利用者が急増している電子小黒板とは?作業が楽になる理由を徹底解説

電子小黒板
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「電子小黒板って最近よく聞くけど、一体どんなものなのだろう」

そう疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

様々な建築会社が電子小黒板を導入しているというニュースもありますが、具体的に電子小黒板がどれほど良いもので、今の作業を楽にしてくれるのかよくわからないですよね。

新しいものを導入する際は、しっかりと効果を見据えて決断しないと、無駄な時間や手間がかかってしまう可能性もあります。

そこでこの記事では、なぜ電子小黒板が良いと言われているのかを徹底的に解説します。

作業内容と作業時間を洗い出し、電子小黒板であれば180分の作業が45分に短縮することがわかりました。さらに、電子小黒板を使っている方の声から見える導入のメリットと注意点もまとめています。

電子小黒板がいいものなのかどうかわからない方、導入を迷っている方はぜひ参考にしてください。

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1. 電子小黒板とは

電子小黒板とは、工事写真撮影のために使っている黒板をデジタル化したものです。

手持ちのスマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールすると、下記の図のように写真にデジタルな小黒板を挿入することができます。

電子小黒板の例

出典:国土交通省

既に、国土交通省営繕工事では、平成29年4月から現場撮影の省力化や写真整理・写真帳管理の効率化及び信頼性の確保を図るため、電子小黒板の利用を開始しています。

これから東京オリンピックに向けた建設ラッシュによる現場の人手不足が大きな問題となる中、業務の効率化を計れる電子小黒板の利用は拡大しています。

実際に、電子小黒板の市場規模は2017年度見込みで対前年比およそ3倍、2017年〜2020年までの4年間でおよそ12倍と、大幅に拡大する予測がでています。

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2. 電子小黒板によって作業時間が1/4に短縮

電子小黒板を導入する一番のメリットは、工事写真の撮影から台帳提出までの作業時間を大幅に短縮できることです。結果として、現場監督や職人さんの人的コスト削減することができています。

実際に、電子小黒板アプリ導入実績NO.1の「衛門工事黒板」が、従来の撮影での作業時間と電子小黒板を利用した際の作業時間を比較検証しました。

検証の結果、工事写真管理については1/9に短縮。人的コストを1/4まで削減することがわかっています。

※比較作業内容:スリーブ施工状況30ヵ所で撮影(写真枚数は約100枚)

従来の撮影方法
(工事用黒板+デジカメ+エクセル台帳)
電子小黒板を利用した撮影
(蔵衛門Pad+蔵衛門クラウド)
撮影準備工程 30 20
工事写真撮影工程 60 15
工事写真管理工程 90 10
合計 180 45

参考:蔵衛門

それでは、180分の作業が45分に短縮できると、どのくらいの作業コストが削減できるのか?

現場監督の平均年収を500万円・週5日全て定時で帰る場合で考えると、この差135分で約5,859円の人件費を削減できます(写真枚数は約100枚)。

各現場で提出される写真枚数は、道路工事で平均1,500枚と言われています。先ほどの例が撮影写真100枚で約5,859円の削減でしたので、単純計算15倍の約87,885円の削減が可能と言えます。

さらに撮影枚数は提出の数倍以上との報告もありますので、より大きなコスト削減につながることがわかると思います。

工事の例 写真提出枚数
道路工事 1,500枚
公共工事 2,092枚
大規模工事 3万枚

出典:電子画像記録としての工事写真管理の現状と将来展望

それでは、なぜ上記のような削減が可能なのか?

その3つの理由を説明していきます。

2-1. 大量の黒板を簡単に準備することができる

電子小黒板では、工事現場に行く前に、アプリ上で大量の黒板を仕込むことができます。さらに、1度記述した黒板情報はアプリ内に保存しておくことができます。

そのため、同じ工事情報は、コピーをすることで簡単に複製することができます。

従来の工事用黒板では、持てる黒板の数に限りがあり、写真撮影ごとに書き直しをする必要がありました。

また、同じような内容であっても、その都度、書き直しが必要でしたので大きな作業工数がかかっていました。

この時間を削減することで人的コスト削減につなげることができます。

【電子小黒板アプリ導入した方の声】
“慣れてくると当日の黒板をエクセルで登録し、検索機能を用いて該当黒板を一発で検索可能なため現場がスムーズに進みます。”

2-2. 工事写真撮影が1人でできる

従来の小黒板の利用では、工事現場・撮影場所ごとに小黒板を持ち歩く必要があり、また、撮影ごとにチョークで小黒板に消し書きをしなくてはいけないなど工事写真撮影には複数人の現場労力がかかっていました。

この労力を電子小黒板の導入により減らすことができます。

実際に、チョークでの実測値・略図などの記入をスマートフォン上で行うことができ、小黒板を持つ人や設置する必要がないため、一人で現場撮影を行えるようになります。

そのため、撮影にかかる人的コストを削減することができるのです。

【電子小黒板アプリ導入した方の声】
“電子小黒板を導入することでデジカメや黒板を持ち歩かなくても済むようになりました。今では、スマートフォンやタブレットのアプリだけで全てが済むので助かっています。”

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2-3. 撮影写真を自動で整理・台帳保存できる

電子小黒板で撮影した写真のデータには、工種や撮影箇所、略図などの情報がデータ化されているため、必要な写真の整理やアルバム帳の作成など写真管理業務を効率的に行うことができます。

実際に、「衛門工事黒板」を活用した北野建設さんは、従来の方法で2〜3時間かかっていた作業が今では1時間程度で済んでいます。

多くの時間短縮につながっていることがわかりますよね。

これは従来、小黒板に書いた内容を別の台帳に転記していた作業が、電子小黒板を導入することで、自動で台帳に転記できるようになったためです。

だからこそ上記のような時間短縮が可能になりました。その為、人的コストが大幅に削減できるようになります。

【電子小黒板アプリ導入した方の声】
“電子小黒板を導入してからはアプリ上で撮影場所ごとに検索をして写真を探すことができるため、たいへん助かっています。”

3. 電子小黒板導入の注意点

電子小黒板導入の際に注意すべきことは以下の2点になります。

・電子小黒板の導入が難しい工種や条件がある
・必ず国土交通省に認可されている電子小黒板アプリを使う

特に国土交通省が認可したアプリの利用については必ず守るようにしてください。

ここでは、その理由も含めそれぞれについて詳しく説明していきます。

3−1. 電子小黒板の導入が難しい現場がある

電子小黒板では、主にスマートフォンやタブレットを活用するため、活用するデバイスのカメラ性能によっては、工事写真の撮影が難しい可能性があります。

例えば、

・照明不足のトンネルや地下、夜間の利用(鮮明な写真撮影が難しい)
・湿気や粉塵の多い場所での利用(故障の可能性がある)

といった現場での工事写真の撮影は難しい可能性があります。そのため、このような現場では従来の工事黒板で撮影するなど柔軟に対応しましょう。

それぞれの現場の状況に合わせて撮影方法を変えることはもちろん認められています。

工事現場は撮影の難しい場所ばかりではないので、積極的に電子小黒板を利用することで生産性を高めることができるでしょう。

3−2. 必ず国土交通省に認可されている電子小黒板アプリを導入する

電子小黒板を利用する際に疑問に上がるのが、画像編集についてです。

なぜなら、画像編集ができてしまうと、画像の改ざんが可能になり、写真の信憑性が疑われるからです。

そこで、電子小黒板アプリを選ぶ際には、必ず国土交通省に認可されている電子小黒板アプリを選ぶようにしましょう。

認可されている電子小黒板アプリには、写真改ざんを検知する機能があるため、画像の改ざんを疑われることがなくなります。

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4. 国土交通省認可の電子小黒板アプリのご紹介

電子小黒板アプリを使いこなせれば今の作業が圧倒的に軽減されるはずです。

無料で使えるアプリもありますので、まずは実際に使ってみて使い心地を確かめてみることをおすすめします。

別記事で国土交通省に認可されている電子小黒板アプリを徹底的に比較しましたので、ぜひこちらの記事をご覧ください。

工事写真アプリ徹底比較!絶対に間違えないベストな料金や機能の選び方

5. まとめ

工事写真の撮影・管理において、従来の小黒板を電子化することで、多くの作業を省力化・効率化することができます。

スマートフォンアプリなんてよく分からないという方も、まずは1度ダウンロードすることをお勧めします。

既に多くの電子小黒板アプリが世に出ていることもあり、使い方もわかり少なっているものが多くありますので、気軽にダウンロードすることから始めてみましょう。

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