Windows 8 でファイルを共有する方法をお探しですか?
自分のパソコンにあるファイルをすぐ傍にある別のパソコンに送りたいとき、わざわざ USB メモリーなどに移して、ファイルを渡す、というのは手間がかかり大変ですよね。
しかし Windows 8 で共有できるファイルやフォルダを作れば、そんな手間はなくなります。同じ LAN 環境にあるだけで、Word や Excel、PowerPoint などのドキュメントファイルから動画や画像のファイルまで簡単に受け渡しができるのです。
本記事では Windows 8 で作成したファイルを Windows 8 はもちろん、それ以外の Windows の OS(Windows 7 や Windows 10 など)や iPhone、Android とも共有するための設定方法を画像付きで解説していきます。
また、最近利用者数が増えているオンラインストレージも取り上げていますので、あわせてご覧ください。
目次
1. Windows 8 でファイルを共有する方法
2. Windows8 でうまくファイル共有できない時の対処法
3. オンラインストレージでファイルを共有する方法
4. まとめ
1. Windows 8 でファイルを共有する方法
Windows 8 で作成した共有ファイル(および共有フォルダ)は、Windows 8 同士はもちろん、Windows 8以外の Windows OS とも共有できます。また、Android や iPhone からでも共有ファイルやフォルダにアクセスすることも可能です。スマホで撮影したプライベートの写真や動画の管理にも利用できますね。
1-1. Windows 8 で共有ファイルを作成、共有する方法
Windows 8 で他のパソコンやデバイスと共有するファイル(およびフォルダ)の作成方法を紹介します。
共有ファイルには、アクセスできるユーザーの設定もできるので、あわせて紹介します。パスワードの設定なしに誰でも閲覧可能な方法もありますが、安全性を考慮し、アクセスできるユーザーを設定しておくことをオススメします。
1-1-1. 共有ファイルの作成方法
1. 画面右下の方にマウスを移動させると右側に出てくるアイコンの中から、「設定」をクリックします。
2.「コントロールパネル」をクリックします。
3.「ネットワークとインターネット」内の「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリックします。(※このとき右上の「表示方法」はカテゴリとなっています。)
4. ウィンドウの左側にある「共有の詳細設定の変更」をクリックします。
5. プライベート欄の「ネットワーク探索」が「ネットワーク探索を有効にする」となっていること、「ファイルとプリンターの共有」が「ファイルとプリンターの共有を有効にする」となっていることを確認します。
6. パブリックフォルダーを共有したくない場合は、「すべてのネットワーク」欄の「パブリックフォルダーの共有」で「パブリックフォルダー内の共有を無効にする」を選択します。デフォルト設定だとパブリックフォルダーは書き換え可能になっているので、ご注意ください。
7. 共有したいファイルまたはフォルダを右クリックし、「共有」⇒「特定のユーザー」をクリックします。
7. ファイルやフォルダを共有するメンバーを選びます。ユーザー(管理者以外のユーザーの追加方法はのちほど紹介)をタブから選び追加します。アクセス許可のレベルを「読み取り」専用もしくは「読み取り/書き込み」と選択できるので、権限にあわせて設定してください。設定が終わったらウィンドウ右下の「共有」をクリックします。
8. この画面が出てきたら、設定は完了です。
9. 共有されたファイルやフォルダを見るためには、「コンピューター」を開き、「ネットワーク」から該当のコンピューターを選びます。アクセスする際は管理者ユーザー名(もしくは Microsoft アカウントのメールアドレス)とパスワードを入力すれば OK です。
1-1-2. 共有ファイルにアクセスできる別アカウントの作成方法
1. コントロールパネルの「ユーザー アカウントとファミリー セーフティ」をクリックし、「ユーザーアカウント」を選択します。
2.「別のアカウントの管理」をクリックし、「PC 設定で新しいユーザーを追加」を選びます。
3. 右下にある「その他のユーザー」から「ユーザーの追加」を選びます。
4. Microsoft アカウントをもつユーザーのアカウントを追加する場合はメールアドレスを入力し、設定を進めれば完了です。Microsoft アカウントを持たないユーザーのアカウントを追加する場合は下の方にある「Microsoft アカウントを使わずにサインインする」を選び、任意のユーザー名とパスワードを設定します。
1-2. 異なる Windows OS から共有ファイルにアクセスする方法
Windows 8 で作成したファイルは別の Windows OS とも共有することができます。ここでは Windows 8 で設定した共有ファイルを Windows 7 を例にアクセスする方法を紹介します。
※Windows 10、Windows Vista、Windows XP でも基本的には同じです。
1.「コンピューター」から左下にある「ネットワーク」を選び、共有ファイルがあるパソコンを選択。閲覧を許可されたユーザー名とパスワードを入力します。
2.「Users」というフォルダがあるので、クリックすると共有ファイルを見ることができます。
1-3. Android から共有ファイルにアクセスする方法
Windows 8 で作成した共有ファイルに Android からアクセスするためには、Android の「ES ファイルエクスプローラー」という無料アプリを使います。
1. Google Play ストアから「ES ファイルエクスプローラー」をダウンロード。
ダウンロードはこちら ⇒ ES ファイルエクスプローラー
2. アプリを開いたら、画面左上の設定ボタンを押します。
3.「ネットワーク」→「LAN」を選択します。
4. 左下にある「スキャン」を押します。
※Wi-Fi などであらかじめ Windows 8 のパソコンと同じ LAN に接続しておいてください。
5. 検索された自身のパソコンを選択します。
6. 共有ファイルにアクセスできるユーザー名、パスワードを入力します。
※「192.168 ~」で始まる接続先はパソコンです。
7. ログインできれば、Window 8 で作成した共有ファイルにアクセスできます。
1-4. iPhone から共有ファイルにアクセスする方法
iPhone でも Android 同様に無料のアプリで共有ファイルにアクセスすることができます。
1. App Store から「Documents 5」をダウンロードします。
ダウンロードはこちら ⇒ Documents 5
2. アプリを開いたら、画面下のバーにある左から 2 つ目の「Wi-Fi」のようなアイコンを押してください。
3. 一覧から「Windows SMB」を選びます。
4. ホストのところには「プライベート IP アドレス」、「ログイン」にはユーザー名、「パスワード」にはパスワードを入力します。このとき Wi-Fi などでパソコンと同じ LAN に接続しておいてください。
5. 自分の「プライベート IP アドレス」を確認するには、パソコンで「コマンドプロンプト」を開き(検索ボックスに「cmd」と入力すると出てきます)、「ipconfig」と入力。「IPv4 アドレス」の欄に自分の「プライベート IP アドレス」が表示されます。
6. もう一度画面左下の「Wi-Fi」のようなアイコンを押すと、アカウントの部分にあなたの「プライベート IP アドレス」が追加されています。これで設定は完了です。
2. Windows8 でうまくファイル共有できない時の対処法
紹介してきた設定を行っても、うまくファイルを共有できない時は、以下項目を確認してみましょう。
2-1. 他のパソコンが同じ LAN 環境にいるか確認
画面右端にマウスを寄せ、「設定」をクリック。下の方にアイコンで現在繋がっている LAN が表示されるので、アクセスしたいパソコンの LAN と同じかどうか確認してください。違っていた場合は、同じ LAN にすることで問題が解決するかもしれません。
2-2.「プライベートネットワーク」に設定する
Windows 8 のネットワークには「パブリックネットワーク」と「プライベートネットワーク」というセキュリティレベルの異なる 2 つの設定があります。「パブリックネットワーク」は喫茶店などの公共の場所でパソコンを利用する際に推奨される設定で、セキュリティレベルが高く、ファイルの共有ができない状態になります。
一方の「プライベートネットワーク」は自宅や会社内などの限定的な利用をする際に推奨される設定で、こちらの設定だとファイルの共有が可能になっています。
うまくファイルを共有できなかった方は「プライベートネットワーク」への設定を試してみましょう。設定手順は以下の通りです。
1. 2-1.の画像で赤色で囲んであるネットワークアイコンをクリックし、現在繋がれている LAN のアイコンを右クリックします。そして「共有のオン/オフを切り替える」を選択。
2. 次の画面で「はい、共有をオンにしてデバイスに接続します」を選べば、「プライベートネットワークに設定」されます。
2-3. セキュリティソフトや Windows ファイアウォールの設定を確認
お使いのセキュリティソフトや Windows のファイアウォールの設定により、「ファイルの共有」が無効になっている可能性があります。セキュリティソフトについては、各ソフトの説明書をご確認ください。ここでは Windows ファイアウォールについて解説します。
1. まずは「コントロールパネル」を開き、「システムとセキュリティ」を開いてください。そして「Windows ファイアウォールによるアプリケーションの許可」を選びます。
2. 右上の「設定の変更」を押し、「ファイルとプリンターの共有」の左にあるボックスにチェックを入れます。これでファイアウォールの設定は完了です。
2-4. 共有ファイルへのアクセス速度を改善する
Windows 8 の「SNP」という設定により、共有ファイルへのアクセス速度がダウンしている可能性があります。SNP の設定を無効にすることで問題が解決するかもしれません。
1. 検索画面で cmd と入力すると、コマンドプロントが表示されます。コマンドプロントを選ぶ際、アイコンを右クリックすると、下の方に「管理者として実行」という項目がありますので、それでコマンドプロントを開いてください。
2. コマンドプロントに「netsh int tcp set global rss=disabled」と入力してください。うまく入力できれば、「OK」と出ます。
3. さらにコマンドプロントで「netsh int tcp show global」と入力し、「TCP グローバルパラメーター」の上から 3 つが「disable」となっていれば、SNP の無効化は完了です。
3. オンラインストレージでファイルを共有する方法
オンラインストレージサービスを利用すれば、同一の LAN 環境にとどまらず、どこでもファイルをパソコンやスマホで共有できます。「目的に応じて選ぼう!無料で使えるオンラインストレージ 11 選」でもオンラインストレージについて詳しく紹介しているので、参考にしてください。
3-1. オンラインストレージのメリット
本記事で紹介してきた Windows でのファイル共有と違い、次の2 つのメリットがあります。
■ どこでもどのデバイスでもファイルの共有が可能
オンラインストレージなら Windows はもちろん Mac やスマホからでも特別な設定なしにファイルを共有でき、外出先でも共有ファイルにアクセスできます。
■ ウェブ上のハードディスクとして使用できる
無料のサービスでも数十 GB までウェブに保存できるサービスがあります。ウェブ上にファイルを保存すれば自分のパソコンやスマホの容量をとられないので、プライベートの写真や動画、残したい企画書などを保存するウェブ上のハードディスクとして使えます。
3-2. 代表的なオンラインストレージサービス 5 選
Dropbox
個人の利用者数が 2012 年から 3 年連続 NO.1 の Dropbox。法人向けの機能も多彩で、チームでひとつの作業をこなす際にも適しています。
OneDrive
Windows 8 にはデフォルトで組み込まれています。Office をインストールしていないパソコンでも、OneDrive 経由で Word や Excel などの Office ドキュメントが閲覧・編集できるのは便利です。
Google Drive
無料アカウントの初期状態で 15 GB も使えるのは大きなメリット。Gmail や Google フォトとの連携が秀逸で、ビジネスでもプライベートでも便利なサービスです。
Yahoo!ボックス
皆さんおそらくお持ち?の Yahoo! アカウントで、すぐに利用可能です。Yahoo! プレミアム会員なら、容量 50 GB から利用できます。
iCloud
iPhone 利用者ならご存知ですね。iTunes や App Store で購入したコンテンツも家族 6 人までなら共有できるというのは、嬉しいポイント。
4. まとめ
ここまでWindows 8 のファイル共有方法を紹介してきました。Windows 8でのファイル共有はもちろん、オンラインストレージも活用すれば、プライベートでもビジネスでも生活の利便性は向上するでしょう。
いろいろなユーザーとファイルを共有するなら、誰もが使いやすい環境や操作性を備えているサービスがいいですね。紹介してきたファイル共有の方法はすべて無料なので、さっそく使い始めてみてはいかがでしょうか。