「iPhone からもっと簡単に写真をファイル共有できたらいいのに…」と、その方法をお探しではありませんか?
パソコンで見ていた写真を 1 枚だけ iPhone に移す程度なら「自分自身へ E-mail を送る」方法で乗り切れるかもしませんが、30 枚〜 40 枚程度を一気に移動させたい場合は日が暮れてしまいます。
それに iPhone を使い始めてある程度時間が経過して「大切な写真が沢山あるけど消せない…、でも容量が限界…」と言った場合には本当に困ってしまいますよね。
これらの悩みは、iPhone のフォトストリーム機能と、オンラインストレージサービスを併用することで簡単に解決することができます。
この記事ではそのやり方を画像付きで取り上げていますので、 iPhone とパソコンを操作できる状態で読み進めてください。
1.「フォトストリーム」を活用して iPhone の写真を Windows や Mac とファイル共有する方法
2.オンラインストレージサービスを使った iPhone のファイル共有方法
3.その他の iPhone ファイル共有方法
4.まとめ
1.「フォトストリーム」を活用して iPhone の写真を Windows や Mac とファイル共有する方法
Apple が提供しているフォトストリーム機能を活用すれば iPhone とご自宅で使っているパソコンとの間で写真を共有することができます。もちろん、 Lightning ケーブルで iPhone とパソコンを接続してなくても大丈夫です。
1-1.「フォトストリーム」を準備しよう!
それではフォトストリームを使えるようにするための手順をご紹介します。Windows と Mac では準備の手順が異なりますのでご注意ください。パソコン側の設定が終わった後、iPhone 側でも設定をして終了となります。
1-1-1.Windows でフォトストリームを有効にする
まずは Apple の公式サイト「Windows 用 iCloud をダウンロードする」上から「Windows 用 iCloud」をダウンロードしてください。
1.Apple のサイトを訪れダウンロードをクリックしてください。
2.利用規約を熟読した上でインストールを開始してください。
3.インストールが完了したらご自身の Apple ID とパスワードを入力してサインインしてください。
4.写真の項目にチェックを入れて下さい。
5.インストールが完了するとピクチャ直下に下記のようなファイルができます。
「ダウンロード」のところに iPhone で撮影した写真がファイル共有されていきます。また、パソコン内の写真を「アップロード」フォルダに入れれば iPhone でも閲覧できるようになります。
1-1-2.Mac でフォトストリームを有効にする
Mac をお使いの方がフォトストリームを有効にする場合は以下の手順を実行します。
1.「システム環境設定」を開き iCloud をクリック。
2.写真の「オプション」ボタンをクリック。
3.自分のフォトストリームにチェックが入っていることを確認すれば終了です。
フォトストリームを ON にすれば iPhone で撮影した写真ファイルをすぐにパソコンと共有できるようになります。この機能を利用すれば「blog のために撮影した写真をパソコンに送る」などが簡単にできるようになります。
1-1-3.iPhone 側でもフォトストリームを有効にする
最後に iPhone 側でフォトストリームを有効にすれば、iPhone で撮影した写真ファイルをパソコンと共有できるようになります。
1.「設定」を選択。
2.「iCloud」を選択。
3.「写真」を選択。
4.「マイフォトストリーム」をONにする。
以上の手順を踏むことで iPhone とパソコンとの間でファイル共有が可能になります。下の画像はフォトストリームで写真が共有された iPhone と MacBook のスクリーンショットです。
1-2.iPhone で撮影した動画は「共有フォトストリーム」でファイル共有可能
「写真をファイル共有できるなら、動画も…!」と思われる皆様、ご安心下さい。「共有フォトストリーム」を作ればiPhoneで撮影した動画をパソコンとファイル共有することができます。以下に手順を公開します。
1.ファイル共有したい動画を選択した後に「iCloud で共有」を選択。
2.保存先の共有アルバムの名前をつけます。ここでは「動画」と名付けています。
3.先ほど作った「動画」フォルダを選択します。
4.「投稿」を選択すれば完了。コメントをつける事もできます。
1-3.友達の iPhone と写真ファイルを共有する方法
「共有フォトストリーム」を活用すれば友達の iPhone とも写真ファイルの共有ができるようになります。グループででかけた時にこれは便利ですね! 各々が撮影した写真をみんなで共有することが簡単にできます。
1.共有したい写真を選んで「iCloudで共有」を選択。
2.友達と共有するアルバムの名前を作ります。
3.共有したい友達のアドレスを選び、「次へ」を選択して完了。
フォトストリームは写真や動画を保存するだけでなく、友達ともファイル共有が可能です。
1-4.フォトストリーム、3 つの注意点
Lightning ケーブルなしで写真共有ができる便利なフォトストリームなのですが「容量」「アップロードのタイミング」「枚数制限」の 3 点に注意する必要があります。以下でそれぞれ取り上げます。
1-4-1.無料で使えるのは 5 GB まで
フォトストリームは iCloud の容量を利用して保存しているので、5 GB を超過した場合は保存不可能となります。5 GB 以降は月額課金で容量を購入する必要があります。
<追加容量価格>
- 50 GB : ¥ 130
- 200 GB : ¥ 400
- 1 TB : ¥ 1300
1-4-2.フォトストリームに写真がアップされるのは Wi-Fi 接続時のみ
iPhone で撮影された写真がフォトストリームに共有されるのは Wi-Fi 環境の時のみなのでご注意下さい。「外で撮影した写真が共有されない…!!」という事があっても落ち着いて、Wi-Fi を使える環境に移動してから確認しましょう。また撮影後 30 日以内に Wi-Fi 接続をしないとファイル共有されないのでお気をつけ下さい。
1-4-3.iPhone 上のフォトストリームは上限 1000 枚まで
簡単にパソコンと写真ファイルを共有できて便利なフォトストリームですが、 1000 枚を超過したものは順次、削除されていくのでご注意下さい。これはフォトストリームが保存スペースではなく、あくまで一時的なファイルの受け渡しの場所とされているためです。大切な写真はパソコンなどに保存しておきましょう。
1-5. iCloud Drive による写真動画以外のファイル共有方法
ちなみに Word や Excel ファイルといった写真と動画以外のファイルを iPhone とパソコン(Mac 、Windows)間で共有する方法の 1 つに iCloud Drive アプリケーションがあります。
iCloud Drive は Apple が提供しているオンラインストレージサービスで、 iOS 9 または OS X El Capitan を搭載したデバイスなら標準装備されています。
<iCloud Drive によるファイル共有例>
Mac にある Excel ファイルを iCloud Drive にアップして iPhoneでも確認できるようにします。やり方は、iCloud Drive のフォルダにファイルをドラッグ & ドロップするだけです。Mac でしたら Finder の左に iCloud Drive フォルダのショートカットがあります。
iPhone にある iCloud Drive アプリを起動すると、iCloud Drive のフォルダに Excel ファイルがあることがわかります。
ファイル右の「i」マークをタップすると、プレビューを確認できます。なお、Excelファイルでしたら、 Numbers アプリで開くことも可能です。
ファイル形式に対応しているアプリがあれば、そちらから開くこともできます。今回の例ですと、Excel アプリが iPhone にインストールされていれば、そちらでも開くことができます。
2.オンラインストレージサービスを使った iPhone のファイル共有方法
フォトストリームは iPhone の写真ファイルを保存するのに非常に便利なのですが、オンラインストレージサービスを併用すればさらに便利にファイル共有ができるようになります。「iPhone ⇔ Android」間でもファイル共有が可能になりますし、無料でもフォトストリームより多く容量を使えます。フォトストリームと併用すればファイル活用の幅が更に広がるでしょう。
オンラインストレージサービスを使うことで、iPhoneのメモリー容量がいっぱいになってきたときに、写真をiPhoneからオンラインストレージサービスに移動してiPhoneのメモリー容量を空けることもできます。
2-1.USB メモリー感覚で使えるオンラインストレージ
「Dropbox」「Google Drive」「OneDrive」などのオンラインストレージサービスをパソコンと iPhone のそれぞれにインストールすれば、まるで USB メモリーを使っているかのように簡単に写真をファイル共有できるようになります。「Apple ID とかよく分からない…」といった場合もこちらの方法をご検討下さい。
<オンラインストレージファイル共有イメージ>
1.パソコンの写真を iPhone で見たい場合。写真をオンラインストレージサービスのフォルダにドラッグするだけで OK です。
2.iPhone から該当オンラインストレージサービスのアプリを開けば、ドラッグした写真を見ることができます。
2-2.代表的な 3 つのオンラインストレージサービス
インターフェイスの使いやすさで定評を集める Dropbox。スタート時の容量は 2 GB ですが、友人を招待することで 500 MB を獲得できて最大 16 GB まで無料で増やすことができます。
容量の増やし方については「Dropbox の容量と容量を 10 倍以上に増やすとっておきの裏技 10 選」で詳しく取り上げていますので、併せてご確認ください。
ちなみに、 Dropbox アプリを初めて起動したときに、使うかどうかを尋ねられるカメラアップロード機能ですが、設定しておくと WiFi 環境になったときに自動的に iPhone の写真と動画が Dropbox に保存されます。
カメラアップロード機能が Basic アカウントで変更されることになりました。2016 年 7 月 22 日より、カメラアップロードは次の操作のどちらかを行わない限り、ご利用いただけなくなりますのでご注意ください。
パソコンをリンクする:Dropbox デスクトップ アプリをダウンロードおよびインストールしてください。これにより、パソコンで Dropbox Basic のアカウントに保存されている写真や動画の整理、削除を行えるようになるので、今まで以上にカメラアップロードした写真などを管理しやすくなります。
Dropbox Pro にアップグレードする:Pro が提供する 1 TB(1,000 GB)の容量があれば、すべての写真を 1 か所で保管することができます。この機会にぜひご検討ください。
スタート時から無料で 15 GB の容量が使えるGoogle Drive。 15 GB 以降の容量はドル決済で月額課金する必要があります。
マイクロソフトが提供するオンラインストレージサービス。無料で利用可能な容量は 5 GB ですが、Office 365 ユーザーなら 1 TB の容量を使うことができます。
2-3.オンラインストレージなら写真動画以外のファイルを共有も簡単
写真や動画以外の、音楽(.mp3 、.mp4)、Word(.doc 、.docx)、Excel(.xls 、.xslx)、PDF (.pdf)といったファイルの共有は、オンラインストレージサービスを利用するのが便利です。
Dropbox では、iPhone に対応しているすべてのファイル形式を Dropbox アプリで確認することができます。さらに、Microsoft の Word アプリをダウンロードしておけば、Dropbox に保存してある .docx ファイルを Word アプリで開く…といったように、ファイル形式に対応している別のアプリを使ってファイルを開くことが可能です。
iPhone (Apple) でサポートされているファイル形式は、Dropbox アプリを開いた画面の右下にある「設定」から「ヘルプ」>「表示できるファイル形式とは」で確認できます。
3.その他の iPhone ファイル共有方法
上記で取り上げたフォトストリーム、オンラインストレージサービスを使う意外にも iPhone とパソコンとの間でファイル共有する方法があります。
ここでは Apple の AirDrop という機能と、Send Anywhere というアプリを取り上げます。
3-1.AirDrop | Mac OS と iOS 間で簡単に写真ファイルを共有可能
お使いのパソコンが Mac なら AirDrop で簡単にファイル共有が可能です。
1.iPhone 側で AirDrop の設定を「すべての人」にします。
2.Mac 側の設定をします。どれでもいいので適当なフォルダを開いてください。Finder ウィンドウの左にある AirDrop をクリック、「この Mac を検出可能な相手」をクリックして「全員」を選択すると、利用中の iPhone が表示されます。
3.共有したいファイルをドラッグ&ドロップします。
4.iPhone 側にファイル共有された通知が届きます。
5.写真ファイルの共有が完了しました。
6.もちろん iPhone から Mac へ写真をファイル共有することも可能です! iPhone から送られたファイルは「ダウンロード」に保存されます。
3-2.Send Anywhere | iPhone → Android の手軽なファイル転送方法
「Android を使っている友達に沢山の写真を送りたい…」と言った場合は、 Send Anywhere を利用すれば簡単にファイル共有が可能です。両者とも Send Anywhere をインストールしている必要がありますが、大量のファイルを手軽に送信することが可能になります。ちなみにこのアプリは iPhone から Windows パソコンへのファイル共有も対応しています。
1.まずは App Store から Send Anywhere を入手しましょう。
2.送信をクリックして送りたいファイルを選択してください。
3.6 桁の数字が表示されますのでファイルを渡す相手に教えましょう。
4.受け取る側は教えてもらった 6 桁の数字を入力しましょう。
5.数字を入力するとダウンロードがスタートします!
4.まとめ
「フォトストリーム」「オンラインストレージサービス」「AirDrop」「Send Anywhere」など様々な写真の共有方法を紹介しましたが、ご自身の用途に応じて使い分けていただければと思います。
「フォトストリームは写真」、「オンラインストレージは動画保存」などと使い分けるのもいいかもしれませんね。本記事が皆様のライフスタイルにマッチした活用方法を発見することの手助けになれば幸いです。