才能に関係なし!コピーライティングでヒット商品を生む 10 のステップ

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販促活動や広告戦略においてコピーライティングの重要性は分かっていても、どうすれば人の心に刺さるコピーライティングができるのかとお悩みですか?

コピーライティングはひらめきや思いつきが支配する世界ではなく、実はとても緻密な情報収集と戦略によって進められています。それはつまり、その順序や正しいコピーライティングの方法を理解すれば、才能の有無に影響されることなく秀逸なコピーライティングができることも意味しています。

この記事ではコピーライティングの基礎知識から実践的なコピーの書き方で押さえておきたい 10 のポイント、そして有名なコピーライティングの成功事例から成功の要因を解説します。

正しい知識があればコピーライティングは決して難しいものではないので、ぜひ最後までお読みください。

目次

1. コピーライティングの基礎知識
2. 売れるコピーライティングの書き方 10 訓
3. 優れたコピーライティングの事例 7 選
4. まとめ

1. コピーライティングの基礎知識

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1-1. コピーライティングとは

コピーというのは、広告で使用されるキャッチフレーズ、商品やサービスの説明をする文章などのことをいいます。つまり、コピーライティングとはそういったコピーを書く作業のことです。
売り出したい商品やサービスなどの魅力をうまく伝えて、欲しいと思っている人に購入という行動を起こしてもらうためにとても重要なのがコピーライティングです。

「美味しいコロッケのお店」

というだけだとそのお店のコロッケがどう美味しいのかという根拠もないため、今ひとつ購入に至る動機につながりません。
そこで、

「北海道産新じゃが使用、開店と同時に行列ができる噂のコロッケ」

という具合にコピーライティングをすると、最初の「美味しい」というだけの修飾語よりも伝わりやすくなります。素材には北海道の新じゃがを使用していること、とても人気のあるお店であることが伝わるため、より具体的です。

それでは、コピーライティングの重要性がとてもよく分かる一例をご紹介しましょう。

【コピーライティングでこんなに差が出た実例】
e ラーニングの担当者となった人に必要な情報を提供し、LMS (学習管理システム) を PR するためのコンテンツマーケティングサイト「e ラーニングガイド」では数十本の記事が公開されています。

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この中には多数のアクセスを集め問い合わせや契約の獲得に貢献した記事と、そうでない記事の大きな差が生じました。成功している記事に共通しているのは優れたコピーライティングで、そうでない記事には設定したターゲットとのズレやそもそも数が少ない人たちをターゲットとするなどの理由でコピーライティングが功を奏していないことが分かりました。

優れたコピーライティングにより結果を生んでいる記事は、以下の通りです。

【e ラーニング比較】初期費用無料、0 円で利用できる e ラーニング 2016 年度版
業界全体に多数の LMS がひしめく中、比較検討をしたい人が必要とする情報があること、そして記事タイトルにそのことが述べられていることがアクセスを稼ぎ、コンバージョンを生んでいます。

少しでも安く導入したい担当者必見!e ラーニング費用の攻略法
e ラーニングの相場がよく分からない担当者にとって、安く導入したい、ベンチマークを知りたいというニーズを満たすコピーライティングがしっかりと刺さっています。

人間の集中力は 2 分が限界?コンテンツの長さを科学する
導入前後に必ず一度は困ることになる教材コンテンツの制作について、誰が制作するにせよ、どんな動画が適しているのか、長さはどの程度が最適なのかというベンチマークを把握したいというニーズを捉えたコピーライティングです。

上記とは逆に、コンバージョンにつながっていない記事には以下のものがあります。

e ラーニング導入後に教育担当者がやるべきこと
当初は導入後に起きうる問題を導入前に知ってもらう意図で制作した記事ですが、導入前にここまで考える余裕がなく、一方で導入後はシステム営業担当者に直接聞いてしまうため、そもそもニーズが存在しないことが不振の原因と分析されています。

e ラーニングシステム導入後の意外な落とし穴
上記と同様に、導入を検討している人と導入後の人のそれぞれにとって優先順位が高い記事ではないようだという結論になりました。

このように、コピーライティングの成否が最終的な結果にも大きな影響を与えていることが分かります。成功している記事とそうでない記事のトラフィックには 20 倍以上の差があり、コンバージョンについても同様です。ただし、滞在時間には両者の差があまりないため、最初に前者の記事が秀逸なコピーライティングによって読者をつかむ役割を果たし、そこで興味を持った人が後者の記事もじっくりと読んでいる傾向が見られます。

この記事では、この成功例のようなコピーライティングができるようになるためのノウハウを解説していきます。

そんなコピーライティングを実際に組み立てていくには、誰に、何を、どう伝えたいのかということを戦略的に検討した上で進めていく必要があるので、ぜひ最後までお読みください。

1-2. ますます高まるコピーライティングの重要性

世の中には広告があふれていますが、その広告のほぼすべてにコピーが冠せられています。こうしたコピーの数々に与えられた役割は、知名度の向上とそこから派生する販売促進です。

とても品質のよい製品を世に送り出したとしても、それだけでは魅力が伝わりません。しかも競合他社があって他社のほうが魅力的なコピーで消費者を惹きつけているとなると、それを上回ることは難しいでしょう。

なぜなら、秀逸なコピーライティングは時として品質の優劣を上回る影響力を持つからです。品質の優劣よりも、コピーライティングの優劣を含む「売り方」が勝負を決めることが多いということは、コピーライティングの重要性はますます高まっていると言ってよいでしょう。

1-3. コピーライティングがヒット商品を作る

これまでになかった新しい性能や価値観を持つ商品を投入する場合は、コピーライティングの比重はそれほど高くないかも知れません。しかし、今はそれほど画期的な商品が登場することはあまりなく、商品そのものの性能や魅力よりも、それをうまく売る技術のほうの比重が高くなっています。

これを言い換えると、コピーライティングのでき次第でヒット商品を作ることもできてしまうことになります。

近年では Web 発のヒット商品も多くなっているため、以前よりも Web マーケティングが重視されています。Web で優れたコピーライティングを展開すること自体にはそれほどお金がかからないため、資本の大小にかかわらずヒット商品を生み出すことができるという、ある意味ではフェアな時代です。

だからこそ、コピーライティングの力でヒット商品を生み出すノウハウがもてはやされているのです。

1-4. こんなにある、コピーライティングの種類

いわゆる「コピー」という言葉から多くの人が連想するのは、キャッチコピーではないでしょうか。一言、もしくは一文で訴求するキャッチコピーの世界はとてもインパクトがあるので注目が集まりがちですが、実はコピーといっても種類があり、それぞれのコピーが役割を分担することによってひとつのイメージや訴求をする仕組みになっています。

1-4-1. キャッチコピー

多くの人がコピーと言われて想像する、極めてインパクトの強いコピーです。キャッチという言葉には捕らえるという意味があるので、一言で人の心を捕らえるのが最大の目的です。

ヒット商品を生み出す要因にもなった秀逸なキャッチコピーの一例については、第 3 章でご紹介します。

キャッチコピーは多くの場合、一言や一文という短いフレーズです。そのため、キャッチコピーを補完するためにサブコピーとしてもう少し情報を加える場合もあります。

1-4-2. 見出しコピー

文章で商品やサービスの優位性を伝える際に、その見出しにもコピーが用いられます。見出しには複数の種類があり、最も大きなものから大見出し、中見出し、小見出しなどに分類されます。

Web ページは見出しにコピーを入れることが想定されており、大きなものから順に h1 、h2 などの見出しタグが用意されています。

1-4-3. ボディコピー

ボディコピーは、商品やサービスの優位性について最も詳しく解説する部分です。コピーと呼ばれてはいますが、ほとんどの場合はちょっとした長さの文章になります。

キャッチコピーで人目を引いた後でボディコピーに誘導し、最も伝えたいことをここで伝えるというのが正しい役割分担です。ある程度のボリュームを使ってもよいとされていますが、冗長になってしまうと読み手が飽きてしまうため、ボディコピーだからといっても要点を的確かつ簡潔に伝えることは他のコピーと同じです。

1-4-4. クロージングコピー

セールストークには冒頭のキャッチと本題、そして最後にクロージングがあります。コピーライティングもそれと同じで、それまで伝えてきた優位性や魅力を踏まえた上で、最後の一押しをするのがクロージングコピーです。

セールスレターやランディングページなど、単体の Web ページで売り込みをする場合はページの下部に最後の一押しとしてクロージングコピーが配置されます。

優位性や魅力を伝えて理解してもらった上で、直接的に購入をする勧める部分なのでとても重要な最後の一押しです。

1-5. コピーが命取りになることも

コピーライティングは販促を目的とした広告手法ですが、時としてそのコピーが逆効果になることがあります。インパクトを狙うあまりに特定の人を不快にさせるような表現をしてしまったり、不適切な表現を含んでしまうことがあります。今はそれがネットで一気に拡散して炎上という事態につながり、そのコピーを中心に据えた販促キャンペーンを中止したり、最悪の場合は商品自体の販売が中止になってしまうこともあります。

コピーライティングではインパクトを狙うという「攻め」だけでなく、そのコピーライティングを全方向から見て問題がないかという「守り」も重要であることを押さえておく必要があります。

1-6. コピーライティングと SEO

コピーライティングはあくまでも人の心に訴えるものなので、そのコピーを見た人にどう伝わるかを重視する必要はもちろんあるのですが、現在の重要な販促チャンネルであるネットを考慮した場合、SEO を意識することは必須となっています。

SEO とは「検索エンジン最適化」と訳され、主に Google での上位表示を目的としたノウハウです。コピーライティングをする際に、そのコピーをより多くの人に見てもらうための工夫が求められます。

2. 売れるコピーライティングの書き方 10 訓

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2-1. ペルソナを明確にする

コピーライティングの第一段階は、その商品やサービスを誰に購入・利用してほしいのかというターゲットの設定です。これはコピーライティングを含むマーケティング全体にも言えることで誰を対象にしているのかを定めることで、自ずとコピーライティングで使う言葉も決まってきます。

このように訴求する対象となる想定人物のことを、ペルソナといいます。性別や年齢、職業、収入、居住地などをはじめとする細かい設定をした上で、そのペルソナに含まれる人の心に響く言葉を選ぶのがコピーライティングの基本です。

【ペルソナ設定の具体例】
「27 歳女性、東京都文京区在住。ヨガと水泳に凝っている」というペルソナから生まれたのはカルビーのジャガビーという製品です。これまで同社が弱いとされていた若い女性の取り込みにこのペルソナ設定がいかされ、徹底的なマーケティングが成功しました。

「37 歳の女性、独身または共働きで経済的に余裕のある都心のキャリアウーマン」、さらに「シンプルでセンスのよいものを好み、自分の時間や人生を楽しみたい人」という細かいペルソナ設定で開発されたのが、「食べるスープ」でおなじみの「Soup Stock Tokyo」です。このペルソナ設定はかなり凝っていて、秋野つゆという名前まで付けられています。

2-2. 表に見えているベネフィットを定める

その商品やサービスを購入することによって得られる利益のことを、ベネフィットといいます。ベネフィットには表に見えている顕在的なものと、裏に隠れている潜在的なものに分類されます。

例えば、燃費性能の高いエコカーを購入した人にとっての顕在的なベネフィットとして、以下のようなものが挙げられます。

  • 燃費がよいので燃料費の節約になる
  • エコ性能が高いので環境保護に貢献する

いずれもエコカーが目指す直接的なベネフィットです。コピーライティングにおいてもこの 2 点は何らかの形で表現することになるでしょう。

2-3. 裏に隠れているベネフィットを定める

先述した顕在的なベネフィットに対し、潜在的なベネフィットについても考えてみましょう。実はこちらのほうが人間の持つ欲求に近いことが多く、コピーライティングでも強く意識すべき部分です。

先述のエコカーにおける潜在的なベネフィットを挙げてみると、以下のようになりました。

  • 環境性能の高いクルマに乗っていると意識の高い人に見られる
  • 何かと優遇されているエコカーなので色々な特典やメリットがあるかも

他にもあると思いますが、特に潜在的なベネフィットとして意識したいのが 1 つ目です。エコカー=環境意識の高さというイメージは少なからず存在するので、そのイメージを手に入れたい人に対するコピーライティングも一定の効果があるかも知れません。

2-4. 具体的な情報を入れる

コピーライティングは、イメージのみを訴求するためのものではありません。あくまでも優位性を伝えて差別化をするためのものです。そのためには数字など具体的な情報を入れるのが効果的です。

「みるみる痩せるダイエット法」

というコピーだと「みるみる」というのがどれくらいのことを言うのかがわかりづらいのであまりピンと来ません。
これを以下のようにコピーライティングすると、見違えるように具体性を帯びます。

「1 日たった 5 分の運動で、3 か月後に 5 kg 痩せるダイエット法」

1 日あたりたったの 5 分という具体的な手軽さと、いつまでにどれだけ痩せられるのかが明確になっているので、この一文を見ただけでどんな商品なのかがすぐに分かります。

2-5. チラ見せで好奇心を刺激する

キャッチコピーの場合は特にそうであるように、コピーライティングの役割は本当に伝えたいことへの誘導です。そのため、訴求したい商品やサービスの全貌をそこで明かしてしまうと、それだけで問題が解決してしまって誘導できない恐れがあります。

ここで重要なのが、いわゆる「チラ見せ」です。少しだけ情報を提供して関心を持ってもらい、詳しい情報はその先にある Web ページやボディコピーなどで伝えるのがセオリーです。

「宅建に合格する勉強術」

だけだと、あまり興味を引くことができないので誘導する力は弱くなります。
しかし、以下のようにコピーライティングを工夫すると俄然興味を引けるようになります。

「私があっさり宅建に合格した、ちょっと変わった学習方法」

ちょっと変わった学習方法ってどういうもの?という興味を持たせることができれば、このコピーライティングの目的は果たせたことになります。

2-6. 各コピー間の整合性、バランスを取る

先述の通り、コピーにはキャッチコピー以外にもさまざまな種類があります。同じ商品やサービスを訴求する場合、それらを取り巻くコピーライティングはテイストやイメージを統一しておく必要があります。

さらに、コピー間のバランスをしっかりと取ることも重要です。キャッチコピーで誘導した先の着地点にボディコピーがあるという関係が成り立っている場合は、キャッチコピーで気になる部分を強調してインパクトを演出して、ボディコピーではキャッチコピーのような温度感ではなく、むしろ淡々と優位性を説明するほうが効果的ということがあります。このような場合、キャッチコピーとボディコピー、それぞれの役割とバランスをうまく取った関係が成り立っていると言えるでしょう。

2-7. 最初が勝負であることを意識する

文章を読む人の心理を考えると、コピーライティングは最初が一番肝心であることをイメージできると思います。冒頭で興味が湧かなければ、その続きを読もうという気にならない可能性が高くなります。

冒頭部分やリード文など、コピーライティングの中でも特に最初の数行はその先を読んでもらうために極めて重要であることを押さえておきましょう。

2-8. 読者目線から決して外れない

コピーライティングは、ターゲットとして設定している人物像(ペルソナ)を最初に定めることから始まると述べました。コピーライティングをしていく上で、このペルソナの目線は終始持ち続けなければなりません。なぜなら、そうでないとペルソナとして設定している人物像に当てはまる人が「自分のことではない」と思ってしまうからです。

コピーライティングは常に読者目線、対象となるペルソナ目線を持ち続けることが大切です。

2-9. 根拠、理由が明確になっているか

読み手の立場になって考えると、コピーライティングが絵空事であると分かった瞬間に興味を失うのは明白です。事実に基づいていることはもちろんのこと、その事実を伝えるのに根拠や理由などが明確になっていることがコピーライティングの説得力をアップさせます。

「〇秒に 1 個売れている」「モデルの〇〇さんも絶賛」などのコピーを目にすることがよくありますが、これは根拠をより具体的にするために数字や人物名を使っている一例です。

2-10. 一度、声に出して読んでみよう

コピーライティングを作り上げていく作業は、パソコンや紙の上が大半です。これだと目で見た情報でしか雰囲気を知ることができないので、一度声に出して読み上げてみることをおすすめします。

声に出すことで少し違った伝わり方を感じたり、「意外に長い」「意外に短い」「語呂が悪い」といった長さや言葉の響きについての気づきも得られるようになります。

3. 優れたコピーライティングの事例 7 選

秀逸なコピーライティングによって商品やサービスの知名度が飛躍的に高まり、ヒット商品となった事例は数多くあります。その中でも特にキャッチコピーが秀逸であったことが消費者の心に響いたヒット商品の事例を 7 つご紹介します。

3-1. 聞き流すだけ(スピードラーニング)

聞き流すだけの英会話教材としてヒット商品となった「スピードラーニング」は、敢えて勉強しないことを売りにしているところがユニークです。そこから生まれたキャッチコピーが「聞き流すだけ」です。

これには英語力を身につけたいと思っている人が依然としてとても多い一方で、勉強せず楽に英語をマスターしたいという潜在的なニーズを持つペルソナに訴えたことが奏功しました。

3-2. はやい、やすい、うまい(吉野家)

大手牛丼チェーンの一角である吉野家のキャッチコピーです。安いこと、美味しいことというのは、このコピーが登場する前から飲食業界では当たり前のように使われていました。そこに吉野家の優位性である「はやい」を付け加えて語呂のよい三拍子にしたことが分かりやすさと伝わりやすさを生み、吉野家自体の知名度を一気に高める効果をもたらしました。

3-3. 家は路上に放置されている。(セコム)

ホームセキュリティ大手、セコムのキャッチコピー「家は路上に放置されている。」というのは、意外な目線からの指摘にハッとさせられる効果があります。言われてみればそうだという共感を生み、ホームセキュリティというそれまであまり需要のなかった商品に市民権をもたらしました。

同社にはこの他に、「セコムしてますか?」という有名なコピーもあります。セコムという社名を動詞にしてしまう発想で、セキュリティ=セコムというイメージは今も多くの人の間で定着しています。

3-4. 100 人乗っても、大丈夫(イナバ物置)

頑丈な物置であることを訴求するために、イナバ物置がテレビ CM などで用いているキャッチコピーが、「100 人乗っても、大丈夫」というものです。大勢の人が製品の上に乗ってこのフレーズを伝えるという分かりやすさで、イナバ物置は重さに強く頑丈であるという印象をしっかりと伝えています。

3-5. 金鳥の夏、日本の夏(大日本除虫菊)

独特の世界観を放つテレビ CM が時折話題になる「金鳥」ブランド。金鳥というブランドがあまりにも有名ですが、そのブランドを展開しているのは大日本除虫菊株式会社という会社です。

同社は他にも有名なキャッチコピーが多いのですが、その中でもロングランとして使われ続けているのが「金鳥の夏、日本の夏」というコピーです。これは連想によるもので、日本の夏といえば蚊や蠅などお呼びではない虫が多い、その虫を駆除するための殺虫剤といえば金鳥という具合に連想していくことにより、最初と最後だけを言葉にすると「金鳥の夏、日本の夏」となります。虫が多くなる夏になるとこのキャッチコピーがテレビ CM に登場するので、夏の風物詩のごとく知名度の高い殺虫剤ブランドとして定着しています。

3-6. まずい、もう一杯(キューサイの青汁)

悪役俳優として有名な八名信夫さんが決して美味しくはなさそうな顔で青汁を飲み、言葉でも「まずい」と言い放った後で「もう一杯!」と続く有名なコピーです。

古くからある「良薬は口に苦し」という言葉の通り、私たちは体によいものは決して美味しくはないという潜在的なイメージを持っています。そこに訴えかけるストレートなメッセージは「まずいということは、きっと体にはよいはず」というイメージ訴求につながり、青汁は大ヒット商品となりました。

3-7. 覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか

覚せい剤や麻薬の乱用を防ぐためのキャンペーンで頻繁に登場するキャッチコピーです。ドラッグの乱用がそのまま人間を崩壊させてしまうということをうまく伝え、その二者択一を迫りながら「ドラッグをやると恐ろしいことになる」と伝えてくる、鬼気迫るコピーです。

ドラッグがそれほど恐ろしいものであることを伝える役割は十分果たしたと言えるので、コピーライティングとしては成功していると思います。

4.まとめ

売れるも売れないもコピーライティング次第という色合いが濃くなっている昨今の販促活動や広告戦略において、言葉の力に寄せる期待は以前より大きくなっています。インパクト重視で進められているように見えるコピーライティングですが、実はとても緻密な戦略によって練り上げられていることがお分かりいただけたと思います。

特にペルソナの設定とベネフィットの見極めはとても大切なので、この記事で解説した方法が成功するコピーライティングに貢献できれば幸いです。

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