Web会議を快適にする秘策とは

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新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの企業でテレワークが普及しました。それに伴い、急激にニーズが拡大したのが「Web会議」です。遠隔から会議が行えるだけでなく、資料を見せながら説明できたり、現地に赴く必要がないためスケジュールの調整が楽だったりと、今やWeb会議はすっかり定着化しました。しかしながら、設備や通信品質がボトルネックとなり、かえって非効率になってしまったという声も聞こえてきます。また、慣れない遠隔での会議ということもあり、コミュニケーションに不安を覚えている方もいることでしょう。ここでは、効率的にWeb会議を行うには、どのような点に気を付けるべきか解説します。

活用の幅がますます広がるWeb会議システム

Web会議を利用することで、PCやタブレット端末などからでも、いつでもどこからでも会議が行えるようになります。今では会議だけにとどまらず、オンライン商談やウェビナーなどさまざまな用途で活用されています。

そもそも会議というのは、組織におけるコミュニケーションやコラボレーション、意思決定に欠かせないものです。しかし遠隔で働くことによって、どうしてもコミュニケーションが疎遠になりがちになってします。そこを補うのがWeb会議と言えるでしょう。

とはいえ、Web会議システムは市場にたくさんの製品が登場しているので、選定に迷う場面も多いのではないでしょうか。ですが、たいていのWeb会議システムは、無料試用期間が設けられており、実際の使用人数、ネットワーク環境でテストした上で導入を行うことが可能となっています。そのため、実際に利用してみて、画質/音質や使いやすさなどを検討した上で、どの製品が自社に最適化を決めるのが良いでしょう。

またPCに標準搭載されている内蔵スピーカーや内蔵カメラでは、使い勝手の観点からストレスがたまることもあります。ヘッドセットやマイクスピーカー、外付けWebカメラなど周辺機器を整えることで、快適なWeb会議に一歩近づくはずです。

オンライン会議ツール(WEB会議の例)のイメージ

出典:日本テレワーク学会「昨今のテレワークの状況と通信ネットワークへのニーズについて」令和2年6月12日

Web会議のメリットとデメリットを知る

ここからはWeb会議をより効率的に利用するためのコツをお伝えいたします。まず大事になるのが、Web会議のメリットとデメリットを理解することです。これまで一般的だった、オフィス内の会議室等で行われる対面式の会議との違いをしっかりと把握しておくことでWeb会議を快適にするヒントが見えてくることでしょう。

◇ メリット

① 時間とコストの削減

これまで通勤などにかかっていた移動時間を、Web会議を活用することでほぼゼロにすることできます。もちろんこれは在宅勤務自体の最大のメリットの1つでもあります。移動がなくなることで、これまで移動にかかっていたコストの削減も同時に実現できます。特に会議を行う場所が、遠方の取引先や支社などだった場合、交通費や宿泊費はかなりのコストになります。海外出張ともなればなおさらです。そのような場合、Web会議であればより大幅なコスト削減が期待できます。

② 業務効率化

移動時間を必要としないWeb会議であれば、会議直前まで別の業務を行えますし、会議終了後にも同様にすぐに通常の業務に戻ることができます。これにより、業務の効率化を実現します。

③ 会議時の情報共有を効率化

Web会議では会議資料のデータをクラウド上で管理できるため、事前に会議資料をプリントアウトしたり、冊子にして配布したりといった手間がかかりません。
WordやPowerPointなどで作成された各種ドキュメントを画面に投影しながら会議を行えるため、参加者が会議の内容を深く理解できるようになります。

加えて、Web会議中に参加者同士で会話しながら、会議資料をリアルタイムに編集ができたり、システムによってはホワイトボードを利用できたりします。このようにWeb会議であれば、会議資料の準備・共有・編集・整理を効率的に行えるようになります。

ちなみにWeb会議システムの中でも特に広く利用されているZoomとDropboxを統合することができます。例えば、Dropboxから直接Zoomのミーティングを作成/参加できたり、Dropboxファイルを参照しながらプレゼンを行ったりと、さまざまな連携が可能になります。さらには、記録したZoomミーティングとトランスクリプトのコピーをDropboxに保存できるのもポイントです。なお、1GB以上の容量でも保存可能です。

このZoomとDropboxの連携により、共有コンテンツに関するリアルタイムの会話がよりスムーズに行えるようになり、さらなる作業効率の向上が実現するでしょう。

→詳しい手順はこちら

④ 迅速かつ的確な意思決定

時間や場所に縛られないWebサービスであれば、会議参加者の招集をスムーズに行うことができます。会議に参加できないメンバーがいると、その人とのコミュニケーションに相違が生じて、意思決定が遅れることがあります。しかし、Web会議であれば、スムーズに参加者を募れるだけでなく、スピーディに意見を交わしたうえで、より的確な意思決定が可能になるのです。

◇ デメリット

① 通信環境によってはすれ違いが生じるリスクも

Web会議システムでは、お互いの映像・音声などのデータをスムーズに送受信できるかどうかは、参加者それぞれの通信環境に依存します。そのため、参加者側のネットワークが不安定だったり接続速度が遅かったりすれば、音飛びや映像の遅延が起きてしまい、コミュニケーションを妨げることにつながります。

このような状況を防ぐためにも、あらかじめそれぞれの参加者の通信環境を整えておくことが重要です。安定した通信環境を維持できるWi-Fiを用いたり、参加者に法人用SIMカードやモバイルWi-Fiルーターを貸与したりするなどにより、インターネット接続の安定化を図ることが有効な対策となります。

② オンラインでは“空気感”がつかみにくい

Web会議が対面の会議と比べて大きく異なるのが、同じ空間に相手が存在していないため、お互いの表情や雰囲気といった“空気感”がつかみにくいことです。コミュニケーションがディスプレイとスピーカーを通じて行われるため、どうしても対面で相手の表情を読み取って話すのとは勝手が違ってきます。

この点については、まずはWeb会議によるコミュニケーションに慣れることが大切です。そして先に挙げたような安定した通信環境を整えることで映像や音声を常に高品質でやり取りできるようにすることも改めて大切になります。可能であれば、サブディスプレイを用意して、Web会議の画像はどちらかのディスプレイに全面的に映し出し、他のアプリケーションはもう1つのディスプレイに映すようにすると、より使い勝手が向上し、スムーズなコミュニケーションを実現できます。

まとめ

これまでに挙げたようなWeb会議のメリットとデメリットを参加者の誰もが理解していれば、メリットを最大限に活かしつつ、デメリットを最小限に抑えることが可能となり、よりWeb会議の効果を高められます。

Web会議において特に重要なのが、いかにドキュメントを効果的に活用するかでしょう。そこで活用をお勧めしたいのが、単にドキュメントを共有するだけではなく、ドキュメントベースの業務において中心的役割を果たすことのできるDropboxです。先述したようなZoomとDropboxとの統合をはじめとして、コミュニケーションツールやワークフローツール、オフィススイートなどとの連携機能、さらには単独でもドキュメントにチャットのようにリアルタイムでコメントを付加したり、更新を通知したりといった機能を備えていますので、Web会議のさらなる効率化を促すためにも、ぜひDropboxの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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