「自分の建築図面の書き方が正しいのか分からない」
「ある程度CADは使えるが、製図のルールがよく分からずにどのように編集すれば良いのか分からない」
そう疑問に感じて図面の書き方について調べていませんか?
基本の書き方がわかっていないと、例えCADで修正したとしても自動処理に頼りすぎて寸法を間違えるなど初歩的なミスが発生する恐れがあります。
そこで、この記事では建築図面の種類や必ず記載するべき内容など、建築図面の書き方の基本的なルールについて具体的に解説します。
この記事を読むだけで、建築図面の基本だけでなく現場に伝わる図面を書けるようになるので是非、参考にしてくださいね。
「建築業界の働き方を変える 4 つの Dropbox Business の使い方」 ebook 無料ダウンロード
1.建築図面の書き方〜必要な道具を集める〜
まずは、製図に必要な道具について見ていきましょう。
1-1.平行定規
出典:Amazon
横線を引くために使用します。定規の固定は「ネジ式」と「レバー式」のタイプがありますが、テンプレートで柱を書く際くことを想定してレバー式を選ぶと作業効率が上がるのでオススメです。
1-2.ドラフティングテープ
出典:Amazon
紙を固定するために使用します。マグネットプレートは紙がズレやすいためにその都度調整が必要になります。そのため、紙の固定はドラフィングテープを使用した方が作業効率が上がります。
1-3.勾配定規
出典:Amazon
勾配定規は縦線・斜め線を引く際に使用します。木造住宅の屋根の勾配のついた線などに使用します。
1-4.テンプレート
出典:Amazon
テンプレートは平面図のトイレや椅子、キッチンなどの記号を書く手間を省く重要なアイテムです。
1-5.シャープペンシル
出典:Amazon
シャープペンは普通線(0.5mm)を書くものと、太線(0.7mm)を書くものの2本用意しましょう。
1-6.三角スケール
出典:Amazon
断面が三角になっており、各面に1/100~1/600までの縮尺の目盛りが刻まれているために、様々な縮尺の寸法を測ることができます。長さには30cmと15cmのものがありますが、30cmのものは製図をする際に使いやすく、15cmのものは携帯に便利なため両方用意しても損はありません。
1-7.消しゴム+字消し板
薄い板に型を抜いてあるもので、図面の一部を訂正する際に、その部分に板を当てて消しゴムで消去します。字消し板の材質にはステンレスとプラスチックがありますが、ステンレスの方が薄くて正確に消せるため図面を汚さないのでオススメです。
失敗&成功例付き!建設企業がクラウドストレージ導入で成功するために見落としてはいけない 13 のポイント
2.図面を書く手順
それでは実際に図面を書いてみましょう。
【ステップ1】壁芯・柱の中心線を書く。
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
まず、基準線(XY)のレイアウト書いて、薄い線で壁の中心線を書きます。
部屋の大きさが910mm(3尺)の倍数で割付けられているために、方眼紙のように、910mm間隔の基準格子を書いてから柱や壁を配置するとわかりやすいです。
【ステップ2】壁と柱の下書き線を書く。
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
壁の厚さ、柱の太さを中心線から75程度振り分けるます。通し柱が上下階で位置が違っていないかを確認することが重要です。
【ステップ3】壁・柱の仕上げ線を書く
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
壁の違いに注意して壁と柱の仕上げ線を書きます。仕上げ線は太くハッキリとした線で描くのがポイントです。
【ステップ4】開口部を書く
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
開口部の種類に注意しながら、窓やドアなどの開口部を描きます。引き違い戸などの建具も記入します。
【ステップ5】設備機器・床仕上げを書く
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
テンプレートを使用して、便器、洗面、流し台、換気扇などの設備機器と、畳やタイルなどの床仕上げを書きます。
【ステップ6】基準線・寸法・室名・方位を書く
出典:東日本教育研究会「間取り(平面図)を書こう」より抜粋
寸法線、寸法補助線を引いて寸法を記載する(細い線)。室名、図面名・縮尺、方位などを記載して完成させます。
平面図では寸法記入は各部屋の大きさが分かる程度にして、あまり詳しい寸法の記載は必要ありません。ただし、床に段差がある場合は必ず記載するようにしましょう。
平面図の記入漏れを防ぐチェックリスト
図面の不備からトラブルやクレームに発展させないために「平面図」に記載するべき項目をチェックリストにしてまとめました。
ダウンロードはこちら→PDF
3.図面の不備やトラブルを回避する現場との図面共有方法
実際に現場で施工が始まると、図面の不備や記載もれなどが発生します。
複雑な図面の場合は、寸法をおさえる位置がバラバラで実際に現場で計算をして寸法を算出する場面はいくらでもあります。
実際に計算を寸法をわりだして見ると、重要な「通り芯」の間違っていた事例もあり、図面の修正が必要でした。
このように図面に不備が無いことが前提ですが、現場ではどれだけ早く「図面の不備に気づけるか」というリスクマネージメントも重要です。
そのため、ここからは図面の情報共有に役立つオンラインストレージのDropboxを利用した図面の情報共有の方法について解説します。
3-1.図面の編集をスムーズに行うことができる
Dropboxに保存されたデータはクラウド上に保存されます。インターネットにアクセスできる環境であればいつでも図面ファイルを閲覧、ダウンロードすることが可能です。
そのため、修正した図面をダイレクトに現場に反映することができます。
マルチデバイスにも対応しており、iPadなどのタブレット端末やモバイル端末で撮影した写真やpdfデータも共有することができるので、口頭で伝えづらい修正依頼なども写真や手書きの図面などで伝えることが可能です。
3-2.AutoCADのファイルをスマホアプリ、ブラウザからソフトを起動せずにプレビューできる
Dropboxであれば、AutoCADで作成したCADデータ(DWGファイル)をスマホやPCからプレビューすることができます。
新しいプレビュー機能を使うと、他の担当者は AutoCAD をインストールすることなく、データの内容を確認しフィードバックが可能です。
AutoCADで図面を作成している方は、Dropboxが便利です。
プレビュー機能に関する詳細はこちらの記事をご参照ください。新しいプレビュー機能でチーム作業がさらに効率的に
失敗&成功例付き!建設企業がクラウドストレージ導入で成功するために見落としてはいけない 13 のポイント
3-4.電波が弱い建設現場でも、スムーズにファイルのアップロード・ダウンロードができる
建設現場は様々で、携帯電話の電波が悪い場所の場合もあります。
通常のオンラインストレージだと、大きなファイル(図面、写真、動画)を回線の細い場所で無事にファイルのアップロード、ダウンロードができなくて、エラーが起こります。
しかし、そういった場所でもスムーズにファイルのやりとりが行えるようにDropboxは様々な同期の技術を開発しているので、その点は心配ありません。
Dropboxはスムーズにファイルのやりとりが行えるように様々な同期の技術を開発しています。
例えば、ファイルを更新した際、従来のクラウドストレージであれば再度ファイルそのものを送信するので負荷がかかりますが、Dropboxは更新した差分データのみを同期するので高速でファイルを送信できます。
その他にも差分同期、LAN同期、ストリーミング同期といったあらゆる場面を想定した3つの同期技術があり、このような技術を提供するクラウドストレージはDropboxだけです。
この同期技術によって、高速でファイルのやりとりができるということもわかっており、ダウンロードスピードが最大6倍、アップロードは7倍、同期編集スピードは11倍と大きな差が出ています。
現場と事務所を往復する建築関係の方など、複数箇所で作業がある方は特にDropboxが便利です
まとめ
いかがでしたか?建築図面の書き方や建築図面の基礎知識についてご理解頂けたかと思います。
本文中でもお伝えしましたが、住宅などの建造物を建てる際は様々な種類の図面が必要になります。そして、図面の種類によって伝えるべき内容は異なります。
そのために、建築図面の種類を確認して伝えるべき内容を押さえて図面を書くことが重要です。