プリスカ・マリランガはザンビアに住むシングルマザーで、5 人の子供を育てながら医療従事者として働いています。プリスカは毎日 16 km 近い道のりを歩いて患者を訪問し、沈みゆく太陽と競うように家路につきます。彼女は言います。
「患者の家が遠すぎるので、1 日に 2 件まわるだけで精一杯でした」
World Bicycle Relief がプリスカに自転車をプレゼントしたところ、1 日に 15 名の患者を訪問できるようになりました。
プリスカの例をきっかけに、F.K.デイ氏とリア・ミスバッハ・デイ氏は World Bicycle Relief(WBR)という非営利団体を設立しました。この団体は特に発展途上国の人々を支援するために、自転車の設計、製造、流通、組み立てを行っています。
自転車という移動手段が増えたことで恩恵を受けているのは医療関係者だけではありません。WBR が活動しているコミュニティでは、生徒の登校率が 28% 上昇し、卒業率は 59% 上昇しました。WBR がプレゼントした自転車を使えば、運べる荷物の重さは 5 倍に、移動できる距離は 4 倍にもなります。食料や雑貨の販売を通じて経済を活性化できるのです。
「新たな移動手段を手に入れることは、産業革命ほどの大きな影響力を人生に及ぼします」
と F.K.デイ氏は言います。現在まで、この団体は 35 万台を超える自転車を 9 か国で寄付しています。
世界は、人々を強力にサポートする WBR の創造力を必要としています。そして、そのプロセスの中心にいるのが Dropbox です。
クリエイティブなプロセス
すべてはユーザーが直面している課題から始まります。WBR のジンバブエ チームのリーダーであるブライアン・バークハウト氏は、
「現場に出て、荒れた土地を走るときの自転車の性能や、より良い製品を製造する方法について確認しました」
と述べています。彼によると、以前はこの地域で大量生産品の自転車を使ってみたこともありましたが、部品が長持ちしなかったため失敗に終わりました。
ブライアン氏のチームは、調査結果を WBR の設計チームとシカゴ本社に渡しました。そして、製品マネージャーのアンドリュー・ホール氏はこう言います。
「大量の写真が送られてきました。物事の優先順位は目まぐるしく変わり、メールでは対応しきれませんでした」
「Dropbox を採用した結果、誰もが常に最新版のドキュメントを入手できるようになったことで、すれ違いや誤解が大幅に減りました。」
その結果生まれたのがバッファロー バイシクルです。F.K.デイ氏は言います。
「この自転車は文字どおりゼロから設計しました」
スムーズなワークフロー
もちろん、そこで終わりではありません。WBR の台湾を拠点とする製造業者が、共有フォルダにある設計ファイルに基づいて部品を供給します。その後、ケニア、ザンビア、ジンバブエのフィールド チームが本社からあらゆる種類のコンテンツを受け取り、出荷、自転車の組み立て、電車の手配を行います。マーケティング リーダーのルス=アン・ルノー氏は次のように述べています。
「私たちは非営利団体のリソースを使って世界中で活動しています。Dropbox がなければ私たちの事業は成り立ちません。」
プリスカのような人々にバッファロー バイシクルを手渡した後、WBR のフィールド スタッフはユーザー フィードバックを収集し、さらなる改善を行います。デイ氏はこう述べます。
「この活動に終わりはありません。フィードバックに基づく改善を何度も繰り返します。私たちは今後もずっと Dropbox とともに活動を続けていきます。」
皆さんも、人に力を与える創造力を発揮してみませんか。詳しくは dropbox.com/business をご覧ください。