「コンテンツ管理」の重要性を再確認し業務を効率化

  • 0
  • 0
  • 0
  • 0

一口に「コンテンツ管理」といっても多岐にわたり、その目的に合わせてさまざまなシステムが存在します。例えば、コンテンツ管理システム(CMS)を導入し、動画や写真、テキストやカタログデータといったデジタルコンテンツを適切に管理することで、業務効率の改善と労働生産性の向上、セキュリティの強化が実現します。しかし、システムを導入するうえでは、押さえるべきポイントがいくつかあります。今回は、市場にどのようなコンテンツ管理のサービスがあるのか、そしてコンテンツ管理の課題や重要性について解説します。

コンテンツ管理における課題とは

企業内には、動画や写真、テキストやカタログデータといった多彩なデジタルコンテンツがあふれています。このデジタルコンテンツが適切にされていなことでさまざまな課題が生じます。例えば「どの資料が最新版なのかわからず、確認に手間取る」「そもそも必要なドキュメントを見つけられない」といった課題です。これらは、誰しも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

コスト面での課題もあります。例えば、クリエイティブな作業に必須であるAdobe PhotoshopやIllustratorで作成したファイルをレビューするために、コラボレーションの関係者がすべてライセンス料を支払い、ソフトウェアを各PCにインストールしておく必要があります。誰でも閲覧できるように画像ファイルやPDFにコンバートして保存することも考えられますが、それではクリエイターに負担がかかりますし、どれが対象のファイルなのかわからなくなるなど混乱の原因にもなります。

デジタルコンテンツを管理するシステムの種類

上記のような課題の解決に役立つシステムのひとつとして、コンテンツ管理システム(CMS)があります。CMSとは、Webサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステムです。これを導入し、適切に管理することで、業務効率の改善、労働生産性の向上、セキュリティの強化などが期待できます。またデジタルコンテンツを管理するサービスには、次のようなものがあります。

●Webコンテンツマネジメント(WCM)

Webコンテンツを共同制作するためのソフトウェアで、テキストや画像のみならずレイアウト情報やプログラムなども含めて効率的に一元管理し、さらに配信に必要な処理についても担います。一般的にCMSというと、WCMを指します。

●エンタープライズコンテンツ管理(ECM)

組織内に存在するすべてのコンテンツを一元的に管理するためのシステムです。コンテンツごとにアクセス権を設定することでセキュリティ強度を高めたり、ライフサイクルを管理したりできます。企業内で分散しているコンテンツをまとめることにより、コンテンツ管理で生じる課題に対処可能です。狭義には、紙文書をスキャンして保存し、整理や検索を可能にするソフトウェアを指すこともあります。

●デジタル資産管理(DAM)

多岐にわたるデジタル資産を管理するためのソフトウェアです。クリエイティブ関連企業においては、音声や音楽、動画といったメディアコンテンツをカタログ化したうえで、保存や検索、配信のために使用されています。その過程では、注釈を付加することも可能です。DAMシステムは、CMSと連携することでWebによる発信を効率化できます。

ECMが対象とするのは「コンテンツ」であるのに対し、DAMは「アセット」という概念の違いがありますが、それぞれが機能強化を続けてきた結果、いまではその差異がほとんどなくなってきています。

CMSの構成要素

コンテンツ管理を円滑に進めるには?

コンテンツ管理サービス導入では、社内外のコラボレーションやテレワークへの対応ができ、なおかつ導入に手間がかからずコストも抑えられるクラウドサービスが前提になるでしょう。管理の観点からいうと、各ユーザーのアカウント作成やアクセス権限の設定などが容易なこと、膨大なデータをスムーズに移行できるかも重要なポイントになります。

また、誰もが使用するシステムだからこそ、ユーザーフレンドリーで誰もが直感的に扱いやすいツールを導入することも重要です。ただしコンテンツ管理は、システムを構築するだけではうまくいきません。システム導入後の運用や管理も考える必要があります。

コンテンツ管理のサイクルを最適化するためには、まずは運用と管理のルールを整備することから始めましょう。1人ひとりが独自のルールで管理していては、システム導入の意味がなくなってしまうばかりか、かえって非効率になってしまう恐れがあります。例えば、ファイルの命名や、そのファイルを格納するフォルダ階層について、あらかじめルール化し周知しておきます。そして、社内勉強会を実施したり、利用ガイドを公開したりすることも大切です。

まとめ

各種コンテンツ管理サービスを導入することにより、保有するアセットの価値が高まり、コンテンツを介した社内外のコラボレーションを効率化します。そこで利用したいのがDropboxです。デジタルコンテンツ管理に役立つ機能としては、次のようなものを備えています。

●Adobe系アプリケーションで作成したファイルのプレビュー機能

DropboxとAdobe Creative Cloudの連携によって、AdobeアプリがインストールされていないPCでも、Dropbox内に保存しているPhotoshop、Illustrator、
XD(.psd、.ai、.xd)ファイルをプレビューできます。また、PCだけでなく、スマホやタブレットからでもプレビューできるため、クリエイターとの間で簡単に作業ファイルの確認ができるようになります。

●Office文書の同時編集時のバッジ機能

Dropboxに保存されているWord、PowerPoint、Excelファイルに「バッジ」を表示することができます。バッジを使用すると、閲覧者や編集者の表示、ファイルの最新バージョンへの更新、共有、フィードバックや共同作業のリクエスト、バージョン履歴のチェックといったDropboxの便利な機能へ簡単にアクセスすることができ、Microsoft Officeファイルでの共同作業を効率的に行えます。ちなみに、
Dropbox上のファイルに対して編集を制限するロック機能もあるため、競合コピーの生成やメンバーとの作業バッティングを防ぐことができます。

●バージョン管理機能および保管期間の延長オプション

Dropboxアカウントに保存されているファイルやフォルダは、以前のバージョンを表示して復元することができます。どれだけ前まで戻せるかは、Dropboxのプランによって異なります。

また、エクステンデッド バージョン履歴アドオンまたはデータガバナンスアドオンを購入することで、最長10年間のバージョン履歴を利用することが可能になります。

●巻き戻し機能

巻き戻し機能は、一度に大量の変更内容を取り消すためのツールです。通常はバージョン管理機能を使用するのが一般的ですが、例えば、PCがランサムウェアに感染し、ファイルやフォルダが暗号化されアクセス不能になった場合など、大規模にデータが紛失した際の対処策としても役立ちます。巻き戻し機能では、ファイルの編集、ファイル名の変更、追加内容、削除した内容、共有フォルダで行った操作などが対象となります。

このようにDropboxは、デジタルコンテンツの管理に必要とされる機能を包括しています。クラウドサービスなので導入も楽なうえに、直感的な操作で使えるため、ユーザーだけでなく管理者にとっても扱いやすいソリューションといえます。

効率的なコンテンツ管理の第一歩としてDropboxを利用してみてはいかがでしょうか。

クラウドストレージの選定で抑えておきたい 10のポイント