業務アプリケーションは、この 10 年間に飛躍的な進歩を遂げました。多機能化が進み、カスタマイズの柔軟性も向上しています。
しかし、それによって犠牲になったものもあります。最新の SaaS アプリは高機能になった一方で、IT 担当者の立場からすると、管理の難しさが格段に増しているのです。紛らわしい設定に、不必要に複雑化した UI。多くの IT 担当者の仕事は、10 年前よりもはるかに多くなっているはずです。
そこで Dropbox は今回、Dropbox に大きな変更を加え、IT 担当者の負担を軽くするための新機能を追加することにしました。
チーム管理をシンプルにし、データのセキュリティとコンプライアンスのためのツールを追加、Dropbox でのチーム アクティビティに基づく新たなインサイトを提供できるような機能開発を進めています。
目次
1. チーム管理をシンプルに
たとえば、複数の学部がある大きな大学組織で、コラボレーション サービスの管理を担当しているとしましょう。学部ごとに IT 部門があり、各学部はそれぞれ異なるツールを組み合わせて使用しています。Google ドキュメントを使っている学部もあれば、Dropbox Paper を利用している学部もあるといった具合です。
また、一部の学部はすでに Dropbox を導入しています。多くの学部では、教員、職員、学生が同じようなサービスを使用していますが、必要なセキュリティや設定はユーザー層によってさまざまです。
あなたは、これらすべてのグループを 1 つのエコシステムに集約したいと考えていますが、グループ固有のニーズにも応えなければなりません。IT チームの負担を増やさないことは大前提です。
新しい Dropbox なら、このような条件にも対応できます。エンタープライズ コンソールを使えば、全体を俯瞰する管理権限と可視性を保持しながら、状況に応じて管理権限を委任できます。エンタープライズ管理者であれば、複数の Dropbox インスタンスでユーザーを確認、管理可能です。特定の学部のアクティビティをまとめて確認する、チーム メンバーを参照する、設定を調整するなどの作業を、すべて 1 か所で実施できます。それと同時に、コンテンツとユーザーの設定管理権限を各チームの管理者に委任することも、アクセス権限のレベルに基づいて各管理者に役割を設定することもできます。
各チーム管理者は、組織全体のセキュリティ基準に準拠した上で、それぞれ独自の設定を選択できます。このように、以前であれば半日かけて行っていた細々とした作業を、それぞれのチーム管理者に任せることができるのです。
2. データのセキュリティとコンプライアンスを確保
Dropbox は以前から、シンプルさとセキュリティの両立という他にはない価値を提供してきました。誰でも簡単に使える利便性を実現しながら、信頼できるプラットフォームを基盤とすることでユーザー データの安全性を守ってきたのです。
そして今回、使いやすさとデータの安全性をどちらも重視するというアプローチはそのままに、主にチーム管理者向けに開発された新しいセキュリティ ツールが加わることになりました。1 つ目の機能は、Dropbox 環境の可視性を強化するエンタープライズ コンソールです。Dropbox の管理者は、このコンソールを使用することで、チームの Dropbox に保存されたクラウド コンテンツなど、すべてのチーム、メンバー、アクティビティを詳細に把握できるようになります。
2 つ目の機能は、より詳細なコンテンツ管理を実現する法的ホールドと拡張されたバージョン履歴です。この 2 つのデータ ガバナンス ツールは、アカウントにあるデータのスナップショットを取得することを目的としており、ファイルの各バージョンを最長 10 年分保持できます。このため、作成から数年を経たデータであっても、アクセスできる状態で確実に保持されており、検索できるというこれまで以上の安心感を得ることができます。
そして 3 つ目は、国内データ ストレージの対応地域が拡大され、データの格納場所に関する要件に対応しやすくなったことです。チームのデータを格納する地域の指定も、これまでより簡単に行えるようになっており、従来よりもはるかに柔軟に、そして確実にデータ コンプライアンス基準に準拠することができます。
最後に、Dropbox では今後、BetterCloud と連携して Dropbox 管理ツールを強化していく予定です。この統合によって、IT 担当者は Dropbox を安全に職場に導入し、管理できるようになります。新機能の公開は年内を予定しておりますが、その際には高度なデータ損失防止機能も追加されます。
3. 新しいインサイトに基づいてアクションを実行
会社のデータをできる限り安全に保つためには、社員にツールを正しく使ってもらう必要があります。しかし、社員の一挙手一投足を監視するのは、干し草の山から 1 本の針を見つけ出そうとするようなものです。そこで Dropbox では、簡単に監視できるようにするため、新しいアクティビティ ページの段階的な導入を開始しています。このページでは、多機能なインターフェースを使って、アクティビティの検索やフィルタリング、レポート作成を行うことができます。ショートカットにも対応しているので、問題解決に必要なアクションをすばやく実施できます。
また近日中には、優先的に確認すべきユーザー アクティビティを示す新しいダッシュボードが導入されます。このダッシュボードを使えば、チーム アクティビティの概要を 1 か所で把握できるようになります。
4. 新しい Dropbox をお試しください
ここでご紹介したツールの多くは、本日より Dropbox で利用可能となります。またそれ以外の機能も、数週間以内に順次提供が開始される予定です。
既存のツールと新機能の詳細については、以下に示す Dropbox の製品ページをご覧ください。