企業の成長を妨げる「情報のサイロ化」を解消するには

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ITの進化とDXの推進により、企業があらゆる意志決定をデータやファイルに基づいて行うようになりました。その一方で、SaaSの普及により企業内でも組織ごとに導入が容易になったことで、業務システムや業務アプリケーションの個別導入が加速し、その結果、各種システムが孤立し、情報が連携されていない「サイロ化」が発生。社内情報共有や部門間の円滑な連携が困難になりつつあります。本稿では、情報のサイロ化に伴い、どのようなデメリットが発生するのか、情報のサイロ化を解消するにはどのようにすればいいのか、それぞれ解説していきます。

なぜ「情報のサイロ化」が発生するのか

ビジネスシーンにおける「情報のサイロ化」とは、特定の業務システムや業務アプリケーションに、独立して情報が蓄積されていき、ほかのシステムやアプリケーションと連携されていない状況を指します。またSaaSの中には、他のサービスとの連携機能が充実していないサービスもあり、それもまた情報のサイロ化の一因となります。

情報のサイロ化が発生しているということは、すなわち企業内の異なる部門間での情報共有ができていないことを示します。なお、ここでいう情報とは、システムやアプリケーションで扱うデータそのものであるとともに、データの蓄積や分析によって生まれるナレッジも含まれています。

そもそも「サイロ」とは、家畜飼料の原料となる牧草などを蓄積する貯蔵庫のことです。円筒形のタワー型のことが多く、サイロ上部から原料を詰め込んで下部から取り出すという集配に特化した形状をしています。また、牧草の種類ごとに独立したサイロを使うことで、混じり合わずに飼料を作れるというメリットもあります。

一方、企業においては、この「混じり合わない」ことはメリットとはなりません。同じ企業でありながら、組織や部門が異なり、業務システムや業務アプリケーションが異なるために情報を共有できていない状況を牧草用のサイロになぞらえて「サイロ化」と表現しているのです。

サイロ化が引き起こすデメリット

サイロ化によって情報の共有ができていなければ、各部門は業務において自前の情報のみで分析することとなり、追加で情報が必要になった場合には新たにデータを収集しなければなりません。

たとえば、サポート部門が顧客から寄せられた意見やクレームといった情報を収集しているにも関わらず、営業部門や広報宣伝部門がその情報をまったく把握しないまま業務を進めていたら、顧客の意見にまったく沿わない方向に営業活動や宣伝活動をしかねません。さらにいえば、広報部門が作成した資料を営業資料へ容易に転用できるのに、営業部門はゼロから資料を作るために手間をかけるという事態も起こり得ます。

場合によっては、情報のサイロ化が進むことで各部門がそれぞれで所有する情報に対して強い所有権を意識してしまうこともあります。本来なら部門間で情報を共有することで全社的な事業が効率的に展開できるのに、あえて情報を共有しないことで部門間の足の引っ張り合いが生じ、業務の遅延やプロジェクトの停滞を招くようなこともあります。

情報のサイロ化は組織のサイロ化の一因にもなりかねず、意志決定の面でも大きな障壁となります。さらにいうなら、業務システムのAI化が進んでいる昨今において、サイロ化した情報はAI活用の面でも障壁となり、企業の成長を妨げる原因にもなります。

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参照:経済産業省「デジタルトランスフォーメーションの河を渡る ~DX推進指標診断後のアプローチ~ 第3章 デジタルトランスフォーメーションにおけるITシステム企画」を基に作成

情報のサイロ化を解消する方法とは

情報のサイロ化を解消するためには、データの一元化が欠かせません。部門ごとに導入していた業務システムや業務アプリケーション、SaaSといった業務に関わる
ITインフラを統一することが最も近道になるでしょう。

しかしながら、部署や部門ごとに業務内容が異なるわけですから、すべての部署や部門で同一のシステムやアプリケーションを使って業務を遂行するというのは現実的ではありません。

そのため、サイロ化を解消するための「軸」となる業務システムやアプリケーションを決定し、そこに全社的な情報が整合性のある形式で集約できるような仕組みを設けるのが良いでしょう。その際、なぜ整合性を取る必要があるのか、どういった情報を共有すべきなのかという組織間での相互認識も必要です。

サイロ化を解消するためのソリューションがいくつか提供されています。それらを活用することもサイロ化解消の有効な手段といえますが、相応のコストと時間は必要ですし、当然ながらサイロ化した組織を通貫するような意思統一を行う必要もあります。

まとめ

情報のサイロ化を解消する1つの手段として導入を検討したいのが「Dropbox」です。クラウドストレージ/コラボレーションツールとして活用することにより、社内メンバーや社外の取引先と容易にデータ共有ができるようになります。

さらに注目すべきは、ビジネスチャットツール「LINE WORKS」や業務アプリ開発プラットフォーム「kintone」など、SaaSとの連携機能を備えていることです。

たとえば、福祉用具のレンタル・販売を中核に、住宅改修や介護コンサルティングを展開するイーライフ株式会社様では、情報を紙ベースで管理していたことから営業活動の生産効率が低下していました。さらに、情報漏えいリスクの関係上、「直行直帰」ができる体制を整えていたにもかかわらず、それを生かしきれていませんでした。そこで、ペーパーレス化推進を目的にDropboxを導入し、Dropboxと連携可能な複合機とインターネットFAXも併用することで、紙書類の7割減に成功。また、LINE WORKSとの連携により、効率的な情報共有が実現しました。

※イーライフ株式会社様の事例はこちら

また、Dropbox、クラウド電子署名ソリューション「HelloSign (現 Dropbox Sign)」、kintoneのAPI連携によって契約書の作成・送付・保管業務を自動化したエンジョイント税理士法人様。

同社では、手作業で契約書を作成していたため、転記漏れや入力ミスが頻発していたほか、保存時のファイルの命名ルールや保管方法もバラバラで、あとで探す際に手間と時間がかかっていました。さらに、以前まで使用していたWeb完結型クラウド契約サービスのテンプレートでは、同社の規定の書式にうまくフィットしないという課題もありました。そこで、3サービスのAPI連携によって、契約書の作成から保管、さらには顧問先への送付までを一気通貫で自動化。従来10~15分程度かかっていた契約書作成作業を1 分以内で完了できるようになりました。

さらにDropboxには、コラボレーションツールとしての側面もあります。部署内外のチームが扱う情報を共通のワークスペースに集約したり、共有リンクを設定してチーム関係者に情報を即時送信したりといった使い方が可能です。スケジュール管理やコミュニケーションツールといった機能も統合してチームで利用できるので、従来あった組織のサイロ化を解消する手段としても期待できるでしょう。

※マルチ SaaS 環境と社外をつなぐ Dropbox の動画はこちら

Dropboxを「情報のハブ」として活用することで、情報の画一化と集約、共有を行うとともに、全社的に統一されたITインフラの導入を進めたり、サイロ化解消ソリューションによる解消作業を進めたりすることも可能になるでしょう。

さよならファイルサーバー