Dropbox 運用ガイドライン

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はじめに

Dropbox では、チームのすべてのコンテンツを 1 か所に集約することができます。ファイルを管理しつつ、他のユーザーと効率的にコラボレーションするための様々な機能を提供しています。

本資料は、Dropboxの利用を最大限に引き出すために、フォルダの構築を中心に以下2つのガイドラインを提供することを目的としています。

  1. 運用ガイドライン:フォルダの作成や管理する際に注意すべき点やフォルダ整理に活用できる便利機能についてご紹介します
  2. フォルダ構成案:導入済のお客様が実際運用しているフォルダ構成についてご紹介します。

1. 運用ガイドライン

1-1. 📂 チームフォルダと共有フォルダ

チームフォルダと共有フォルダ

チームフォルダ はチーム管理者のみが作成できるフォルダです。特定のユーザーアカウントに紐づかないため、属人化の排除するために利用したり、より高度な権限管理を行うために利用します。

共有フォルダ はどの Dropbox ユーザーでも作成できるフォルダで、作成したユーザーがフォルダの所有者となります。フォルダの所有者や編集権限をもつメンバーはメンバーを追加したり削除することができます。

チームフォルダとは

[営業部]、[開発部] など組織にひもづく情報を管理する場合には、管理上の観点からチームフォルダを利用されるケースがほとんどです。チームフォルダを利用すると、選択型同期のデフォルト状態を設定したり、下位フォルダにてユーザーの追加・削除ができるため、特定のプロジェクトに参加されている組織外部の方を追加するという利用方法も可能です。

チームフォルダの構成イメージ:

チームフォルダの構成イメージ

共有フォルダとは

共有フォルダはどの Dropbox ユーザーでも作成することができるので、一時的な作業やプロジェクトの進行を管理するのに向いています。なお、共有フォルダではチームフォルダと違い下位フォルダにユーザーを追加することはできますが、削除することができません。

共有フォルダの構成イメージ:

共有フォルダの構成イメージ

  フォルダ作成の粒度

チームフォルダ、共有フォルダのどちらも実用上メンバーとして追加いただけるのは最大 1,000 名までとなります。全員にフォルダを公開した上で、必要な部分だけを使ってもらうという方式ではなく、必要なメンバーのみに共有を限定いただく方式が現実的です。

たとえば、📂営業本部で 1,000 名を超えるという場合には、下部組織単位でたとえば 📂東京営業部、📂大阪営業部といった単位で分割して作成いただくとわかりやすく分割いただけます。

利用規則や全社集会のビデオなど、全社など広く 1,000 名以上に共有したい場合には共有リンクや Dropbox Paper といった機能をご利用いただくことをお勧めしています。

📛 命名規則

フォルダの命名規則は運用効率と密接に関わります。Dropbox を導入するだけのために命名規則を新たに設けていただく必要はありませんが、もし命名規則が既存にない場合にはこのタイミングで導入いただくと今後の運用がより効率化されます。以下は、実際にお客様で利用されている効率的な命名規則の例になります。

● カテゴリ・プロジェクトごとに整理

カテゴリー・プロジェクト毎に整理

● 組織・時系列で整理

時系列にしていると完了済みのプロジェクトをアーカイブする際にも整理し易い

組織・時系列に整理したフォルダのサンプル

● 外部共有を明示

誰に共有しているか、共有NG などを明示的にフォルダ名に命名することで共有のミスを削減

外部共有フォルダのサンプル

● 番号の付番、アイウエオ・アルファベット順で管理

検索し易い、必要なものを浅い番号に付番することでアクセスし易く整理

番号、あいうえお順に整理したフォルダの例

1-2. グループ管理

グループを使うと、入社・異動にともなう権限をより効率的に管理することができます。

グループ作成時の粒度や命名規則も、フォルダ構成と密接に関わりますので同時にご検討ください。

グループは入れ子構造を取れないため次のように、命名規則にて対応ください。

グループ構成例

多くの場合では、現在の組織単位に合わせて以下のようなグループを作成されています。その他、個別のプロジェクト単位でグループを作成されるケースもあります。

グループ構成例

グループの種類

グループには 企業管理グループ、ユーザー管理グループの2 種類あります。
管理者が管理を行うグループは「企業管理グループ」、一方、ユーザーにグループの管理権限を付与して、自由度が高いグループは「ユーザー管理グループ」です。

① 企業管理グループ ② ユーザー管理グループ
グループの作成権限
  • 管理者
  • 管理者
  • グループメンバー
    * 管理者が許可している場合
チームメンバーからの参加リクエスト 不可
チームメンバー自身での退会手続き 不可
メンバーの追加/削除権限
  • 管理者
  • 管理者
  • グループマネージャー
グループ所有権の譲渡 管理者は企業管理グループをユーザー管理グループに変更し、新しい管理者を指定することができます 管理者はユーザー管理グループを企業管理グループに変更してグループの管理を強化できます

1-3. 同期について

Dropbox では、クラウド上とパソコン上でファイルの状態を一緒にしておくことができます。これを一般的に「同期」と呼びます。Dropbox の利用は必ずファイルを同期しなければならない訳ではなく、一時的に、または読み取りだけで使いたい、などの場合はファイルを同期せずブラウザから利用することもできます。

同期は便利な反面、あまりに同期するファイルが多いと、パソコンが遅くなる、という現象があります。同期するファイル数は一般的に 30 万以下(ソフトリミット)としておくと良いでしょう。

Dropbox フォルダを右クリック、プロパティにて、ファイル数がいくつあるかを見ることができます。こちらを 30万以下となるようにしましょう。
詳しくはこちらに情報があります。

 

チームフォルダの同期設定(チーム向け選択型同期)

管理者であれば、チームフォルダに対して、デフォルト設定として同期しない設定をすることも可能です。こちらはまず全体設定にて利用可否を設定した上で、個別のフォルダに対して、デフォルト同期する・しないを選ぶことができます。

※ この機能は第二階層(最上位のフォルダとその直下のサブフォルダ)に対して設定できます。

 

1-4. フォルダテンプレートに関する設定の注意点

フォルダテンプレートは特定の組織構造や命名規則に沿って定義されたフォルダの設計図です。テンプレートで定義したルールに従って一連のフォルダを作成することで、チームで統一されたフォルダ構成をとることができます。

テンプレート展開時の同期設定・アクセス権

テンプレートに対して、選択型同期のデフォルト設定を「同期しない」に設定しておくことをお勧めします。テンプレートを利用する管理者側で同期する・しないを選択してもらいます。

アクセス権は、管理者には編集権限を付与し、必要なメンバーに対して閲覧・編集権限を付与しましょう。

セキュリティ設定の注意点

チームフォルダに対してはセキュリティの設定をすることができます。こちらは全体の設定ではなく、チームフォルダ毎に設定する項目となります。コンテンツタブでチームフォルダを選択し、開いてきた画面の歯車マークを押します(左図)。表示されるダイアログでは次の設定が可能です(右図)。

チームフォルダ毎の設定項目ー歯車
チームフォルダ毎にの設定項目

フォルダのメンバーシップ:

誰がこのフォルダの共有先になれるか、を示します。チームメンバーのみであれば同じチームの人のみ、全員であれば社外共有が可能です。社外に共有したくないフォルダに関しましては、チームメンバーのみとしておくことで事前に防止できます。

アクセスを管理:

このフォルダを共有できるユーザー、このフォルダに人を招待したいと思ったときに、誰ならできるか、を示します。セキュアなフォルダであれば管理者のみを推奨し、それ以外の場合は編集権限を持つチームメンバーとします。

リンク制限:

上記はあくまでフォルダの共有設定であり、リンクの共有設定には適用されません。フォルダのアクセス権を持つユーザー以外のユーザーがリンクから該当フォルダにアクセスするか「許可する・しない」を選択できます。
リンク制限を ON にした上で共有リンクを作成すると、元々アクセス権を持っているユーザーのみ表示できるリンクになります。
※フォルダへ招待された外部ユーザーがリンクを再共有することを防止したい場合、外部共有しているフォルダへ対して、オンにしておくことを推奨します。

閲覧者の情報:

このフォルダにアクセスした人の情報をチームメンバーにも公開します。




 

1-5. フォルダの整理に便利な機能

フォルダのアーカイブ

Dropbox は同期ファイル数が遅くなると、パソコンのパフォーマンスに影響を与えるケースがあります。これを避けるため、選択型同期でファイルを減らすことを推奨しておりますが、一つ一つフォルダを設定するのはなかなか大変です。
このため、別途、保管庫となるアーカイブフォルダを作成し、そちらに終了したプロジェクト等を移動する運用を推奨します。アーカイブフォルダには Web ブラウザからアクセスするような運用にすることで、パソコン側のリソースを不必要に消費することを避けられます。

アーカイブ用のコピー作成の際の注意

Dropbox の同期の仕組み上、ユーザーのストレージ上にファイルを保存しています(標準ではCドライブ)。このため、Dropbox 上の他のフォルダ、または Dropbox 外のフォルダに対してコピーを行おうとすると、こちらは移動という判定となります。
こちらでファイル・フォルダが移動されてしまうと、Dropbox 上からはファイルが消えた風に見えるため、こちら、以下の通り運用頂くことをお勧めします。

  1. なるべく Dropbox 外にコピーしないようにする(Dropbox 外は Dropbox のバックアップ対象外のため、データロスのリスクが高くなる)
  2. コピーしないといけない場合は、必ずコピーにて行う。Ctrl を押しながらドラッグ&ドロップ、右クリックコピー → 貼り付け、または Dropbox.com の中でのコピー。

 

自動フォルダ(オートメーション)

コンテンツの整理やファイルの変換など、タスクを自動的に処理するフォルダを作成する機能となります。

自動フォルダを追加する

現在以下の 9 種類の自動化をご用意しております。

  • ファイルをカテゴリーで並べ替える
  • ファイル名を変更する
  • ファイルにタグを付けて、整理や検索を効率化にする
  • ファイルを PDF に変換する
  • 画像ファイルの形式を変換する(例:.gif → .png に変換)
  • 動画ファイルの形式を変換する(例:.mp4 → .mov に変換)
  • オーディオファイルの形式を変換する(例:.wav → .mp3 に変換)
  • ファイルを解凍する
  • ファイルに透かしを入れる

自動フォルダと設定済みの設定項目は「オートメーションダッシュボード」で管理でき、命名規則を指定できるほか日付・キーワード・アクティビティーレベルに応じてフォルダ内のファイルをサブフォルダに分類して並べ替えることが可能となります。

さらに、検索しやすい言葉をタグとしてファイルやフォルダに追加しておけば、ファイル名を忘れてしまっても必要なファイルを簡単に見つけ出すことが可能とります。タグ機能について、次のセッションでご紹介します。

フォルダの自動化に加え、複数ファイル整理機能のご利用でより効率的に文書管理することもできます。月、年もしくはカスタマイズした整理規則で自動的にファイルを新しいフォルダに振り分けする機能となります。大きいサイズのファイルやあまり日常の業務で使わないと拡張子を振り分け選択方同期で外したり検索性を高めることが可能です。

タグ

ファイルやフォルダにタグを追加すると、自身やチームメンバーの Dropbox アカウントに保存されているコンテンツを整理し、必要なものを見つけやすくなります。タグはすべての Dropbox ユーザーが利用でき、個々のファイルやフォルダそれぞれに追加、または複数のファイルやフォルダにまとめて追加することができます。ファイルやフォルダの閲覧または編集権限のある人なら誰でもそのタグを表示することができます。

タグは Dropbox の全対応言語でサポートされていますため、英字・和字・数字を含めた複雑なタグなど(例:202307_ABC工事現場写真)を付けることができます。1つのタグの長さは 32 文字まで、そして 1 つのファイルに追加できるタグは最大 20 個となります。

タグの追加

タグの活用例としてプロジェクト毎に分けられたフォルダにおいて

  • 工事コード
  • 工事の種類
  • 施設用途
  • 建物の部位

などのタグをつけることで別の切り口で複数のフォルダやファイルの検索が可能になります。

タグの活用例

必要なフォルダやファイルをタグで検索することも可能です。画面上部の検索バーにタグを入力すると、そのタグが含まれるものが全て一覧に表示されます。

検索バー
 

1-6. オンボーディング・オフボーディング時の注意点

オンボーティング(グループを活用し、フォルダのアクセス管理を簡易に)

フォルダに対するアクセス権はユーザー単位、またはグループ単位で設定可能です。アクセス権をユーザーではなくグループで管理すれば、フォルダに対してアクセス権の変更が楽になります。例えば、部署異動の際に必要なフォルダのアクセスを除去し必要なフォルダに対してアクセスを与える、ということが簡単になります。

例えば、本社開発→東京開発への異動の場合、それぞれ「本社開発」グループと「東京開発」グループを用意しておけば、異動するメンバーのグループ振り分けを変えるだけでアクセスできるフォルダが変わります。

また「(チーム名)のメンバー全員」というグループは、すべてのチームメンバーが自動的に割り当てられるため、利用を推奨しません。細かく分けたグループを利用することで、より柔軟なコントロールが可能になります。

アクセス権限を付与する際に、各種制限(フォルダや同期に関するもの)を考慮しながら本ガイドラインを活用しましょう。

オフボーディング(ユーザーの削除)

ユーザーの退職時などでアカウントを削除する際は、該当ユーザーが保管しているデータを引き継ぐことが可能です。休職扱いで、復帰を予定されている場合は削除ではなく「アカウントの使用停止」を行うことをおすすめします。

  • 「アカウント削除」はライセンス数の空きが増えます
  • 削除から 7 日以内なら復元可能
  • 復元後はユーザー以前と同じようにログイン可能になる
  • 但し、ファイルを移行してしまうと復活できなくなるので注意

メンバーの削除処理を行うときに、「今すぐ移行・後で移行」という選択を行い、「今すぐ移行」を選択した場合は移行先の担当者を指定します。
移行先のアカウントは、一般的にチームの管理者や部門のマネージャーであったり、データを管理できる人を指定するケースが多いようです。

手順1
手順1
手順2
手順2


重要(共有フォルダの取扱について):

ユーザーを削除するときは、可能な限りデータの移行(今すぐ移行)を迅速に行い、別のユーザーへデータ移行を実施しましょう。移行を行うことで共有フォルダの所有者が削除済みのユーザーから移行先のユーザーへ移動し、共有フォルダの管理が移行先のユーザー側で実施できます。

すぐに移行を行わない場合(後で移行する)は、削除するユーザーの共有フォルダの共有を解除するか、共有フォルダの所有者を事前に引き継ぎ先の担当者に変更しておくことを推奨します。
事前にこちらの作業を行わないと、ユーザーが削除後の状態でデータ移行の引き継ぎがない状態だと、退職者の共有フォルダに引続き共有先のユーザーは引き続きアクセスをすることが可能かつ、共有フォルダは所有者のオーナーがいなくなる状態になるので、管理ができない状態となります。この状態を回避するため早い段階でのデータ移行または共有フォルダの所有者を事前に変更しておきましょう。

 

1-7. アクセス権・ストレージに関する注意点

管理者側でコンテンツが適切に共有されているか・ストレージ容量などを適切に管理されているか定期的に確認してコンテンツのライフサイクルを回す(以下の図内の3と4)ことは重要です。
ライフサイクルを回すために、本項では以下 3 つの項目についてご説明します。

  1. 外部との共有を確認
  2. アクティビティログを確認
  3. ストレージ容量の確認

コンテンツのライフサイクル

1. 外部との共有を確認

外部との共有が適切に行われているか、外部との共有レポート確認します:以下2つの出力方法を参照

  • 管理コンソールの「セキュリティ」→「外部との共有」からレポートを作成
  • 管理コンソールの「インサイト」からレポート作成

作成者のルート直下にある「Dropbox Business レポート」フォルダ内に作成されます

下記はレポート作成を行なった時のスリリーンショット例ですが、誰がどのユーザーにどのような外部共有を行なっているか一覧で表示されています。禁止行為や過剰な共有を見かけたら、事項のアクティビティログなどでユーザーのアクティビティ詳細を確認してみましょう。

事項のアクティビティログ例

2. アクティビティログを確認

アクティビティログにて、詳細のユーザーの活動履歴を確認することができます。

  • 管理コンソールの「アクティビティ」にて対象ユーザーを絞り込んで履歴を確認しましょう。
  • ログは 2017 年 1 月以降 or チームが Dropbox の使用を開始した日付以降のデータを保管しています

アクティビティログ

3. ストレージ容量の確認

コンテンツ容量が増えるとアプリの同期も時間を要したり、大量のファイル件数をブラウザで読み込む際に時間がかかり過度の CPU/メモリ消費につながるケースがあります。
このような状況を回避するために、定期的にストレージ容量、ファイル件数の確認を行うことは重要です。使わないファイルは、削除を促したり、アーカイブ用のフォルダに移動して定期的に棚卸ししましょう。

ストレージ容量・ファイル件数は「チームストレージ容量のレポート」にて確認できます。

  1. 管理コンソールの「コンテンツ」→「ストレージレポートをエクスポート」をクリック
  2. 作成者のルート直下にある「Dropbox Business レポート」フォルダ内に「xxxx Team Storage Report.csv」という名前で作成されます

以下はレポートのサンプルになります。

レポートサンプル

2. フォルダ構成案

組織のコンテンツが増えるにつれて、Dropbox のフォルダ構成における推奨基準に従ってフォルダを作成するのが非常に重要になってきます。例えば、組織構造やプロジェクトごとに定義された命名規則に伴ってコンテンツを配置することで、一貫性を保ち、セキュリティを向上させることができます。

フォルダ構造は業界によって異なりますが、フォルダの効果的な管理を行うためには、以下の「2-1. 業界別フォルダ構成案」が考えられます。

2-1. 業界別フォルダ構成案

 
フォルダ構成案ー建設
フォルダ構成案ー教育ー教員
フォルダ構成案ー教育ー職員用
フォルダ構成案ークリエイティブ・デザイン
フォルダ構成案ーマーケティング
フォルダ構成案ーIT・ソフトウェア
フォルダ構成案ーメディア

以上いかがでしたでしょうか。是非上記ガイドラインを参考にして、Dropbox における運用の向上に活かせると良いでしょう。

閲覧ありがとうございました。