Dropbox と Evernote は、それぞれ「データをクラウドに保存するサービス」として知られています。
しかし、それぞれの特徴や使い分け方などについて詳しくご存知ない方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、
- Dropbox とは?
- Evernote とは?
- Dropbox と Evernote 違いは?両方のデバイスを効率よく使い分ける方法
- Dropbox を使って Evernote (Windows版) にデータを同期させる方法
- Ever2Drop!Dropbox と Evernote のデータ共有ができるアプリ
について書いていますので、ご参考になれば幸いです。
写真:ymgerman / Shutterstock.com
目次
3.Dropbox と Evernote の違いは?両方のサービスを効率よく使い分ける方法
4.Dropbox を使って Evernote (Windows 版) にデータを同期させる方法
5.Dropbox と Evernote のデータを共有できるアプリ「Ever2Drop」
1.Dropbox とは?
Dropbox とは、写真、動画や Word、Excel などのデータをインターネットのサーバー上に保存することができるサービスです。
この、インターネット上のサーバーを「クラウド」と言います。
インターネットのサーバー上に保存されているので、パソコンやスマートフォンなどの様々なデバイスからアクセスしてデータを閲覧・編集することができます。
整理すると、以下のような機能があります。
- データの保管、バックアップ
- データの編集
- 写真や動画の保存
- パソコンやスマートフォンなど様々なデバイス間で同じデータを閲覧・編集できる
- 知人に簡単にデータを共有できる
- 会社のチーム間でデータを共有できる
2.Evernote とは?
一方 Evernote は、Dropbox と同じくクラウドにテキストなどのデータを保存することができるサービスです。
Evernote の主な使い方は、メモをするノートとしての使い方です。何でも思いついたことをノートとしてメモして画像などとともにクラウド上に保存しておくことで、パソコンやスマートフォンなどの様々なデバイスからアクセスすることができます。
インターネットが使える場所であれば、いつでもメモの内容を閲覧・編集することができます。
その他 Evernote には以下のような使い方があります。
- データと一緒にメモをつけて保存
- 写真に書き込みをして保存
- ウェブページの内容をそのまま保存
- 様々な形式の情報を 1 ページにまとめて保存
- Facebook や Twitter などの SNS にデータを公開
- 他のアプリで作成したデータを保存
- 他のユーザーとメモを共有
3.Dropbox と Evernote の違いは?両方のサービスを効率よく使い分ける方法
では、一見似ている両サービスを、どのようにしたら効率よく使い分けができるかがあまり分からない方もいるのではないでしょうか。この項目では、具体的に Dropbox を使うべき場合と Evernote を使うべき場合について説明していきます。
- 3-1.データを共有するなら Dropbox!
- 3-2.Word や Excel などの Office のデータを保管するなら Dropbox!
- 3-3.アルバム的に写真などの画像データの保管するなら?
- 3-4.アイディアなどをメモするなら Evernote!
- 3-5.メモ付きでデータを保存する場合にも Evernote!
- 3-6.気になるウェブページを保存しておくなら Evernote!
- 3-7.多くの容量のデータを保存するなら Dropbox!
以下、それぞれについて詳しく説明していきます。
3−1. データを共有するなら Dropbox!
Dropbox も Evernote もクラウド上にあるデータをメールや SNS で簡単に他のユーザーに共有することができます。
ただ、データの共有については Dropbox の方がより使いやすく適しているといえるでしょう。
それぞれのツールについて、パソコンのブラウザ上でデータを他のユーザーと共有する手順を記載しますので参考にしてみてください。
3−1−1. データ名にカーソルを合わせて、右側の「共有」をクリック
3-1-2. 共有したいユーザーの「メールアドレス」などの情報を記入して、「送信」をクリック
なお、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスを利用して Dropbox のデータを共有する方法について詳しくは「Dropbox でのデータの共有方法について知っておきたい 7 つのこと」にて紹介しています。
3-2.Word や Excel などの Office のデータを保管するなら Dropbox!
Dropbox も Evernote も Office のデータを保管することはできます。
しかし、Office のデータの保管場所なら下記画像の通りアイコン形式で探しやすい Dropbox がおすすめです。
3-3.アルバム的に写真などの画像データを保管するなら?
Dropbox も Evernote も写真などの画像データを保管することができます。
写真にコメントを付けたり、写真をアレンジしたいのであれば Evernote が適しています。
一方、大量の写真を整理してアルバムのように保管しておくのであれば Dropbox の方が適していると言えるでしょう。ちなみに Dropbox の場合、スマホなどのアプリで「カメラアップロード」を「オン」にすれば、自動的に写真のデータが Dropbox に保存されます。この手順は後述します。
スマホ上の写真を Dropbox に保存することでスマホのメモリー容量を節約することができます。
以下ではそれぞれのツールについて画像データを管理する方法を記載していきます。
3-3-1.Evernote で画像データを管理する方法
- 3-3-1-1.保存したい写真を右クリックし、「共有」から「Evernote」を選ぶ
- 3-3-1-2.「ファイル名」をつけ、「Save」をクリック
- 3-3-1-3. Evernoteのノートに保存される
なお、写真を編集する場合の手順についての詳細は「3-5.メモ付きでデータを保存する場合にも Evernote!」ご参照下さい。
3−3−2.Dropbox でスマホで撮影した画像データを自動的にアップロードする方法
- 3-3-2-1.アプリの設定から「カメラアップロード」をタップ
- 3-3-2-2.「カメラアップロード」を「オン」にする
カメラアップロード機能が Basic アカウントで変更されることになりました。2016 年 7 月 22 日より、カメラアップロードは次の操作のどちらかを行わない限り、ご利用いただけなくなりますのでご注意ください。
パソコンをリンクする:Dropbox デスクトップ アプリをダウンロードおよびインストールしてください。これにより、パソコンで Dropbox Basic のアカウントに保存されている写真や動画の整理、削除を行えるようになるので、今まで以上にカメラアップロードした写真などを管理しやすくなります。
Dropbox Pro にアップグレードする:Pro が提供する 1 TB(1,000 GB)の容量があれば、すべての写真を 1 か所で保管することができます。この機会にぜひご検討ください。
3-4.アイデアなどをメモするなら Evernote!
Evernote は名前の通り、メモをノートとして保存することができます。アイデアなどをメモとして保存するなら Evernote が適していると言えるでしょう。
以下の手順にて利用することができます。
3-4-1. Evernote にログイン
3-4-2.新規ノートからメモを作ることができる
3-5.メモ付きでデータを保存する場合にも Evernote!
Evernote は、メモ付きでデータを保存することができます。
以下手順にて写真にメモをつけることができます。参考にしてみてください。
3-5-1.編集したい写真を開き、右上のボタンをクリック
3-5-2.編集画面で編集
3-5-3.編集したデータが保存される
3-6.気になるウェブページを保存しておくなら Evernote!
Evernote には「Evernote Web クリッパー」という機能があり、気になるウェブページを簡単に保存できます。インターネットを見ていて保存しておきたいページがあったら Evernote が便利でしょう。
しかし、Dropbox からリリースされた Paper で強力なメモをはじめとした機能があるので、Paper を使ってみるのもいいでしょう。
ここで、デバイス別に Evernote Web クリッパーを利用する手順を紹介していきます。
- 3-6-1.パソコンで利用する場合
- 3-6-2.iPhone で利用する場合
- 3-6-3.Android で利用する場合
3-6-1パソコンで利用する場合
まず、パソコンで利用する場合の手順についてみてみましょう(ブラウザは「Google Chrome」をご利用ください)。
- 3-6-1-1.ウェブサイトを立ち上げて、「設定」の「拡張機能」をクリック
- 3-6-1-2.「他の拡張機能を見る」をクリック
- 3-6-1-3.「Evernote Web クリッパー」を検索し、「Chrome に追加」をクリック
- 3-6-1-4.「拡張機能を追加」をクリック
- 3-6-1-5.ツールバーに「象のアイコン」が表示される
- 3-6-1-6.初めて利用する場合は「サインイン」
- 3-6-1-7.保存したいサイトの「象のアイコン」をクリックし、クリップしたいメニューを選んで、「保存」をクリック するとページが保存される
3-6-2.iPhone で利用する場合
続いて、iPhone で利用する場合の手順をみてみましょう。
- 3-6-2-1.Evernote の iPhone アプリをインストール
- 3-6-2-2.右上のボタンをタップ
- 3-6-2-3.左上の「共有メニュー」をタップ
- 3-6-2-4.「その他」をタップ
- 3-6-2-5.「Evernote」を「オン」にし、「完了」をタップ
- 3-6-2-6.保存したいサイトの「共有メニュー」から「Evernote」を選び、「保存」をタップ。
これでサイトが Evernote に保存されました。
3-6-3.Android で利用する場合
Android は以下の手順にて利用することができます。
- 3-6-3-1.Evernote の Android アプリをインストール
- 3-6-3-2.まずは「サインイン」
- 3-6-3-3.保存したいサイトの「共有ツール」から「EverClip」を選ぶ
- 3-6-4-4.そのページの全画面が保存されます
3-7.多くの容量のデータを保存するなら Dropbox!
Dropbox はプランによって利用できる容量が異なっています。具体的には以下の通りです。
- Basic (無料) 容量:2 GB
- Pro (¥ 1,200/月) 容量:1 TB (1,000GB)
- Business (1ユーザーあたり¥1,500/月) 容量:随時無償で追加
一方、Evernote の容量は以下の通りです。
- ベーシックプラン(無料) 容量:60 MB
- 「プラス」プラン(月額 ¥ 240/年額 ¥ 2,000) 容量:1 GB
- 「プレミアム」プラン(月額 ¥ 450/年額 ¥ 4,000) 容量:10 GB
- 「ビジネス」プラン(1 ユーザー ¥ 1,100/月) 容量:ユーザー数 ☓ 2 GB
Dropbox の方が利用できる容量が大きいので、多くの容量のデータを保存するなら Dropbox の方が適しているでしょう。
なお、Dropbox の容量や無料にて容量を増やす方法などについて詳しくは「Dropbox の容量と無料で容量を約 10 倍に増やすとっておきの裏技 10選」をご参照下さい。
4.Dropbox を使って Evernote (Windows 版) にデータを同期させる方法
Dropbox と Evernote を両方使っている方の中には、2 つを連携させてデータの同期をさせたいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以下にて Dropbox と Evernote (Windows 版) のデータを同期させる方法について書いていきます。なお、パソコンの Windows 版 Evernote でのみできることとなっています。
4-1.Evernote と同期するデータ専用の保存場所として、Dropbox フォルダにEvernote 同期用のフォルダを作成
4-2.Evernote の「ツール」メニューから「インポートフォルダ」を選び
4-3.「追加」ボタンをクリックし、Dropbox フォルダにあるに「Evernote 同期用」フォルダを選び、「OK」をクリック
4-4.選択したデータのリストが表示されるので、下記 3 項目を設定する
4-4-1.サブフォルダ
基本的に「はい」にしておく
4-4-2.ノートブック
インポートされる先のノートブックを設定する
4-4-3.ソース
- 「保持」の場合、Evernote にインポートされても、Dropbox 上にデータが残る
- 「破棄」の場合、Evernote にインポートされたら、Dropbox 上のデータが削除される
4-5.Dropbox のフォルダに入れたデータが自動的に Evernote へ
5.Dropbox と Evernote のデータを共有できるアプリ「Ever2Drop」
5-1.Ever2Dropとは?
Ever2Dropとは、Dropbox と Evernote のお互いのデータを他方に手軽にコピーや移動させられるファイラーアプリです。
こちらのアプリをインストールすると、下記イメージのように、画面の上半分は「Evernote」、下半分は「Dropbox」と 2 ペインのレイアウトとなり、それぞれのサービスに保管されているデータを自由に検索することができます。
また、簡単にデータを移動することも可能です。
5-2.Ever2Drop のメリット
Ever2Drop のメリットは、なんと言ってもデータを簡単にコピーや移動できることです。
- Dropbox にあるファイルを Evernote に保存
- Evernote に貼り付けたファイルを Dropbox にコピー
などデータを連携させることができます。
5-3.Ever2Drop のデメリット
一方、Ever2Drop のデメリットとしては、下記 2 つが挙げられます。
- 5-3-1.Evernote のノートに書かれたテキストはコピーできない
- 5-3-2.Ever2Drop は有料アプリである
5-3-1.Evernote のノートに書かれたテキストはコピーできない
Evernote から Dropbox へコピーできるデータは「Evernote に貼り付けたファイル」に限られていて、
- ノートに書かれたテキスト
はコピーできないことになっています。
なお、Dropbox からテキストデータを Evernote にコピーした場合、貼付ファイルとしてノートに貼り付けられることになります。これは両アプリの仕組みの違いと言えるでしょう。
5-3-2.Ever2Drop は有料アプリである
多く無料で使えるアプリの中で、Ever2Drop は「¥ 600」の有料アプリです。
もっとも、データを簡単に移動することができるなど、両サービスを使われている方にとっては、大変使いやすい機能がたくさんあるので、お金を払う価値は十分にあると言えるでしょう。
5-4.実際にアプリを使ってみましょう
では、実際にアプリを使ってみましょう。
- 5-4-1.Dropbox にあるファイルを Evernote に保存する場合
- 5-4-2.Evernote に貼り付けたファイルを Dropbox にコピーする場合
5-4-1.Dropbox にあるファイルを Evernote に保存する場合
まず、Dropbox にあるファイルを Evernote に保存する場合の手順をみてみましょう。
- 5-4-1-1.アプリをインストール
- 5-4-1-2.両サービスに順番に「サインイン」し、「今すぐ使う!」をタップ
- 5-4-1-3.保存したファイルの横のボタンを長押し
- 5-4-1-4.「コピー」をタップ
- 5-4-1-5.「Evernote にコピー」を選び
- 5-4-1-6.「保存」をタップ
- 5-4-1-7.これで Evernoteのノートに保存されます
5-4-2.Evernote に貼り付けたファイルを Dropbox にコピーする場合
続いて、Evernote に貼り付けたファイルを Dropbox にコピーする場合の手順をみてみましょう。
- 5-4-2-1.アプリに「ログイン」
- 5-4-2-2.コピーしたいファイルの横のボタンを長押しし、「コピー」を選択
- 5-4-2-3.これで Dropbox に保存されます
まとめ
今回は Dropbox と Evernote について書いていきましたがいかがでしたか?両サービスとも様々な情報を保存することできますが、Dropbox はデータ管理しやすい、Evernote はテキストや画像をメモ的に保存しやすいなど、それぞれに特徴があります。今回の記事を参考に、ご自身の用途に合わせて効率よく使い分けてみてください。