工事現場の写真管理に、負担を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なかには、「帰社後に現場で撮った写真をパソコンに取り込み、整理をしていると、気づけばいつも夜中…」という方もいらっしゃるかもしれません。
写真管理の業務負担を減らすためには、やはり現状のやり方を何らか見直す必要があります。
とはいえ、「新しいやり方で、きちんと運用できるのか不安…」という方もいらっしゃるでしょう。そこで、この記事では、取り組めそうな方法を一つでも見つけていただくために、アプローチの全く異なる4つの方法をご紹介いたします。
ぜひこの機会に、現場写真の管理方法をアップデートいただき、業務負担を軽減してください。
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1.現場写真の管理をもっとよくする4つの方法
1-1.撮影端末をスマートフォンやタブレットに変更して、作業を効率化!
現在、デジタルカメラ等で現場写真を撮影している場合、撮影端末をスマートフォンやタブレットに変更することで、業務効率がグッと上がる可能性があります。
スマートフォンやタブレットはインターネットへの接続ができるため、現場にいながらでも、撮影した写真のメール送信やオンラインストレージへの保存(詳細は「1-3.“オンラインストレージ”の活用で、データ移行の手間をはぶく」を参照ください)ができます。
スマートフォンやタブレットに抵抗のある場合は、同じデジタルカメラでも、インターネットに接続できるタイプのカメラを活用するのも一つの手でしょう。操作性や機能性、様々なサービス(オンラインストレージや専用アプリ等)との汎用性は、やはりスマートフォンやタブレットが上ではあるものの、従来のインターネットに接続のできないタイプのデジタルカメラよりは、手間が少なくなるはずです。
※デジタルカメラの機能性は製品によって様々です。詳細な機能については、各メーカーのHP等でご確認ください。
1-2.撮影写真を厳選して、写真を選り抜く時間を短縮!
工事現場の写真管理のなかで、最も大変なのは「写真の整理」ではないでしょうか。 “念のために”と多めに撮影した結果、膨大な数の写真を整理しなければならない状況となってしまっているケースも少なくないでしょう。
この写真の整理にかける業務負担を減らすのに有効なのが、“念のため”と称して過剰に写真を撮るやり方をやめ、“撮影をする段階で、撮る写真を厳選してしまう”という方法です。写真の枚数自体が少なくなれば、それだけ、写真の整理にかかる時間も少なくなるはずです。
もちろん、やみくもに撮影枚数を減らすということではありません。ポイントは、必要な写真だけを厳選して撮影することです。
そもそも、念のためにと、過剰に撮り過ぎてしまうのは、「どんな写真が必要なのか」を明確に把握できていないことに原因があるのではないでしょうか。最低限どんな写真が必要なのかを撮影を担当するメンバー全員が把握しておけば、必要以上に撮影枚数を重ねてしまうことはなくなるはずです。
また、撮影した段階で、ピンボケ写真など、明らかに使用できない写真等は消してしまうことも、写真整理の負担を減らすことにつながります。そして、写真整理の業務効率化を考えると、“どんな写真を撮影したのか記憶が確かなうちに、早めに整理してしまう”ことも重要です。やはり時間が経つにつれ記憶も薄れてしまうため、まとめて整理しようとすると、かえって時間がかかってしまうことも。早めに写真整理することで、撮り忘れにも早めに気づけるために、迅速に対応策が検討できるというメリットもあります。
1-3.“オンラインストレージ”の活用で、データ移行の手間をはぶく
“撮影データを持ち帰り、パソコンに取り込む”という一連の作業は、オンラインストレージの活用によってはぶくことができます。
オンラインストレージとは、ひらたく言うと、インターネット上にデータの保存ができるサービスのこと。インターネットにつながっていれば、いつでも・どこでも撮影写真をインターネット上に保存できるほか、インターネット上に保存した撮影写真は、他メンバー(閲覧権限は別途設定できます)がパソコンにダウンロードすることも可能です。つまり、オンラインストレージに撮影写真を入れれば、メール等で送らずとも、他メンバーもその撮影写真が見られるようになるということです。
オンラインストレージを活用するメリットは、なんといってもデータ移行の手軽さでしょう。メール等では、送受信できるデータ量に制限のあることもありますが、オンラインストレージだと現場で撮影した写真を一気にインターネット上に保存することも可能です。そのため、たとえば、現場でバタバタしている合間に、オンラインストレージを活用して現場から会社にいるメンバーにささっと撮影写真を渡して整理をはじめてもらう、といった活用方法も考えられます。日々、現場写真を撮影する工事現場において、複数人に一気に撮影データを共有できるオンラインストレージは大いに役立つはずです。
▼オンラインストレージについて詳しくは、こちらの記事も参照ください。
初めてならココ!オンラインストレージ 17 サービスを徹底比較
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1-4.専用アプリを活用するのも一つの手
現場写真の管理業務を一気に解消したいという場合は、専用のアプリを活用するのも一つの手でしょう。
現在、写真の管理をサポートする、さまざまなアプリが開発されています。なかには、写真を自動で整理する機能や、工事台帳の制作機能までついたアプリも登場しています。
各アプリによって、機能や価格等も大きく異なるため、まずはいろいろなアプリをチェックしてみるのがオススメです。上手く活用すれば、写真撮影後の一連の管理業務負担が大きく削減できる可能性もあります。
▼専用アプリについて詳しくは、こちらの記事も参照ください。
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2.現場写真を管理するうえで、押さえておくべきこと
2-1.メディア機器の故障等に備えた“バックアップ”は必須
「自身が使用しているパソコンに、過去の撮影写真すべてが入っている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
パソコンに限らず、スマートフォンで撮影写真を管理しているなど、現在、まさにバックアップをとっていない状況にある方は、ぜひ早めにバックアップをとることをオススメいたします。パソコンやスマートフォンはいつか壊れます。そして、壊れたときにバックアップをとっていなければ、“データが取り出せなくなってしまった”という最悪の事態を招きかねません。
バックアップの方法としては、CD-RやDVD-R、外付けハードディスク等が考えられます。ただし、より安全なのはオンラインストレージの活用でしょう。CD-RやDVD-R、外付けハードディスクはすべてモノであるため、どうしても故障のリスクが伴います。その点、オンラインストレージを活用してのデータ保存は、非常に安心といえます。
2-2.公共工事の提出用写真は、画像編集NG
国土交通省の『デジタル写真管理情報基準』には、「写真の信憑性を考慮し、写真編集は認めない。」と明記されています。つまり、公共工事の提出用写真には、明るく補正する、必要のない箇所を切り取る(トリミング)といった画像編集を加えてはいけないということです。
そのため、公共工事の提出用写真を撮影する場合には、特に、撮影時に注意する必要があります。撮影した写真をそのまま使用することを念頭に置いて、不必要なものが映り込んでいないか、黒板に書いた情報に間違いはないかなど、よくよく確認して撮影しましょう。
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※国土交通省の『デジタル写真管理情報基準』では、その他、様々な規定が明記されています。詳しくは、国土交通省のHP(http://www.cbr.mlit.go.jp/architecture/kensetsugijutsu/doboku_shiyousyo/pdf/h23syasin_kizyun6.pdf)にてご確認ください。
まとめ
現場写真の管理業務はやり方次第で、大きく負担を減らすことが可能です。
もしかすると、「オンラインストレージの活用」や「専用アプリ」などの新しい技術を活用する方法には、少しの抵抗があるかもしれませんが、実際に使ってみると、その便利さを体感いただけるはずです。
ぜひ、ご紹介した方法も参考に、管理方法をアップデートしてみてください。