情報を入手できるかも。今すぐ自分で実践できる情報ではなくとも、こういった情報は入手しておいて、損はありません。
5-2. Web マーケティング手法 how to サイト
■ Digital Marketing Lab
Web マーケティングの基礎的な技術情報からアドテクノロジー(DSP や DMP など)までわかりやすく解説。CPC や CPM、CPA などなど最初は知らない専門用語が続々と出てくるのが Web マーケティング業界。一から勉強するにはうってつけのサイトです。
■ バズ部
コンテンツマーケティングに関する技術情報を自社のコンサルティング実例と共に、紹介してくれるサイト。本記事でも紹介した SEO やランディングページに関する手法のやり方は、このサイトを見て一から勉強することをおススメします。
■ SEO Japan
SEO に関する技術情報に特化したサイト。SEO は検索エンジンである Google などの検索基準のアップデートでいかようにも変化しますが、ここのサイトをチェックしておけば、大きく乗り遅れることはないでしょう。また、関連会社のエコンテによるネットリサーチも面白いです。
■ LISKUL
リスティング広告の情報に特化したサイト。ネット広告以外の情報も充実しており、各 Web マーケティング手法のメリット・デメリットや参考になる実例サイトのまとめなど、さまざまな Webマーケティング手法に関する情報を掲載しています。
6. Web マーケティング力を向上させる本 5 選
Web マーケティングの基礎力を向上させる本を紹介します。「5. Web マーケター必見!8 つの参考サイト」で紹介したサイトで、Web マーケティングに関する情報の多くは得ることができますが、本で読んだ方が分かりやすい場合もあるでしょう。また基礎力を向上させる本も紹介します。
■ インバウンド・マーケティング
インバウンドマーケティングの理論に関して、おそらく日本で初めての書籍。2011年発行のため、若干現在の Web マーケティング手法とは異なる部分もありますが、「なぜインバウンドマーケティングが必要なのか」という源流に触れることは大変重要なことだと思います。
■ DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門
Web マーケティングの手法の中で、最もつまずきやすい技術が DSP に関することだと思います。DSP とは?などと検索すれば、山のように情報が出てくるでしょうが、こういった情報は書籍で学んだ方が理解しやすいと思います。
■ 顧客を知るためのデータマネジメントプラットフォーム DMP入門
DSP の延長線上に生まれた DMP も書籍で学んでみるといいでしょう。DMP も最新のアドテクノロジーを理解するためには、知っておくべき知識のひとつです。著者は『DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門』と同様、インターネットの創成期から活躍してきた横山隆治氏なので、一貫してアドテクノロジーの基礎を学ぶことができます。
■ 入門 考える技術・書く技術
Web マーケティングにおいて、ライティング技術も重要な能力。本書は世界でも有名なマッキンゼーを始め、数々の企業でライティング技術を教えたバーバラ・ミントの著作を、本書著者の山崎氏が日本人向けにわかりやすく解説してくれます。
■ イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
筆者が個人的に強くおススメする本。「2-3. 課題とタスクの設定」でも説明しましたが、日々の業務をいかに効率的にこなすか、を考え実践することは、やるべきことの多い Web マーケターとして必須です。
7. まとめ
Web マーケティングについて基礎から詳しく紹介してきましたが、いかがでしたか。Web マーケティングは急速に発展を遂げている業界なので、常に新しい情報を得るような姿勢でいることが大切です。
Web マーケティングの知識・知恵を根本から理解し、新しい情報へと更新していく姿勢は大変重要なことです。
2012 年に Google が、それまで主流だった SEO 対策を否定するアップデートを行い、SEO の理解が曖昧だった人は、ウェブ世界から締め出される事態が起きました。表面的な手段・方法(この場合 SEO)ばかりに固執すると、今後も同じような失敗を繰り返してしまうでしょう。
本記事で紹介したことをスタート地点として、Web マーケティングを継続的に学んでいくように心掛けましょう。