契約書って何種類あるの?利用シーンと紛失リスクを解説

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製品の購入やサービスの利用、もしくはビジネス間での取引など、日常の様々なシーンで契約書が使われております。紙の契約書もあれば、電子契約書もあり、ひとたび契約が成立すれば、法的拘束力が生まれ、当事者に契約遵守の義務が課せられます。なかには企業の信頼に基づき、契約書が交わされないケースもあるようです。また、一口に契約書と言っても販売契約書や雇用契約書、秘密保持契約書など、多種多様な契約書があるため、把握するのも一苦労でしょう。そこで今回は、契約書についておさらいするとともに、紛失した際にどのようなリスクがあるのか、そしておすすめの保管方法は何かについて解説します。

そもそも「契約書」って何のためにあるの?

「契約書」とは、当事者間での契約が締結されたことを証明する文書です。2人以上の当事者による意思表示が合致することで、はじめて契約が成立し、法的な権利と遵守の義務が発生します。意思表示の方法としては、契約書へ署名や押印をするのが一般的です。

印紙税法によると、「請書」に代表されるように、一方の当事者だけが署名・押印するような文書も契約書に該当するとされています。さらに、申込書、注文書、依頼書などの文書であっても、実質的にはその文書によって契約の成立等が証明されるものとされるため、契約書に該当することになります。

そもそも「契約」とは何でしょうか。それは、互いに対立する2個以上の意思表示の合致──すなわち一方の申込と他方の承諾によって成立する法律行為です。このため契約書とは、その2個以上の意思表示の合致の事実を証明する目的で作成される文書全般となるのです。

また、契約書の役割は契約の締結だけにとどまりません。「言った、言ってない」の水掛け論になるのを防いだり、記載された文言の解釈が違うことで生じるトラブルを回避したりといった、紛争を予防する一面があり、抑止力としての役割も果たしています。

契約書の種類、何種類知っていますか?

「契約書」と言っても、その種類は非常に幅広く多種多様です。民法やその他の法律によって定められた契約や取引を行う際に取り交わされる文書なので、なかには一般人には馴染みのないものも多くあるでしょう。

特にビジネスシーンにおいて頻繁に登場する契約書としては、以下の10のものが挙げられます。

ビジネスシーンにかかわる契約書

1 取引基本契約書
継続的な取引がはじまる際に、毎回の契約で共通する項目や重要な条件をあらかじめ記載した契約書です。

2 秘密保持契約書
社内の機密情報を他社に漏らしたり、不正に利用されたりするのを防止するために結ばれる契約書です。ビジネスの現場では、よく「NDA」(秘密保持契約)と呼ばれることが多く、自社が持つ秘密情報を提供する前に締結されます。また、業務の一部を別の企業に委託する「アウトソーシング(外部委託)」や共同開発を行う際にもよく取り交わされます。

3 株式譲渡契約書
M&A取引など、株式譲渡の際に用いられる契約内容を定めた契約書です。ビジネスシーンでは「SPA(Stock Purchase Agreement)」と呼ばれることもあります。

4 ライセンス契約書
知的財産を使用したり、自社の知的財産を他社に使用させたりするときに使われる契約書です。ブランドネーム(商標)やキャラクターなどの著作権、技術やソフトウェアを利用する際によく用いられます。

労働にかかわる契約書

5 業務委託契約書
アウトソーシングする際、もしくは業務を請け負った際に、委託内容や所有権、秘密保持、解約などの契約内容を明確にするために用いられる契約書です。企業が個人事業主・フリーランスの人に業務を依頼するときにもよく使われます。

6 雇用契約書
民法第623条に基づき、雇用主と労働者が雇用契約を結ぶ際に用いられる契約書です。就労規則や労働時間、残業や休日、賃金や支払方法、昇給、退職など、労働条件に関する情報が記載されています。

7 代理店契約書
代理店側がメーカーやサービス提供者などに代わって売買取引の取次、仲介などを行う際に交わされる契約書です。

サービス利用・購入にかかわる契約書

8 売買契約書
売主が持つ財産権を買主に移譲し、それに対する対価として売主に支払うことを記した契約書です。商品、サービスはもちろん、不動産を売買する際にもよく利用されています。

不動産・設備にかかわる契約書

9 リース契約書
設備もしくは物件の売買契約をする際に、売主であるリース会社と利用者の間で結ばれる契約書です。

10 工事請負契約書
建設工事を請け負う際に交わされる契約書です。工事内容、工事場所、工事着手時期および完成時期、建築物の仕様、請負額、支払時期・方法、調停人などが規定されています。

ここで紹介した契約書は、氷山の一角にすぎません。このほかにも融資にかかわる契約書や、グローバルで取引を行う際に求められる契約書まで多岐にわたります。

また、契約書は、民法の規定による「典型契約」と、それ以外の「非典型契約(無名契約)」で分類することができます。典型契約は13種類ありますが、非典型契約は典型契約以外のすべての契約が該当するため、その種類は数えきれないほど存在します。

典型契約と非典型契約

契約書を紛失したらどうなる?

このように種類も目的も用途も多岐にわたる契約書ですが、どのような契約書であってもしっかりと安全に保管する必要があります。それでも、オフィスの引越しや外出先に携帯する際など、さまざまな要因で紛失してしまうケースも珍しくありません。

万が一紛争が起きた際にも重要な証拠ともなるのが契約書です。ですが、契約書を紛失してしまえば、トラブル発生のリスクが増大してしまいます。最悪の場合、裁判沙汰にまで発展し、その際に極めて不利な状況に追い込まれてしまうことが想定されるので、管理には細心の注意を払う必要があります。

まとめ

このように、契約書は非常に種類が多く、ビジネスシーンにおいて頻繁に登場するにもかかわらず、その取り扱いには厳密さが求められます。では、安全・安心に保管するためにはどうすればいいのでしょうか?

その答えのひとつが、契約書をデジタル化できる電子署名サービスの活用です。
Dropboxでもクラウド電子署名ソリューション「HelloSign」を提供しています。

オンラインで安全に電子契約書に署名することができるHelloSignであれば、準備から署名・押印、データの入力、署名済み文書の管理までの契約にまつわるプロセスを全体的に一元管理することが可能となります。

企業にとって極めて重要になる契約書の管理ですが、HelloSignでデジタル化することで、安心・安全かつ効率的な電子署名の実現はもちろん、脱ハンコ・ペーパレス化のきっかけを得られるかもしれません。ぜひ一度ご検討ください。

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