緊急事態はいつどこでも発生します。また、地震や台風などの自然災害から、停電など偶発的な災害、さらにはサイバー犯罪やテロなど意図的に引き起こされる災害まで、起こりうる事態はさまざまです。緊急事態は毎日発生するものではありませんが、いつ起こるかわからず、個人のみならず企業とその業務にも影響を与える可能性があります。
ビジネスの継続性と社員の安全を守るには、必要なすべての資産とリソースを社内に確保する必要があります。Dropbox は緊急事態の発生前と発生時、そして事態の終結後に役立つツールを提供しており、組織の回復力を高めるサポートをします。
目次
1. 生きた計画を立てる
緊急事態に備えるためには、危機管理とビジネス継続のための計画が不可欠です。緊急時と事態終結後に自分とチームがやるべきことを文書にして、基礎固めをしておくことが重要です。計画とは、複数人の意見を集約し、常に更新する必要のある生きた文書です。その計画を Dropbox Paper で作成すれば、より簡単にコラボレーションできるようになり、チームで最新情報を共有できます。
スムーズに計画を立てられるよう、Dropbox では緊急時事業継続計画テンプレートを作成しました。これは、すべての危険を想定外としない「オール ハザード」アプローチを採用した、さまざまな分野のチームに適したテンプレートで、あらゆるタイプの緊急事態に対応しています。該当分野の専門家を招き、緊急時対応に関する適切なプロセスについて助言を受けて、チーム特有のニーズに合わせてテンプレートを調整してください。計画には、目的と範囲を明確に定義し、組織内の役割と責任を明らかにする必要があります。また、緊急事態に対処する際の行動全体についての考え方を大まかに示すことも必要です。計画をいつ実行するか、どの蓄えを使用するかなど、標準的な運用の手続きが示されていなければなりません。Dropbox Paper テンプレートを使えば、全員で共同作業ができるように、チーム メンバーにタスクを割り当て、チェックリストを作成し、スムーズに計画を進めるための期限を設定することができます。
本来、緊急事態は流動性が高く、範囲や規模が予想外に大きくなる可能性もあるので、すべての計画が想定どおりに進むとは限りません。そこで、緊急インシデント対応計画テンプレートも作成しました。チームが事前に緊急事態の対応計画を立てるための「緊急時事業継続計画」とは違い、「緊急インシデント対応計画」は緊急事態の発生時に使用するもので、リアルタイムで更新して全体の戦略を反映する必要があります。緊急インシデント対応計画を使用することで、リアルタイムでの状況認識や効果的な意思決定を実現し、状況に応じたタスクをチーム メンバーに割り当てることができます。
この計画には、以下の 4 つの情報を盛り込みます。
1. 目標：チームが達成しようとしていること
2. 戦略/戦術：目標を達成するためにチームが実行すること
3. 事態の状況：誰が、何を、どこで、いつ、なぜ
4. 対応の体系：緊急事態に対処するためにチームをどのように編成するか
2. ファイルを保存する
現在、事業継続性と危機管理に関する指針の多くは、重要な文書を USB メモリに保存するように指導しています。しかし USB メモリの安全性は完璧ではなく、破損や不正利用、また簡単に紛失する恐れもあります。
Dropbox は、従来の暗号化を凌ぐインフラストラクチャを備えており、ファイル復元機能などを完備しているので、機密性の高いドキュメントを安全に保存できます。緊急事態が発生する前に、保険と財務に関する書類や写真を保存して、整理しておきましょう。緊急時にアップロードした関連する写真や動画は、緊急事態後に、いつでも、どこでも、プラットフォームを問わずアクセスできます。
モバイル アプリでは便利な「Dropbox でスキャン」機能を使用して、紙の文書を簡単に Dropbox アカウントにアップロードすることもできます。
さらに、Paper で作成した計画に Dropbox ファイルを埋め込み、必要な情報を適宜提供することができます。
緊急時には、冗長性を確保することが重要です。そのため、計画やテンプレートは、電源やインターネット接続が遮断された場合でも利用できるローカルのパソコン（ノート パソコンや外付けハード ドライブ）にも保存する必要があります。そうすれば、どのような状況であっても、チームは常に最も重要な情報にアクセスできます。
3. チームの準備を整える
あらゆる緊急事態で最も大切なことは安全です。そして、安全を確保に最善の方法は、準備することです。計画を立ててファイルを保存することで、チームの連携と信頼を確立できます。さらに、なんらかの緊急事態が発生したときに何をすべきかについて、一般的な知識があればなお良いでしょう。ほとんどの緊急事態に当てはまるヒントをいくつかまとめましたので、こちらをご覧ください。
緊急事態は予測できず、不可抗力となりえます。しかし、緊急事態の発生前と発生時、そして事態の終結後に最適なツールを活用することで、組織や運営に大きな違いをもたらすことができます。緊急時に威力を発揮する Dropbox と Dropbox Paper について詳しくは、dropbox.com と dropbox.com/paper/templates をご覧ください。
