ライフハッカー[日本版]編集長
米田智彦インタビュー
Dropboxはすぐに欠かせないものになりました
米田さんがDropboxを使い始めたのはいつ頃でしょうか。
本格的に使うようになったのは2010年ですね。その頃はフリーの編集者、ディレクター、ライターとして、企画・編集・執筆・プロデュースと、さまざまな仕事をしていて、常時10ほどのプロジェクトを平行して動かしていました。プロジェクトごとにチームを組むメンバーは異なり、仕事で扱うテキストや画像も膨大な量になっていたので、その保存・整理にDropboxを使いはじめたんです。
なぜDropboxを選んだのでしょうか。
本格的なクラウドストレージサービスで最初に知ったものでしたし、実際に使ってみても、アップロードの速度などでストレスを感じることがなかったからです。また「フォルダを作ってファイルをポンポンと投げ込むだけ」というシンプルさ、ビジュアル的な分かりやすさも気に入った部分のひとつ。当時はフリーランスとして仕事をしていたので、場所や時間にとらわれることなく仕事するために、Dropboxはすぐに欠かせないものになりました。
「Dropboxに入れた」と言えばすぐに伝わります
「自分の持つ複数の端末間でデータを同期する」という使い方ですね。
ええ、当時は3台のパソコンでデータを同期していました。インタビューの際に録音した音声データなどは、サイズがかなり大きいので、それをドラッグ&ドロップで簡単に同期できるのは便利でしたね。また、外で使っているノートパソコンは壊れたり紛失したりするリスクがありますが、Dropboxにデータを入れておけばバックアップにもなる……という安心感もありました。
一緒に仕事をするメンバーとファイルの共有などに
利用したことはありますか?
大容量のファイルをやりとりするときによく使っています。誰もが登録しているサービスなので、「Dropboxのフォルダに入れておいた」と言えばすぐに伝わりますし、受け取る側も安心感があるのではないでしょうか。また、同じプロジェクトを進めるメンバーの間でDropboxのフォルダを共有し、共同作業に使ったこともあります。ファイルが上書きされた日時が分かり、必要に応じて復元ができるところも便利ですね。
時代に合わせて、Dropboxには進化してもらいたい
Dropboxプロ版で「Microsoft Office」との連携を強化することが発表され、「DropboxアプリからOfficeドキュメントファイルを直接編集する」「OfficeアプリからDropboxリンクを直接共有する」といった使い方も可能になりました。
DropboxもMicrosoft Officeも誰もが使っているものなので、両者の連携強化は嬉しいですね。僕も文章を書くときはやっぱりWordを使いますから。それにDropboxプロ版なら、リンクを共有する際にパスワードも設定できるので、セキュリティ的にも安心ですし。Dropbox以外のサービスで仕事関係者と文章ファイルを共有して、そこで文章も手直しして……という使い方もしたことはありますが、改行がズレたり校正ツールが使えなかったりするのがストレスでしたね。僕と同じタイミングで、他の人も同じ部分の文章を直していて混乱したこともありました(笑)。
すでにMicrosoft Officeと連携したビジネス版では、リアルタイムでファイルを編集している人のアイコンが表示され、そこでチャットをできる……という機能も導入されています。
そうなんですか! その機能はすごく便利だと思うし、いますぐにでも使ってみたいですね。
今後、どのように機能が強化されたら嬉しいですか?
いまのサービスに不満はないですが、ウェブの世界は次々と新たな進化を遂げていきますし、扱うデータもさらに大容量化していくでしょう。仕事のなかでスマホが果たす役割も増えていくはずです。そのような時代の変化にきちんと対応してくれれば、これまでのDropboxを便利と感じて使っていたユーザーは、これからもDropboxを使い続けると思います。ユーザーも気づかないうちに時代に合わせて進化を遂げていく……というのは、サービスとして理想の形のひとつでしょうね。Dropboxはストレージサービスというだけでなく、コミュニケーションツールとしても進化していくと思います。
米田智彦(よねだ ともひこ)
1973年、福岡市生まれ。「ライフハッカー[日本版]」編集長。
文筆家としても、新しい働き方などをテーマに執筆活動を行っている。著作に『デジタルデトックスのすすめ』(PHP研究所)など。
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